14曲目 ベンの企み
一声を上げたギルド長のモーリッツの後ろからベンが出てくる。
ベンはケルベロスに話しかけ煽った。
「よぉ~デニス、どうしたよ。そんなに恐い顔して、まさか女の子1人相手にBランク冒険者4人がかりで戦おうとしてんじゃないだろうな」
「ふっ、てめぇらユニコーンだって、その女に助けられて恥ずかしくはねぇのか」
「ああ、恥ずかしくはない。彼女達は俺達よりも強いからな」
その言葉にケルベロスは一斉に笑い、ベン達ユニコーンをバカにした。
「カァーーーッ!同じBランクとして恥ずかしいぜ」
「デニスよぉ、そんなに笑うなら彼女達と戦ってみたらどうだ?」
「バカらしい」
「恐いのか?」
「おいおい、こんなガキ相手にして何か特でもあるのかよ!」
「もし勝てたら何でも言う事を聞いてやるよぉ」
それを聞いたモーリッツが話を割って入る。
「2人とも、こんなところで喧嘩されても困るんだよ。だったら下の試験場を貸してやるからそこでやれ!」
「だとよデニス。やるのか?」
「やってやるよ!」
「負けたらどうするつもりだ」
「こっちも何でもしてやるよ。まぁ負ける事はねぇがな!」
アオイはやる気満々だがアカネは何とか戦いを避けようとした。
「あのぅ、私達は冒険者登録だけしたいのですが…」
するとモーリッツは前に出て、アカネに取引をした。
「どうだい、君達も5人だし、もし勝てればギルド長の権限でFランクでなくCランクで登録して即時に発行してやる」
そんな取引にアカネはみんなの顔を見て確認を取り了解した。
「分かりました。やります」
「「「「「「おーーーーーーーーーー!!!」」」」」」
ギルドにいた冒険者達は一斉に叫ぶ。
もし彼女達が勝てば、前代未聞の飛び級Cランク冒険者の誕生になるからだ。
そしてじゃんけんで負けたギルド職員ソフィア1人を受付に残して全員地下の試験場に向かった。
「何で私だけ見れないのよぉ~」
ソフィアの声が静かなギルドホールに響き渡った。
地下に降りるとモーリッツはベンとデニスを呼び、ルールを決める。
「ベン、デニスよ。試合方法はどうする?」
「後々文句言われくはないんでね。デニス!そっちが全て決めていい」
「で、デニスはどうする」
「団体戦なら一瞬でこっちが勝っちまってつまんねぇからな。1対1の個人戦の方が楽しめんじゃないか?」
何か企んでいるような笑みを浮かべるデニスだが、それ以上にベンは笑いを堪えている。
「分かった。個人にしよう。それではお互いに戦う順番を決めてくれ。作戦会議も含めて15分後に試合を開始する」
そしてアカネ達とユニコーンはケルベロス離れて話し合いが始まった。
★ ★ ★
その頃、私達はみんなと話し合っていた。
アオイは興奮して1人で戦うと言うが一応試験も兼ねているみたいなので、誰が最初に戦うか決める。
「さて、誰から戦おっか?」
「アカネさん!まずは私にやらせて」
私はみんなの顔を見た。
だよねぇ~、こうなったらアオイに何を言ってもムダだよねぇ~
「じゃあアオイが先鋒ね。じゃあ次鋒は?」
「アオイちゃんの後はあたしが行くわ」
「みんないいの?」
「僕はどっちでもいいよ」
「じゃあモモカお願いね」
「任せて」
「次は中堅ね」
「…私がいく」
「ワカバちゃんがいくなら副将はキノちゃんで大将はアカネちゃんだね」
「えっ!何で?」
「アカネちゃんリーダーでしょ!だから大将ね。これで決定!」
すると中央で話が終わったベンがやってきた。
「アカネちゃん達、作戦をかんがえようか」
「あのぅ、一応戦う順番は決めました!」
「そ、そうか。アカネちゃん、アオイちゃん、キノちゃんの強さは目の前で見たから安心だけどワカバちゃんとモモカちゃんは大丈夫?」
「もちろんよ」
「…バッチグー」
「バッチ…グー?ま、まぁ、アカネちゃん、アオイちゃん、キノちゃんで3勝して勝ちは確定だから無理しなくていいからね」
ワカバとモモカはその言葉で逆にやる気になった。
「 じゃあ俺はフィン、ミア、クララとそこで応援してるから頑張ってくれ」
「「「「「はぁい」」」」」
そして私達は異世界に来て、初めての町で身分証を作りたかっただけなのに、なぜか戦う事になった。
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