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神殺しの最強魔導士  作者: 咲夜 龍
1/1

異世界の始まり

世界は理不尽で満ちている



<あなたは人が好きですか?>


「いや嫌いだ、人とは醜いものだ...」


<あなたは神が好きですか?>


「何もしてくれない神を好きになると思うか?」


<あなたは世界を変えたいと思いますか?>


「そんなことができるならとっくにやってる」


<ならばそんなあなたに力を授けましょう>


「力?何のことだ?そもそもあんたは誰だ?」




突然意識が覚醒する感覚が押し寄せる


どんどん意識が明確になっていき目が覚めた


「はっ、今のは...夢?...」


一体何だったんだ?


目をこすってよく見てみると視界に変なボタンが見える


「ん..なんだこれは?」


「とりあえず押してみるか」


ボタンを押してみるとステータス画面が表示された



-ステータス-


名前:黒羽 慎


HP:200

MP:150

力:100

魔;200

防:75

速:100

運:100


スキル:●●●




「ステータス?あれ...何でこんなものが?」


ステータスウィンドウを閉じ、周りを見回してみるとそこはいつもの自分の部屋ではなかった


「これってもしかして異世界召喚ってやつ???」


夢の中で出てきたあの問って異世界召喚の儀式?


それにしてもここはどこなのだろう?


改めて周りを見回してみるとベッドと机と窓だけの殺風景な部屋だ


ベッドの隣にある窓からは森が見える


山小屋なのかな?そんなことを考えていると突然扉が開いた


「起きたのですか?」


そこにはふんわりとした雰囲気をまとった可愛らしい金髪の少女が立っていた


鈴のような声色をした少女に思わず見惚れてしまった


「んっ?どうしたのですか?」


少女は首を傾げながら聞いてきた


「あっいえ、気が付いたらここにいたので驚いていまして」


「あの、ここはどこですか?」


少女は俺を見ながら答えてくれた


「ここは私の住んでる山小屋です」


「山道の途中で倒れているのを発見したのでここまで運んできたのです!」


「それにしてもなぜ山道の途中で倒れていたのですか?」


少女が不思議そうな顔で聞いてきた


「それが俺にも分からなくて困っているんだ」


「分からないというと?」


「俺はおそらく、こことは違う世界の住人で突然ここに呼び出されたようだ...」


「違う世界?」


少女が俺を見ながら困惑した顔をしていた


「もしかして転生者でしょうか?」


「転生者?」


「ときどき転生者と名乗る方達が突然現れると聞いたことがありまして」


「もしかしてあなたも転生者なのかなと思いまして」


「なるほど」


転生者について調べればこの世界に俺が呼ばれた理由が分かるかもしれないな


「あっそういえばまだ名前言ってませんでしたね」


「私はリリア・エルネスと言います」


笑顔で教えてくれた


リリアさんかとても良い名前だ


「俺は黒羽 慎だ」


「クロバネさん?ですね」


リリアはとても呼びづらそうにしている


この世界だと日本の名前は呼びづらいのかな?


「慎でいいよ」


「ではシンさんとお呼びしますね!」


「よろしくお願いします」


「あぁこちらこそよろしく」


自己紹介が終わったところでリリアが話しかけてきた


「シンさんはおそらく転生者なんですよね?」


「自分ではわかっていないがおそらくそうなのだろう」


「ということは行く場所ないですよね?」


「あぁそうだな」


「良ければ自分のことが分かるまで私の家を使ってください」


勇気を振り絞った顔でリリアが言う


少女一人が大の男の俺にこんな提案をするなんてどんなお人よしだよ


「いやいや道に倒れているのを助けてもらったのにさらに居候なんてできないよ」


「街を教えてくれればそこで何とかするから」


リリアが焦った様子で言った


「私は全然迷惑じゃないので、というか研究の為に出来れば居て欲しいのですが・・」


研究?どういうことだ、この少女が研究者だというのか?


「研究ってなんのこと?」


「あっ私、魔法研究をしておりまして転生者なんて初めてお目にかかるのでぜひ研究させていただきたいなと思いまして」


リリアは言い終わった後、真剣なまなざしでこちらを見つめている


「あぁそういうことなら分かった、自分の手掛かりにもなりそうだし、研究に付き合う代わりに居候させてもらうとするよ」


するとリリアはパーっと顔が明るくなった


「ところでリリアはその見た目で研究者って何歳なの?」


「私こう見えても25歳ですよ!」


「2、25歳...」


自分よりも4歳も年上だとは思わなかった


「なんですかその反応は!」


「私も立派な大人なのですよ!」


すると腕を振り回してポコポコ叩いてきた


見た目といい仕草といい完全に子供なんだよな...


「話もここらで切り上げてこの世界について教えてくれ」


真剣な眼差しになり、リリアは答えた


「分かりました、私の知っている限りで説明させていただきます」


そこからリリアの説明が始まった




どうやらこの世界は魔法を使って色々なことを解決してるようだ


魔法にも適性があるらしく、それらを説明してもらった


・魔法を道具なしで扱う、魔法使い


・魔法を魔道具を使用して扱う、魔道具使い


・魔法を精霊を介して扱う、精霊使い


・魔法を術式を介して使う、魔術使い


基本は以上の4つに分けられてるそうだ


それ以外に複数の系統を使える物を魔導士や精霊魔導士と呼ぶらしい


特に魔道具は才能の良し悪しに関わらず使えるため、国民のほとんどが魔道具使いに当たるという


他にもこの国はラインへイルという名前でここはその辺境に位置するようだ


この世界には魔物が存在していてそいつらは神によって作られたと言われている


リリアが言うには、神がこの世界に怒り創り出した存在が魔物のようだ


人間を根絶やしにする為、なのか人間しか襲わず、通常何も食べなくても生き続けるとのこと


転生者についても少し教えてもらった


昔に大魔法使いと呼ばれる人が大規模な魔法で自分の転生を試みたが失敗し、その際に魔法の一部が世界に定着したせいで転生者と呼ばれる人たちが現れ始めたらしい


俺もその一人ではないかと思われるとリリアに言われた




「とこんな感じですかね」


「ありがとう、リリアとても助かったよ」


「いえいえ、この程度お安い御用ですよ!」


「リリア、さっそくで悪いんだが俺の魔法適正を見てくれ」


「分かりました、確認してみますね」


リリアはそういうと一度部屋から出て行った


しばらくして帰ってくると何やら円盤状の物を持っていた


「それはなに?」


「これですか?これは計測魔道具です」


「私のオリジナルなんですよ!」


リリアは自信たっぷりに言った


「この計測魔道具に手をのせてみてください」


「あぁ分かった」


手を円盤に乗せると光りだした


光が徐々に増していき部屋中が眩い光に満たされてしまった


「わっわっ何事ですか?!」


「俺にも分からん」


しばらくすると光が収まり円盤に文字が記されていた


「計測不能?!」


「一体どんな力を持っていたら計測不能になるんですか!」


驚いた様子でリリアが言ってきた


「いや俺にも分からんけど...」


「仕方ないので一つ一つ試すしかないですね」


「それで分かるなら試そう」


屋内では危険だというので場所を外に移した




「やっぱり青空は気持ちが良いですね」


「そうだな」


空には雲一つない青空が広がっていた


山の上だからだろうか涼しい風が吹いていてとても良い天気だ


「では適性を試してみますか!」


ワクワクといった表情でリリアがこちらを見ている


「何をすればいいんだ?」


「とりあえず空気中のマナを感じてください」


「マナを感じるってどうすればいいんだ?」


「目を閉じて意識を集中してください」


「分かった」


言われたとおりに意識を集中してみることにした


すると今まで感じたことのない感覚が体に駆け巡った


「おぉ!凄いです!」


「凄いマナの総量を感じます!」


と興奮した様子でリリアが言った


「この後どうすればいいんだ?」


「そのまま溜めるイメージをして呪文を唱えてください」


「基本魔法を教えますね、まずは照らす魔法です」


球光(スフィア)と唱えてください」


「分かった」


言われたとおりにやってみる


意識を集中し、そのまま溜めこむ


球光(スフィア)


少しすると目の前にボーリング球ほどの光の球が出てきた


直視すると眩しくて目を開けてられないほどの光が発せられてる


「凄いです!こんな光を放つ球光(スフィア)見たことありません!」


「そうなのか」


「はい、そして魔法使いの適正もあるようですね!」


「他のも試してみたいですが暗くなってきたので今日はここまでにしましょうか」


「分かった」


気が付いたら夕方になっていたかなり集中していたようだ


その間待たせてしまって申し訳ない気持ちになった


それから食事を終え、就寝することになった


部屋は最初に目覚めたところを使わしてくれるようだ


今日一日貴重な体験ができたな、初めて魔法を使いそしてなぜか俺はかなり強い力を持ってるようだ


あの夢での力というのはこのことだろうか?とりあえず今日は疲れたから寝ることにしよう



翌日、昨日チェックしてなかったステータス画面を開くと変化が起きていた...






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