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遊園地(ジェットコースター)
「あー、面白かった!」
降りる準備をするなり透はそう言った。その隣で奈津も、
「そうですね!メルヘンなのに意外にちゃんとした絶叫系で楽しかったです!」
と意気揚々と答えた。二人は乗り物から降りると、遥が降りてくるのを確認しようと後ろを振り返る。すると、
「遥っ!?」
透の叫ぶ声の先には、座ったまま口から魂が出かけているかのような蒼白の遥の姿があった。
「!?」
と隣に座っていた彰も遥と全く同じ表情・座り方で呆然としていた。
「うーん、やっぱりダメだったかぁ」
奈津がまだ驚いている横で、透は冷静をすぐ取り戻した。
「透さん、それってどういう……?」
「それよりも次のお客さんに迷惑がかかるから、先に遥を抱えて外に出ようか」
「あっ、そうですね」
透は遥に腕を肩に回させる。
「彰っ、彰大丈夫!?」
その間にヒソヒソと奈津は彰に声をかける。
『ヴーッ……』
彰の意識が戻りそうな瞬間、
「なっちゃん、遥支えるの手伝ってくれる?」
と、透は奈津に補助を頼んだ。
「あっ、はい。……ごめん、先出てるねっ」
彰が少し気になりつつも、奈津は二人とともにアトラクションを出た。