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世界一、やさしい魔法  作者: 牛タン
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異世界?

 

 ダールメンド王国。

 そんな国は今まで一度も聞いたことがなかった。

 でもそれよりもガシャ丸さんが怖かった。最初は喋る骸骨なんて怖い以外に思うことはなかったが、話してみるととても良い骸骨で、怖さはもうない。夜とか除いてね。やっぱり暗い中で見るととても怖いのだ。


 ここはどうやら異世界のようだ。東京都、大阪、北海道、沖縄といった日本の有名な都道府県を言ってみたがどれも聞いたことすらないらしい。僕もここの地名なんて聞いたことなかったしね。

 またここが異世界だと思える理由が、ガシャ丸さんの存在と、魔法が存在することだ。

 魔法の存在に気付いたのはついさっきのお昼、外に出た時の事だった。

 すこしでも現状を把握しようと、小屋から外へ出てみるとやはりそこは森の中で、見たことのない植物が生い茂ってた。昼食用に、新鮮な魚が捕れる川があると勧められたためガシャ丸さんと共に川へ向かう。川が見えてきて、よし、ごはんが食べれる!と喜んでいた。

 すると一匹の動物が現れた。

 猪だ。しかし普通の猪ではない。大きさは某狩りゲーに出てくるドスフ〇ンゴ並み、牙もその体に見合うほど大きく立派で、そして一番の違いは額にもう一つ、大きな瞳がついてることだろう。

 たぶんみんな怖い、キモイとか思うだろうが僕は違った。

 

「か、かっこいい!」


「うそでござろう!?」


「ガシャ丸さん、この猪かっこいいじゃないですか!あの巨体!そして立派な牙!なんて男らしい……」


「……あれは雌でござるよ?」


 な、なんだって~!雌なのにこんなに男らしいだなんて、なんて羨ましい……

 そんな馬鹿な事を考えていたのがバレたのか、猪は鼻息を荒くし、今から突っ込むよ!と言わんばかりに姿勢を低くした。


「まずいでござるな、戦闘態勢でござる。向こうさんはやる気満々でござる!」


 ガシャ丸さんが真剣な声でそう言い、僕を背後へ招いた。

 僕も真剣な眼差しで猪を見つめ考える。そしてある一つの結論が出る。

 これは勝てないだろうと。


 骸骨と少年VSドスフ〇ンゴ


 二対一。勝てそうに思うだろう、だがそれは武装したハンターだったらの話だ。言ってしまえば僕たちはまだ村長の所にも行っていなくて武器も買ってすらいないただの骸骨と少年。せめて片手剣くらいあれば狩れるだろう。

 ゲームの中だったらね!


「来るでござる!」


 ガシャ丸さんの言葉が合図となり、戦闘が始まった。

 猪は一直線にこちらへ向かってくる。


「我を守りし盾となれ、ダークシールド!」


 ガシャ丸さんは右腕を前に上げ、そう叫んだ。すると長方形の真っ黒な盾のようなものが猪とガシャ丸さんの間に現れた。

 なんだこれは、ファンタジーな世界なのか!僕は今、ファンタジーな世界にいるのか!

 そう、それは魔法だった。

 盾は猪がぶつかったと同時に分散してしまったが、猪はぶつかった衝撃で大きくよろめいた。

 それを見逃さず、ガシャ丸さんはまた右手を上げ叫ぶ。


「我の敵を討て、ダークランス!」


 今度は黒くて腕ぐらいの大きさの鋭い槍のようなものが現れた。現れたと同時にそれは猪に向かって一直線に向かっていく。見事、猪の顔真正面に直撃し、血しぶきと共に泣き叫ぶ事も許されず、猪は横に体を倒す。槍もまた、盾のようにすぐに消えていた。


 す、すごいけどグロいなぁ……


「お嬢ちゃんには、少し刺激が強すぎたでござるな」


「いえ、大丈夫ですよ。あ、あと僕一応男なんですけど……」


 大事なことなので訂正をしておく。


 僕は男だ!!女装してるけど!


「うへ?見た目はまるっきり女の子でござるよ?ほれ!姿を映し出せミラー、っと」


 ガシャ丸さんはそう言いながらまた魔法を唱えた。

 すると、僕の頭上に半透明な板のようなものが出現した。どうやらこれは鏡らしく、辺りを反射しながらゆっくりと僕の目の前へと降りてくる。

 もう、鏡なんて見なくてもわかる。今は女装もしているし、女の子に見えても仕方のないことだろう。 

 そして僕の目の前に鏡が降りてきた。


 そこには銀髪、赤目の小柄な女の子がいた。


「ちょっとまったぁぁぁ!ねえ、これ誰ですか!?こんな銀髪の少女キャラなんて見たことないですよ!しかも可愛い!守ってあげたくなるタイプですね!」


「うむ、かわいいでござるな」


 驚きのあまり、思ったことを口にしていく僕。だがそれも仕方ないだろう、本当に訳がわからないのだから。ガシャ丸さんはうるさい!

 以前の僕の身長よりも少し小さく見え、どこぞの十番隊隊長のようなきれいな銀髪(セミショート)をしており、今も燃え続ける炎の様な赤に染まった目、だがしかし、顔は僕なのだ。目も鼻も口も眉毛もすべてのパーツは僕のままなのだ。目とか口とか女の子っぽさが増している気がするが……

 僕はどうしてしまったのだろうか。てか髪とか気付いてくれよ僕!今思えば視界に銀髪が見え隠れしていたではないか!

 

「似合ってるでござるよぉ!」


「うーるーさーいぃ!」


 髪を弄る僕をなぜか褒めるガシャ丸さんを横目に、僕は青空を見上げる。


 今日も良い天気だ。だけどやっぱりここは異世界なんだなと僕は思うのであった。

 いや、納得できてないけどね!!


ちょっと無理やりな感じになっちゃいました♪

読みづらくてすみません。

風邪にはみなさん気を付けてくださいね!

特にお腹の風邪は!本当にキツかった(/_;)

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