戻りたい
……いや、やっぱり違う。
また、前と同じ「勘違い」ってやつだろう。
私は、自分に何回もそう言い聞かせて、一旦冷静になる。そして、傷つくのを恐れるかのように、闘うのを避けるかのように、自分の心にまた嘘をつく。
ーこれは、「恋」じゃないー
今日は大学のガイダンスがあった。
うちの大学は、入学式の前に3日間程あるガイダンスに出なくてはいけないのだ。
「あー、めんどくさいなあ、、」
周りの1年生達は、皆んなもうガイダンスの時点で友達を作ろうと必死。
けど、周りの必死な感じとは反対に、私は誰にも話しかけようともしなかったし、「笑顔で明るい」みたいなキャラを装う事もしないで、とてつもなくやる気のない顔でガイダンスを受け、さっさと家に帰る為電車に乗った。
そして、電車に駆け込んだ後、咄嗟に出たため息。ガイダンスを受けただけなのに、どっと疲れが出る。そして私の大学初日の感想は、
「高校に戻りたい。」
だった。私は、高校時代が大好きだった。高校2年から3年に上がる時は、クラス替えが無かったので、2年間同じクラスだったのだが、私はそのクラスが本当に大好きだったのだ。
「でももう、戻れないんだよなあ…。」
そんな事を呟きながら、イヤホンを耳にさして、大好きなアーティスト「tulip」の曲を聴く。
「過去」の幸せに
しがみついてばかりで
「今」という
1番大切な時間を蔑ろにしたら
君はずっと ずっと
後悔するだろうー
……そんな事は、分かってる。
この歌は、「tulip」の中でも特に私の心に刺さる、「ライフ」という曲の歌詞である。
その歌詞は、まさに今の私にとって刺さりまくるものであった。けど、分かっているけど、今の私にはその歌詞を受け入れられるほどの心の余裕がなかった。




