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CHANGEの仕方  作者: 桜もち
16/43

帰り道(遥と透)

「いつから『なっちゃん』呼びなんだよ?」


公園を出てから少しして、遥が透に話しかけた。

その質問を聞いた透は一瞬きょとんとした表情をしたあと、すぐに少し意地悪な顔をして答える。


「やっぱりヤキモチ?」

「ち、違うし!あいつは…」


そう答えながら遥は少し足早になり、顔の表情が見えないまま言葉を続ける。


「あいつは…よく分からない」

「よく分からない?」


思わず遥の言葉を繰り返す。さらにどういうことなのか聞こうと口を開きかけると、


「それより、さっきの質問にちゃんと答えろよ」


と、透の方に顔だけ向けてもう一度聞いてきた。


「よっぽど気になるんだね」

「い、いや、そういうわけじゃ…」


どもりながら話す遥に、意地悪顔をもう一度浮かべる。しかし今度は素直に答えた。


「遥が聞いた時からだよ」

「えっ」

「『奈津ちゃん』より『なっちゃん』のが呼びやすいでしょ?本人に聞かずにいきなり呼んだから、彼女もびっくりしたみたいだけどね」


その言葉を聞いた遥は、思わず透に気づかれぬよう安堵のため息をついた。

しかしそれもお見通しだったため、すかさず透はつっこむ。


「遥ってやっぱり分かりやすいよね」


笑顔で遥を見てくる透に、遥は耐えられなくなり、


「うるせぇよ」


そう言うと全速力で走りだした。


「あっ、遥待ってよ!」


走りだした遥に、少し嬉しそうな顔をしながら透は後を追い、二人は家に帰って行った。


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