遊園地(ジェットコースター)
軽快な音楽と共に、この遊園地のキャラクターきのこ坊やの声が聞こえてくる。
「みんな、こんにちは!僕は今から迷子になった僕の妹『なめこ』を探す旅に出るんだ。え?みんなも一緒に探してくれるの?ありがとう!これから行く道は困難なものばかりだと思うけれど、みんななら大丈夫だって信じているよ!」
そう言い終えると、前の扉が開いた。外に出たようで、空の青さが眩しく見える。周りは原っぱにいる設定のようで、草花や動物達、キャラクター達が手を振っていたりしている。乗り物はゆったりと進み、頭上ではきのこ坊やの探す声が聞こえていた。
しばらくすると、少し大きめのきのこ、きの太郎が現れその目の前で一旦停止する。
「やぁ、きのこ坊やじゃないかYo」
「きの太郎、僕の妹、なめこを見なかったかい?」
「そういえばさっき見たYo。蝶々を追いかけてこの小川に沿って走っていたYo」
「ありがとう。行ってみるよ」
「そのまま走る気かYo?それよりもこうしたほうが早く追いつけるYo、OKー」
きの太郎はそう言うと、私達の乗る乗り物を押す動作をした。
「何をするんだよ!」
「頑張れYoYoYoー」
きの太郎ののん気な声が聞こえる。そのときにはすでに私達は大きな川の中へと流されていた。
「わぁぁぁ、目が回るー!」
言葉のとおり、乗り物は軽くクルクルと回転しながら勢いよく下へと流されていく。そうしながら今度は空から鳥達がやってきた。すると音楽も危機迫ったものへと変わる。
「おいしそうなきのこが泳いでるクルッポー」
ガンッガンッ
そう言いながら突いてくる。
「止めてよー!仕方ない、みんなお願いだ。目の前にあるボタンがあるだろう?鳥が目の前に来たらそれを押してくれ!そしたら下から石が跳んで出てくる。それで鳥を追い払ってほしいんだ!」
ピューンッピューンッ
みんな一斉に石を跳ばす。その間も流れる速さは変わらず、回転しながら鳥達を追い払っていく。
しばらくすると、その流れはゆっくりとなり、
「痛い、痛いクルヨ!逃げるクルッポー」
とみんな逃げてしまった。