表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

さらりと5分で読めるシリーズ

最後の一人は・・・。

作者: アウリィ

もう慣れた。


誰もがそう思ったであろう光景。

とある昼下がりの、とある喫茶店。


決まった時間に、ティータイムをしている3人(?)組。


1人といっていいのだろうか悩ましいが、馬の被り物をした人。

そして何時しかリスの被り物をした人。

後は普通に人間。


この3人(?)を見かけてから早数か月。


いつかこの3人目の人間も被り物をする日がくるのだろうか。

と、この光景に慣れきってしまった人々がそう思っていたのに、最後の一人は人間を貫いていた。


何故被り物をしているのか、そもそもどうやって飲み食いしているのか。

そういった疑問は遥か彼方に消え去った。


・・・考えるだけ無駄だろうという、現実逃避を添えて。


そうして今日も3人(?)は定時でティータイムを切り上げた。


周囲の目は気にも留めない様子で別れていく。


よかったような、よくないような。


そんな日々が続いていたのに。

とうとうこの日が来てしまった。


この日、見かけた3人目は。



瞳孔が開いたような大きな目がクルクルと回り、赤いトサカが目に付く、大きな頭のニワトリの被り物な人と化していた。

というか、これはニワトリのカテゴリーに入れていいのか甚だ疑問ではあるが。


それにしても、ハッキリ言って中々に恐怖の光景である。

馬の被り物に始まり、リスの被り物が追加され、最後の最後でニワトリの被り物が来やがった。


目が行くどころではない。

イヤでも釘付けになるこの光景は混沌とかしていた。


一瞬でも目を離せばテーブルにあるケーキや紅茶は減っており、明らかに食べた形跡があるのにどうやって食べているのか全く分からない。


おまけに何を話しているかも分からない。


だが、やはりこれはツッコんではいけないものだと、暗黙の了解が周囲に出来上がっていた。

とてもじゃないが話しかけられないという現実も踏まえて。


そうして3人(?)はティータイムを終えて別れていった。


そしてその時は来た。

ニワトリ(?)の被り物をした人がその手を頭にかける。


思わず周りが息を飲む中、被り物は外され、中から出てきたのは。


最後の最後まできて・・・、全く同じ狂気のニワトリに終わった。


(((この光景、いつまで続くのだろう。)))

周囲の意見はやはり一致する。


そして思いもしなかった。

その数日後には、3人組(?)が1人増えて4人になっているとは。

馬に始まりニワトリに終わる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ