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何にもしない病院長  作者: しゅんたろう
122/123

何もしない院長パート113南方のサッチャー




翌日。


飯窪科長が“鉄の女”と呼ばれたことを、熊田が何気なくナースステーションで口にした。

「院長が言ってましたよ。“南方のサッチャーやな”って」


これが発端だった。


病院内での広まり


看護師A:「サッチャーって、イギリスの首相?」

看護師B:「そうそう、“鉄の女”で有名な。飯窪先生にぴったりやん」

看護師C:「いやでも、鉄瓶でお茶ってオチもあったんでしょ?あったかい鉄、みたいな」


気づけば、ナースステーションのホワイトボードには大きく書かれていた。


今日の一言:南方のサッチャー(ぬくもり鉄瓶ver.)


地域にも波及


さらに数日後、病院売店に行くと――。

ポスターが貼られていた。


「フィナンシェ焼きたて!南方のサッチャーに負けないアツさで!」


売店のおばちゃんはウィンクしながら、

「先生の言葉、宣伝に使わせてもろたよ」


嶌田さん(掃除のおばちゃん)も負けじと、

「私らシルバーは“南方のチャーチル”やわ、どう?」

と妙な便乗。



記者クラブに顔を出した大原(地域包括ケア局)が、議員の演説原稿に“南方のサッチャー”が引用されているのを発見。


大原:「……先生、あの発言、もう止められませんよ」

野上は肩をすくめて、ひと言。


「ええんちゃう。どうせワシ、ただのお茶飲みやし」


会場はまた、笑いに包まれた。

これはフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。



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