みてい
あれから数日がたった。
その間分かったことがある。
不思議な力は【ギフト】といって、派遣されてる人にしかない力らしい。つまり地球からきた人だけが持つ能力らしい。
ギフトは最初は弱い力しかなく、何かしらきっかけがあれば強くなる。
全てのギフトは手を合わせることで発動できる。
などなど条件や制約があるらしい。
それと俺のギフト、【魅了】というんだが、これがなかなか使えない…。
「サラさん、目をみつめてもらっていいですか?」
「別に構わんが、どうした?ああ、先ほど果物を貰ったんだが食べるだろう?切っといてやる」
まあ、このレベルな訳で…
いまは友達くらいの魅了しかかからない。
俺はモテモテのハーレムになると思ってたのに…。
しかも瞳を合わせる必要があるし、なんだかなー…。
数日前にそんな悲しい事実を知ったわけだが、俺はまだ諦めてはいない!
何故なら、この世界には魔法があるからだ!
魔法でチートといえば魔力チートや、時魔法とか色々ある。
手始めに物体を動かすのをイメージしてみた。
ちょうど喉が乾いていたのでテーブルにあるコップを浮かすか。
浮けー。浮けー。浮けーー!!!
心の中で念じていると、最初は震えていたが、少しずつ糸で釣り上げられるようにして浮きはじめた。
「おっしゃーーー!!え、俺天才じゃね?『初めてで魔法が使えるなんて…』みたいなこと言われんじゃね!?」
とりあえず魔法は出来た。
あとは魔力チートだけだ!
そんなこんなでサラさんにお願いして魔力の測定をすることにしたのだが…
「魔力…?ああ、そういえば魔法についての説明をしていなかったな。まず魔法は最初に使ったものしか使えない。最初に使った魔法がジンの魔法に固定されてしまう。だから迂闊につかうなよ?それと魔力たが(ドサッ)……」
あああぁあぁぁーーー!!?
やっちまったぁーーー!!!!
俺は力が抜けて四つん這いの体制になり、声も出せず固まっていた。
「……その様子だと使ったようだな。」
サラさんから呆れたような、いや、呆れた声がかけられた…。
俺は涙目でサラさんを見上げすがりついた。
「サラさん、お、おれ、ただコップを浮かせただけなんですよ!?それも魔法なんですか!?」
「」あ。
そ即答でした。