63話:続・時計塔の戦い / 決意
『げほ……!げほっ!だ、団長……申し訳……ありません』
コーデリアは息も絶え絶えに白銀の鎧を身に着けた、まさに理想の麗人と言った装いの団長と呼ぶ人物に礼を言う。
(え、コイツが近衛騎士団の団長……!? ゲームと全然違うのだけど)
白銀の鎧と言った所は共通点はあるが、身長、特に胴まわりサイズが大平原とチョモランマくらいの差がある。
何より、先ほどの動きは素人目から見てもこの団長が相当な強者であることが分かる。
『コーデリア、皆、良く堪えてくれた。 姑息な魔法陣形は僕が潰した。我々の勝利だ!!』
白銀の鎧の騎士が勝利宣言を行うと、周囲の団員達も湧き立つ様に歓声を上げる。
『これほど強力な敵が配されていたのに、お一人で敵の本陣を潰すとは流石団長!!』
『俺たちの団長はやっぱ最強だ!!』
『俺頑張ったので、地獄の特訓は勘弁してください!』
近衛騎士達は口々に団長を褒め称え、その口調には敬意と親しみが込められていた。
俺の知っているあの団長なら、こんなに支持されることなんてないからやっぱり別人だな。
だが白銀の騎士は片手を上げその歓声を止める。
『……すまない。まだ終わっていないようだ』
――ガシャ……
とてもバランスを取れるような姿ではないのに、そこには縦に半身を切り裂かれた漆黒の鎧が立っていた。
漆黒の鎧から破損した残骸が石畳の床に落ちる音が響く。
半死半生とも言えるその姿に、既に闘いになるようなものではないと皆が思うが……
鎧から幻影の様な姿の人物が姿を現す。
その人物は美しかった。
浮世を離れたまさに妖精の様な美しさの青年だった。
「こ、この優男が英雄戦士の本当の姿か」
メリアが驚きの声を上げる。
無理もない、先ほどからの無双とも言えるその強さは、歌舞伎町でホストでもやってそうな線の細い人物がその正体だったのだから
英雄戦士の両手に先程まで鎧が手にしていた黒い長剣と、もう片手に半ばまで折れた剣が収まっていた。
その姿に呼応する様に白銀の騎士は手にした《蛮剣》を構える。
一拍の間――――――
先に仕掛けたのは白銀の騎士だ。
残像を残すほどの高速に移動するその姿に、以前ローランが振るった《音速陣》のスキルを彷彿とさせるものだった。
その剣は英雄戦士を捉え、無数の斬撃をその身に刻み付けようとするが
小手先の手数など無意味と言うがと如く、英雄戦士の凄まじい剛剣の一振りが振るわれる。
その剣は空を裂き、白銀の騎士の剣を躊躇わせる威力を秘めていた。
現にその剛剣は余波で高層建築の時計塔を揺らすほどの威力があった様だ。
『……その程度で僕を何とか出来ると思っているの……か!!』
語尾に力を込め、敵に再び駆け出す団長
先ほどと同じ《音速陣》で折れた剣を手に持つ側面を無数の斬撃で斬り裂く。
――――――キィィィ…………
金属と金属が削り合う甲高い音と火花が散る。
団長の剣は英雄戦士に届いたが、奴は片手に手にした半ばまで折れた剣をマインゴーシュの様に操り、高速の斬撃を受け流し、団長の剣の隙を掻い潜り、黒い長剣を振り抜いて来る。
団長はその疾風の様な斬撃を紙一重で最小の動きのみで躱し、剣筋を完全に見切っているかのような動きだが、初戦の相手の剣筋を見切っているなんてことはまずない。
「恐れいるね…… 相手の動き、目線だけでなく剣気を死線として見切っているのだろう。 武の究の業をこれでもかと見せつけるとは、流石は王国最強の剣使いだねぇ……」
メリアが関心したかの様に唸るが、俺は気になったことを聞いてみることにする。
「婆さんならどうだ、勝てるか」
さっきの仕返しとばかり少し意地悪そうに聞いてみたが
「……いまならね……」
冷静に思いもかけない言葉が返って来た。
てっきりムキになって『当然だ』と言うと思っていたが……
「王国最強の剣使いって、《剣聖》クロドなのかこの団長は…」
俺が知っているガネメモの最強の剣使いで知っているキャラは二人
一人は国王、その二つ名は《剣王》
そしてもう一人はその弟で《剣聖》と呼ばれた、クロドと言うイケおやじだ。
リューズの良き理解者の一人だったが
「《剣聖》は今年の初めに病で亡くなったそうだよ。この近衛騎士団長はそいつの息子さ」
え、《剣聖》亡くなったの……つーか、あのイケおやじに息子なんていたのか
ゲームではリユーズを陰ながら支えてきた功臣の一人で、彼が居ないと言うことは、リューズは大丈夫なのかと心配が過る。
幻影の映像の闘いは一進一退の様相を呈していた。
英雄戦士の剣技もさることながら、長剣から繰り出される時計塔をも揺るがす剛剣の一撃、そして折れた剣を使用してのマインゴーシュはまさに鉄壁の防御を誇っていた。
だが白銀の騎士の団長も負けていない。
英雄戦士の剛剣は文字通り空を切り裂く威力で、かまいたちの様な現象を発生させている(メリア言)のであったが、なんとそれすらも見切っていた。
「これは千刃手※となるか」(※千日手と同意味)
メリアから出た、ことわざらしい言葉を俺なりに解釈する。
そしてその鉄壁の守りが破られる時が来る。
それは四度目の剛剣が振るわれた時だ。
団長は先程まで躱していたその剛剣を……
正面から自らの剣で受け止めたのだ。
時計塔を揺るがすほどの威力の剛剣を振るう方も振るう方だが、受け止める方も受け止める方だ。
『中々の豪力だが、それがお前だけの特技だと……』
『思うな!!!!』
団長は英雄戦士の剛剣をすりあげ、英雄戦士に斬撃を加えようとするが、先程と同じ様に折れた剣による鉄壁の防御がそれを防ごうとする。
だがそれは同じ結果にはならなかった。
振るわれた斬撃は瞬時に速度が上がり英雄戦士をズタズタに斬り裂いたのだ。
「ほう、速度差をフェイントにしたのか」
メリアが言うには最初、英雄戦士が《音速陣》を防げたのは初速から攻撃の軌道を読んでいたからで、音速の動きを完全に見切っていた訳ではないとのことだ。
例を上げると、野球の150㌔の投球の後に、120㌔の投球を投げ直後に150㌔の直球で仕留めたと言ったところだろうと俺は解釈した。
「つまりは速い、遅い、速いの錯覚で相手の守りを崩したのだろ」
俺の身も蓋もない解釈でメリアは渋い顔をするが、俺に言っても仕方ないと言った諦めの表情でため息をつく。
『団長が勝ったぞ!!』
消滅する英雄戦士を目に騎士団員達は勝利の声を張り上げる。
沸きたち駆け寄ろうとする団員達であったが、その動きを白銀の騎士の団長は手で制し動きを止めた。
『いい加減出てきたらどうだ、お前の手駒はもういない』
近衛騎士の団長は何もない柱に向かい声を上げる。
何も知らずに傍から見るとお近づきなりたくない様にも見える光景だが、その真剣な声色に周囲の団員は武器を構え再び警戒を厳とした。
『お前自身は巧く隠れているつもりだろうが、荒れた感情から気配が漏れているぞ』
その時だった。先程まで何もない柱の中から1人の少女が柱から生み出される様に姿を現した。
『見事です。我の隠形を見破ったことだけでなく、あの子羊をこうも簡単に破るとは驚きましたよ』
少女……恐らく10代半ばくらいの年齢の様だが、その身から醸し出す妖艶さは見掛け以上の年齢層を感じさせる。
『……やれ、やれ……彼だけじゃなく、また年齢詐欺な者が……』
団長は剣を構えゆっくりと少女との間合いを詰める。
『最初で最後通告だ。降伏するのなら命は取らないが、抵抗するのなら斬る!』
団長のその言葉は冗談ではないだろう。だが少女は事も無げに言い放つ。
『初めまして剣聖……いえ、剣王の息子よ』
少女のその言葉に、空気が凍る様な殺気が団長から発せられる。
周囲はその殺気に当てられたのか、物音一つ立てることなく佇む。
1人の少女を除いて……
『我の名前はモーロノエ、聖地を守護する魔女の1人です』
気付いていないのか、それとも相当の自信があるのか、団長の殺気をまったく気にすることなく言葉を続けるモーロノエ。
『ふふっ……剣王の息子よ、なにかお気に触りましたか』
鉄兜の面から覗く団長の顎が強く噛み締められる。
その姿は怒りを、屈辱を堪える姿の様に見える。
(剣王と言うことはこの団長は国王の息子なのか)
剣聖の息子……クロドの息子と聞いていたのだが、一体どういうことなのか気になりメリアと話そうとしたが、幻影に変化があり取り敢えずそちらに集中することにした。
『僕の父はクロドだ……決してあの男ではない!!』
それは強い否定、だがそれは間違いを正す否定ではなく。
決して認めたくない意思の現れであった。
『可愛いものだ。真実からは目を背け都合の良い幻想にしがみ付く…… 如何に否定しようともお前が大罪人の息子である事実は変わらないのに……』
『団長!!』
後方から声が掛かる。
声を発したのはコーデリアであった。
団長のことが心配で声を掛けたのだろうが
『大丈夫だよ、コーデリア』
そう言って団長は間合いを詰めるのを止め、剣を構える。
『お前の言う通りだ。僕はあの男を父だと思っていないが、その事実は変えようがない。でも僕は決めたんだ、鬼にも亡者にもならない……人として生きると、彼の前で誓ったんだ』
団長のその言葉に不機嫌な表情になるモーロノエ
『……どうした、あの騎士を倒した時の様に随分と不機嫌な様だな』
団長は口元に嫌味な笑みを浮かべ、その言葉が癪に触ったのだろうモーロノエの不機嫌な表情は怒りの感情を浮かべる。
『少しは苦悩すれば気が晴れたものを……もういい……貴様らは……』
―――死ね
その言葉と同時に団長はモーロノエに斬りかかるが、その斬撃を青い剣を手にした存在が防ぐ様に現れる。
それは先程まで戦っていた英雄戦士とは別の個体であった。
『我が子羊は原典ではないが、この世界の英雄戦士を改良した円卓の再現者よ!』
狂気の笑みを浮かべるモーロノエの言葉に応える様に、自らの背後から十数体の英雄戦士が姿を現す。
ある者は湖の様に青く輝く剣を持つ騎士、またある者は朱い槍、弦楽器を改良したかの様な弓を持った者も居た。
その者達の異様が伝わったのだろう、近衛騎士達が臨戦態勢を取る。
「これは不味いね。あの英雄戦士一体、一体が先程の存在と同等かそれ以上だ」
俺にもそれは分かった。
《円卓》……その言葉だけで、この英雄戦士がどういった存在かも、こいつらはいわゆる円卓の騎士のコピーをこの世界に適合させた特殊なエネミーだ。
コーデリアも剣と盾を構える。
『団長、周りの取り巻きは我々で抑えます。その間に団長は首魁を!』
だが、団長は皆に下がる様に手を向け
『いや、僕一人でいい……』
そう言って英雄戦士達にゆっくりと歩を進めて行く。
『くっはは! 相手の実力も見抜けず血迷ったか! ならば殺れ!子羊達よ!!』
その言葉に反応したように、英雄戦士達は団長にその刃を向け命を刈り取りに来る。
先の英雄戦士との闘いは勝ったものの、とても余裕などがあるものではなかった。
故に一人で立ち向かうことは無謀であったが、そうならざるを得ない気持ちも理解した。
全員でかかれば勝率は上がるだろう、だがそうなると実力がついて行けない者は確実に命を落とす。
恐らく彼はそうさせない為に一人で立ち向かったのだ。
襲いかかって来る英雄戦士達は様々な攻撃手段で、そこに騎士道の様なものはなく、ただ無数手で敵対者を殺害する死の手であった。
だが、その死の手が団長の命を奪うことはなかった。
英雄戦士達の攻撃は団長のすぐ真横に全て振るわれたのだ。
『な、何をやっているんだ!! 奴はあそこに!!』
―――キン!!!
それは遅れて来る一音の金属音
そして俺は英雄戦士達の攻撃があさっての方向に振るわれた訳を知る。
全て躱したのだ。
俺は同じ光景を思い出す。
降神戦争でローランが振るったあのスキルを……
「《光速陣》か!!」
ガネメモ最強の攻撃スキルは一音の遅れて来た金属音と同時に、英雄戦士達を無数に細切れの様に斬り裂きその姿を消滅させた。
初めからこの世界に存在しなかった様に……
「ボクも驚いたよ。でもこれは《光速陣》じゃない。本当の《光速陣》はボクの加護なしでは人間には体得することは出来ないんだ…… でも、この子は独力と素質で《光速陣》に届こうとする剣技を身に着けたんだろうね」
ティコは団長の素質に恐れ入ったと感心したようだ。
確かにガネメモで《光速陣》のスキルを体得するには、ティコの継承イベントを行わなければならないことを思い出す。
「じゃあこれは《光速陣》に届かない技……《亜光速陣》と言ったところか」
『い、一体何が……』
先程まで余裕だったモーロノエは顔面蒼白で絞り出す様に声を出す。
そして団長に視線を戻した途端にその身に震えが走った様だ。
『くっ……貴様を甘く見すぎていたか……いいだろう今回はお前たちの勝ちだ。だが次もこう上手くいくと思うな!』
モーロノエの口から出たのは完全な負け惜しみであった。
その負け惜しみに団長は乾いた笑いを上げる。
『ははっ……次なんてもうないよ』
それは冷たい言葉であった。
『死ね』
モーロノエに無数に走る光線の切断面
《亜光速陣》の刃は英雄戦士達だけでなく、モーロノエにも振るわれていたのだ。
肉が潰れる音が、血が周囲の壁にぶつかる音が辺りに響く。
戦いは終わった。
圧倒的な勝利で……
「これが結界があった場所での詳細だよ」
「結界は見事に壊れていたし、他の敵の残党は撤退したのか元から居なかったのか分からないけど、取り敢えず解決した様だよ」
「でも、残念だけどこのモーロノエと言う魔女がアリアを拐った連中と関係があるかどうかまでは」
ティコは申し訳無さそうに言うが大丈夫だ。
「いや、関係大有りだ。あの女の名前が嘘でなければ間違いなく」
俺はアヴァロン島の魔女の話しの詳細をティコに伝える。
まあ、知っているのは名前くらいなものだが……
「そうだとすると……先ほどアリアを拐った連中と同じ存在の可能性が高いね」
そう言ってティコは何処から取り出したのか小さなビー玉くらいの玉を取り出す。
「これはさっきのモーロノエの残留意識を封じたものだ。この残留意識を解析すれば何か分かるかも知れないから解析するね」
出た便利妖精能力《解析》だ。
「イングウェイ、これを精界のエルダーに解析を頼んで来て」
ティコの側に家令として控えていたイングウェイは、恭しくティコからビー玉を授かる様に預かる。
「承知しました。しかし、エルダーは件の仕事をしておりますが、よろしいので」
イングウェイがティコに確認を取る様に伺いを立てて来るが
「そっちは一先ず置いておいて、こっちを最優先に伝えなさい」
ティコのその言葉を聞くとイングウェイは恭しく礼をし、その姿が糸が解けた様に消える。
「解析には、多分1日ほど掛かるよ」
ゲームではすぐ解析出来たのだけどな、俺はティコにもう少し早くならないかと言ってみるが
「残留意識もズタズタにされていたからね。もう少し手加減して倒してくれたのなら残留意識の回収も簡単に行ったし、解析も早かっただろうけど」
ティコが溜息交じりにグチを言う。
「それにたったあれだけの意識を採取するだけでも大変だったんだんだよ。文句ならあの団長とやらに言ってよ……」
あっちも手加減なんか出来る状況でなく、団長が《亜光速陣》で一瞬で勝負を決めなければ恐らく多くの死者が出ていただろう。
「悪い、悪い、聞いてみただけだ。で、残留意識で分かるのはどんなことだ」
ティコは「分かればよろしい♪」と機嫌を直す。
「意識が少ないから限定的になるね。何が分かるかは実際診てみないことにはわからないよ」
「精霊女王様」
メリアがいきなり床に膝を着きティコに頭を下げる。
いきなりどうしたのかと思いきや
「その解析の結果が判り次第、どうか内容をお教えくださいませんか、そして……」
「娘を……アリアを取り戻す為に力をお貸しください!」
俺の見る限り、メリアのその様子は家臣が主君を心配する姿ではない。
それは1人の娘を心配する母の姿であった。
「メリア、ボクの守護者として創造神から与えられた使命は、降神を討つことだ」
それは冷たい言葉であった。
「教団に与えた使命……聖騎士の使命もそれが最優先にされるはずだよ。それを理解してキミはボクに願うのかい」
ティコのその威厳はまさに世界の守護者《精霊女王》の姿であった。
メリアは表情を落とし告げる。
それは自身の罪と……
「かつてワタシがヒルダ様からアリアの母となって欲しいと頼まれた時、ワタシはあの子をヒルダと重ねて依存してしまった」
覚悟であった。
「だが、アリアはワタシを許し、そして再び母と呼んでくれたんだ。そんなワタシに出来ることは親としてあの子の助けになることです!!」
メリアは更に頭を落とし土下座の様に懇願する。
「貴方の、そして教団、聖騎士の使命は重々承知しております。ですが、どうかワタシに母としてアリアの為に生きることをお許しください!!」
メリアのその姿はたとえ血の繋がりがなくても、娘の為に生きようとする母の姿であった。
俺も解っていた。
ティコと降神が闘うことになれば恐らく奴らはアリアを人質とするだろう。
その時ティコが《世界の守護者》として非情な選択をしない様に懇願しているのだ。
勿論ティコもそれは理解していた様だ。
「……一つ約束してほしい」
メリアはティコのその言葉にティコを見上げる様に顔をあげる。
「メリア、キミは死ぬつもりだね」
目を逸し押し黙ったその姿は肯定以外ありえなかった。
「アリアの為に死力を尽くすのは良い。でも、アリアが自分の為にキミが死んだと知ったとしたらどうするんだい」
「……過去の大戦時、ボクは今までそんな人々を多く見てきた。アリアのことだキミと同じ様な生き方を選択するだろう、その末路は……解るだろう」
ティコはそっとメリアの肩に手を置く。
それは親が我が子を優しく諭す様な光景に見えた。
「勿論ボクも手を貸すよ。そしてトーヤ」
ティコが俺に顔を向け
「キミにも手を貸してもらうよ」
ティコのその言葉に俺の脳裏にバンシィの言葉が蘇る。
『貴方がやろうとしているのは只の欺瞞よ!! 貴方に彼女は救えない』
そうかも知れない……でも、ハイそうですかと諦める気もない。
「ま、そういうことだ婆さん。孤児院の留守番は他を当たることだ」
覚悟なんて今更だ。
俺は俺の夢の為に人事を尽くすつもりだ。
そして
「ウン、ウン、頼りにしてるよトーヤ♪」
人事を尽くして天命を待つ……天命は任せたぞティコ
白銀の騎士の団長……一体、何まろなんだ……
意外な彼の正体は!! 次回、『主人公その正体は!!』
バトルスタンバイ!!
(夜間と休日テンションの症状です。気にしないでください)




