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入社拒否

恐る恐る扉を開けると、中には書類の束が両側に山積みになったデスクに座っている女性が目に入った。

紫色の髪をポニーテールにしたかなりナイスバディーな目の色が赤いお姉さんだ。掛けてるめがねがよりセクシーな女感をかもし出している。

女性は俺には目もくれず、ずっと書類を読んでいる

「あ、あの…」

 俺は扉から頭だけを出しながら言うと、女性は顔を上げて俺を見て言った

「初めての方ですね?どうぞ、こちらにおかけかください。」

 良かった…どうやら優しい人のようだ

「え、あ、あの…。俺さっき神様からここで働くように指示されたものなんですけど…」

「は?」

「えーと、その、全能の神っていう人から連絡されてませんか?新しい人が入るっていう話…」

「聞いてない」

 まじか…おい、神様どうしてくれるんだよ…。しかもこの人突然口悪くなったよな…

「はぁ〜もう何なんだ…。おい!神!こいつ何なんだよ!」

 と、突然空中に向かって叫ぶとボンッ!という音と共に先程と同じ姿で神が現れた。

「やぁ、ベル。元気かい?それとさっきぶりだな、金子」

 この女の人はベルさんっていうのか

「やぁじゃない。私は求人募集をした覚えはないぞ。」

 え…じゃあなんで俺をここに送ったんだよ…

「いや、いっつも仕事が多くて休む暇がないって言ってたからどうにかしようと思ってたんだよね。そしたらちょうどいい感じの奴が死んでこっち来たからそっちにやった」

ちょうどいいって…

「確かに仕事が多くて大変と言った覚えはあるが、人が欲しいとは一言も言ってない」

 この2人、社会人の基本。報告、連絡相談こと、ほうれん草が全くできてない…

「うるさい、金子。お前は黙ってろ。」

 また心を読みやがった…

 ちゃんと連絡せずに俺に裁きを下した人がよく言うよ…

「おい、こいつをさっさと天国か地獄行きか決めてくれ」

「そりゃ、無理だよ。最後の審判の判決は基本的に変えられないよ」

「今回は例外だろ!」

「例外は君自身が一番よく分かってるはずだろ。判決を変えるのは何か重大な事を犯した者かとてもいいことをした人のみだ。しかも他の神の承認も必要だ。」

 待て、他の神もいるのか?

「今すぐ呼べないのか?」

「無理だよ。全員集まるのは本当に危ない事が起きたか、それが改善した時だけだよ」

 どんだけこのベルさんっていう人は俺がここに入ってくるのが嫌なんだ…

「ほら、見ろ。金子も困ってるだろ!」

「えぇ…」

 突然話振らないでよ…コミュ障がバレる…

「お前はここで働きたいだろ?な?」

「えぇ、まぁ、その、はい。働きたいです。っていうよりそれしか選択肢がありませんから」

「いや、あるぞ」

 とベルさんが言う

「え?」

「お前の魂を殺せばいい。」

「そ、その、それはどうゆう事か説明してもらってもいいですか?」

「わかった。今、君は肉体だけが死んでる状態だ。だからまだ魂は死んでない。そこでお前を殺せば全てなかったという寸法になるわけだ」

「そ、それは嫌です!」

そんなの絶対に嫌だ!俺は魂の状態であっても生き続けるぞ!

「それは私が許さないぞ!ベル!」

 神様…。たまにはいい事言うじゃん…。すこしは見直したよ

「それになんで君は新しく人が入ってくるのが嫌なんだ?前より作業効率が断然よくなるのに!」

 ほんとだよ…なんでこの人はこんなにも俺が入ってくるのを嫌うんだ?前より楽になるっていうのに…

「そ、それは私1人でやった方が意見とかが対立しなくていいかあに決まってるだろ!」

 え?そんな理由?だったら…

「あの〜。ちょっといいですか?俺別にベルさんと2人で作業しないで、お互いがそれぞれの仕事をすればいいち思ってるんですけど…」

 突然話の輪に入ってきた俺にベルさんの視線が刺さる

「そうだよ!そうすれば今までの2倍だよ!2倍!」

 と神様がベルさんに言うと、嫌そうな顔をしながらベルさんが

「いや、君がやった案件の内容が正直良くなくて、もっと良くできたらいいなって後悔するのが嫌で…」

と、言う。

確かにこれは人の人生を決める仕事だ。変な人生を決定されたら俺だって嫌だ

「だったらテストすればいいだろ。金子がキャラクターにどんな道を勧めるのかどうか」

 突然、神様が言う

「なに言ってるんだ!どうやってをテストするんだ?」

 そうだよ!ベルさんの言う通りだよ!どうやってやるんだよ!

「依頼人ならいるぞ。ほら」

 と、神様が指を指すと、そこにはドアから心配そうに俺達を見てるファンタジーな甲冑を身に纏った男が立っていた。

「金子。あいつの相談を聞いて一番いい人生を選んでやれ」

 神様は俺を強い視線で見ながら言った

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