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Sage Saga ~セイジ・サーガ~  作者: Eolia
セジサガのあれこれ
1/94

用語集

ここでは本編に登場する地名や用語の解説を行っています。

ある程度本編を読み進んでからお読みいただいた方が分かりやすいかもしれません。


(7/17)アイリスの説明を『銀幕の街』から『白銀の街』に変更しました。銀幕って映画のことだった……

◆物語の出発点


コニス村


サイモン島という小さな島にある小さな山村。特にこれといった産業はなく、村で採れた農作物などをモーリスに卸すことで生計を立てている。豊かとは言い難いが長閑で平穏な村である。アレンが村の診療所を開いており、記憶を失ったフィゼルが一年間過ごしていた。




◆小さな島の玄関口


モーリス


サイモン島の玄関口にして、唯一外界と繋がりのある港町。島の中では最も大きな町ではあるが、島の外から見れば充分過ぎるほど田舎町である。定期船も数日に一度しか停泊しない。町の西には大きな廃坑があり、かつては鉄鉱の採掘で賑わっていたらしい。




◆世界最大の交易都市


グランドール


王都・フレイノールと並んで“世界三大都市”と呼ばれるほど大きな都市。世界中の物と人が集まると言われる世界最大の交易都市でもある。大きく分けて四つの街区に分かれており、北街区が富裕層、東街区が一般層の住宅が立ち並ぶ住居区で、南街区が巨大な港湾区となっており、王国軍の軍艦もこの港に停泊している。そしてジュリアがマスターを務めるギルドは西街区にあり、商業区となっている。




◆白亜の王城が(そび)える城塞都市


王都ルーベンダルク


三大都市の一つで、イルファス王国の首都でもある。街の中心に国王の住まう王城が建ち、それを囲むように城下町が発展している。さらにその周囲を堅牢な城壁が囲み、城塞都市の様相を呈している。有事の際には街の唯一の出入り口である城門を閉めてしまえば誰一人として出入りはできない。だが秘密の抜け道がいくつか用意してあるようで、フィゼル達はそれを通って王都に入り、そして脱出している。




◆オーロラ輝く“白銀の街”


アイリス


ゼラム大陸の北方に位置する極寒の島に栄える都市。一年中を雪に覆われた厳しい環境にありながら、その景観の美しさから訪れる人の絶えない観光都市である。白銀の雪景色に加え、夜にはオーロラが見えることもあり、特にカップルに人気が高い。今では装飾品の生産でも世界のファッションをリードしており、若い女性に絶大な人気を誇っている。活気に満ちている街ではあるが、その裏で人々はかつてこの地方に住んでいたという“魔女”の存在に怯えている。




◆運河に浮かぶ“水の都”


レティア


ゼラム大陸南端に位置し、大陸を縦断する運河の上に築かれた水上都市。街の中を縦横無尽に走る水路が昔の名残を残しており、その清らかな流れは街の代名詞にもなっている。街並みの美しさはアイリスにもひけを取らず、「北のアイリス、南のレティア」と並び称されるほど。女性だけで構成された劇団“ウンディーネ”の本部もこの街にあり、芸術の都としても名を馳せている。街の近くには王国軍の秘密の研究施設があり、そこでは何やら非合法の研究が行われていたようだ。




◆かつては帝国の首都だった“古の都”


フレイノール


他の三大都市のグランドールや王都が大陸の東部にあるのに対し、フレイノールは大陸のほぼ西端にある。というのも、ここはかつて大陸の西半分を支配していた“ノヴォガス帝国”の首都であったのだ。帝国が滅んだ今ではイルファス領となっているが、この地を基盤にしているフューレイン教の影響力が強く、王国の支配はなかなか行き届いていない。帝国時代から導力技術が発達しており、今なおこの分野では世界に先駆けている。




◆世界最大の王国


イルファス王国


西の大国“ノヴォガス帝国”と世界の覇権を巡り争っていたのも今は昔。帝国が滅んだ現在では、世界の大半を掌握する巨大国家に発展している。かつては軍事国家だったイルファスも、近年では議会制を導入しており、軍部はその下に置かれるなど文民統制(シビリアン・コントロール)が徹底されていた。しかし軍部の動きは収まるどころかますます激しくなり、未だに王国に従おうとしない小国、自治州や旧帝国の衛星都市群を武力によって制圧している。そしてついにクーデターが勃発。国民はその事実すら認識していないが、すでに国王ローランド・フォン・イルファリアは殺害され、議会も軍部に掌握されてしまっている。




◆世界を滅亡の淵に追い込んだ帝国


ノヴォガス帝国


フレイノールを首都に持ち、イルファス王国と肩を並べた大国。“導力”を世界で最初に発見したのもノヴォガスで、その後も常に導力技術ではイルファスの一歩先を進んでいた。そして必然的に、帝国は導力技術の軍事転用を考える。導力を用いた大火力兵器の開発から始まった研究は、“魔石”の発見を経て、やがて普通の人間を“賢者”に進化させる研究へと変わっていった。結局、それが成功することはなかったが、魔石の乱用により世界に滅亡の危機が訪れた。最終的にはアレンらの活躍によって世界は救われ、帝国も滅ぶことになる。皇帝の一族も同時に滅んだとされているが、実は生き残りがいるらしい。




◆女神フューレインを崇める大教団


フューレイン教


フレイノールに総本山となる大聖堂を構え、今では世界中に広まっている宗教。“教会”といえば通常はフューレイン教、またはその教団を指す。二十年前、教会の司教カカロ・ドーマンがノヴォガス帝国に「魔石を用いれば人間を賢者に変えられる」と持ちかけ、教会内に保管されていた研究資料を持ち出してしまう。それによって帝国は恐ろしい人体実験を繰り返すことになる。成功こそしなかったものの、結果的に世界に大きな災厄をもたらすことになった原因の一端を教会が担っていたことになる。しかし帝国が何をしようとしたのかは公表されておらず、よって教会の人間がそれに関わっていたという事実も知る者はいない。王国軍にも匹敵するとも言われる私設騎士団“託宣(オラクル)騎士団”を創設しており、フレイノール地方では彼らが治安を守る役目を果たしている。




◆あらゆる分野に革命を起こした万能エネルギー


導力


“導石”と呼ばれる魔力を秘めた鉱石から抽出されるエネルギーを“導力エネルギー”といい、それを用いた機械を“導力機械”という。導石からエネルギーを抽出する“導力エンジン”、抽出されたエネルギーを各機関に送る“導力回路”から成る導力機械は、船や車など、今や様々なものに応用され人々の生活を支えている。しかしエンジンの小型化がまだまだ進んでおらず、高出力な導力機械はどうしても大型になってしまう。また、導力エネルギー自体は魔導師の扱う魔法に酷似しており、魔法に長けた者ならばエンジンの無い回路だけの導力機械も自身の魔力を注入することで動かすことができる。しかしながら必要とする魔力は膨大で、高出力な動力機械を個人の魔力で動かすことは事実上不可能となっている。




◆人間を超越した者達


賢者


特別な資質を持って生まれ、“十賢者”のいずれかに師事することでその才能を開花させた人間達。“剣聖”などのように、それぞれ特有の二つ名を持つ。体力・魔力などの面で人間の限界を超越しており、その力は一人で一軍にも匹敵する。だがその絶大な力の代償として、彼らは生殖機能を失ってしまう。つまり子を成すことができなくなるのだ。よって賢者は一代限りで、その力が遺伝することはない。彼らが歴史の表舞台に出ることはなかったが、その強大な力で常に人々の支えとなってきた。しかしそれゆえに、いつしかこの世界の人々は「いざとなったら賢者が助けてくれる」という漠然とした伝説を信じるようになってしまったようだ。




◆世界を支える十の柱


エルレインの十賢者


剣の(おさ)、翼の長、天秤の長、鍵の長、火の長、水の長、風の長、土の長、黄昏の長、暁の長から成るエルレインの十賢者は、“資質”を持つ人間を賢者として育てる力を持ち、この世界における賢者の始祖とされている。名前の由来は定かではないが、一説にはフューレイン教が興る以前に神として信仰されていたエルレインの名を冠したとか。二十年前の騒乱時に世界を滅亡から救うため、その身を人柱として捧げた。結果として世界は救われたが、十賢者はいなくなり、今後賢者が生まれることはなくなった。だが、再び世界に危機が訪れることを予見していたのか、彼らはそれぞれの力の一部をある一人の賢者に託している。




◆人間の魂を糧とする魔性の徒


魔族


“魔界”と呼ばれる、この世界とは別の世界に住み、不死に近い肉体と無尽蔵の魔力を持つ存在。その力の源は、人間の怒り・憎しみ・悲しみ・絶望といった“負の感情”とその魂だ。低位の魔族は稀にこちらの世界――“現界”に現れ、人間に害を及ぼすことがあるが、高位の魔族が現界に直接干渉することはない。また、人間の中には特殊な儀式などによって魔族を召喚し、その力を借り受けることができる者達がいる。その最たる者達が“魔女の一族”であり、その特異な能力ゆえに、魔女は人々から忌み嫌われていた。




◆魔族の住む異界


魔界


人間達の住む世界を“現界”と呼ぶのに対し、魔族の住む世界を“魔界”と呼ぶ。現界と魔界は強力な結界で隔てられており、それによって高位の魔族が現界に現れるのを防いでいる。しかしながら現界と魔界は表裏一体の存在で、魔界から漏れ出る瘴気は少なからず現界に影響を与えている。例えば、通常の獣が瘴気によって突然変異を起こしたのが“魔獣”である。他にも瘴気に()てられた鉱石を“魔石”または“導石”と呼び、さらには“賢者の資質”もこの瘴気である。もっとも、人間の場合は瘴気に中てられて生まれただけでは普通の人間と変わりがない。




◆世の理を覆す呪われた石


魔石


導力エネルギーが発見された当初は、魔力を秘めた鉱石を“魔導石”と呼んでいたが、あまりにも強力な魔力を持ち、人間に害のあるものを“魔石”、それ以外の安全なものを“導石”と呼んで区別するようになった。その力は、ただの人間を醜悪な化け物に変貌させてしまうほど。かつてノヴォガス帝国は、その力でもって賢者を人工的に作り出す研究を行ったが、生まれたのは“愚者(フール)”と名付けられた化け物だけであった。しかし現在、ある組織によってその研究は成功を収め、“ワイズマン”と名乗る超人達が生み出されている。




◆この世界の人間が扱う不思議な力


魔法


“魔力”と呼ばれる特殊な力によって引き起こされる様々な現象。地・水・火・風・光・闇の六属性のうち、一人の人間が扱えるのは通常一属性のみだが、ごく稀に二属性の魔法を操る者もいるらしい(無属性に分類される魔法は含まれない)。体内に流れる魔力を複雑に練り上げて自分のイメージを具現化する魔法は、その全てが術者本人のオリジナルであり、例えば同じような火球を発する魔法でも魔力の練り方に違いがあり、その中身は術者によって異なる(“灯光(シャイニング)”や“睡眠(スリープ)”など、名前の付いている魔法も一部存在する)。一般的に魔力の練り上げに時間を掛ければ掛けるほど効果は増し、“呪文”の詠唱はその魔力の練り上げを補助してくれる。魔法の扱いに長けた者ならば、相手の魔法を解析して魔力の流れに干渉し、発動前に強制キャンセルすることも可能。なので、簡単には干渉されないように複雑に練り上げるのが常である。

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