遊園地(ジェットコースター)
この遊園地のメインジェットコースターは乗り物がひっくり返ったきのこのかさとなっており、その中に最大4人乗ることができる。それがいくつか連なっており、その中に前に奈津と透、後ろに遥(と彰)と座る。
「このジェットコースター乗るの初めてなんだよね。楽しみだぁ」
透はニコニコしながら奈津に話しかけた。
「私も初めてなんです。最近出来たばかりみたいですね」
そのせいか常に行列が絶えず続いていて、奈津達も30分ほど並んだ。その間に、先ほどの出来事でまだ少し緊張していたものが大分和らいできていた。
「遥、1人で大丈夫?」
少しおどけながら透は後ろの遥にも話しかけた。
「大丈夫に決まってるだろ。小さい子に言うみたいなこと言うなよ」
「ごめんごめん」
『俺、ジェットコースター乗るの初めて!ワクワクするーっ!』
遥の隣で彰が楽しそうに座って足をバタバタさせていた。
「皆様、そろそろ出発のお時間です。上のレバーが降りてきますのでお気をつけください」
そうこう話しているうちにアナウンスが聞こえてきた。レバーが降りてきて、他のスタッフが各場所のチェックを行っていく。それが終えるとブザーが鳴り、陽気なアナウンスと共にきのこの乗り物達は一斉に動き始めた。
「それでは皆様、きのこ坊やの冒険の旅に、いってらっしゃーい!!」