【お金のしくみ】国債から信用創造までのおさらい再
今回は字数を大幅にこえてしまいます。
あくまで、シミレーションなので、読み飛ばしてもらっても、まったく問題ありません。
国債発行から信用創造、そして日銀当座預金がもどってくるまでを、シミレーションしています…
◇登場人物
日本政府
日本銀行
あいみょん建設会社…民間の建設会社
マリーゴールド銀行…民間の金融機関
国債から信用創造までの流れを、今一度、シミレーションしてみましょう。
あいみょん建設会社が、日本政府から、10億円の公共工事を受注し、工事は無事に完了しました。
日本政府は、あいみょん建設会社に、10億円の支払いをしないといけません。
そのために、日本政府は、国債10億円を発行し、マリーゴールド銀行に引き取ってもらいます。
マリーゴールド銀行は10億円の国債を引き取ったかわりに、日本政府の日銀当座預金の口座に、預金10億円を預け替えします。
こうして、日本政府の日銀当座預金は10億円を増えました。
日本政府は、日銀当座預金を担保にして、10億円の政府小切手を発行します。
(※小切手を発行しないと、日銀当座預金の口座をもたないあいみょん建設会社に支払いできないからです)
あいみょん建設会社に政府小切手10億円で、工事代金として支払いします。
あいみょん建設会社は小切手を受け取りましたが、そのままでは、従業員に給料が払えません。
さっそく、マリーゴールド銀行にいって、小切手から銀行預金というお金に替えにもらいにいってきます。
あいみょん建設会社から、政府小切手10億円を受け取ったマリーゴールド銀行は、あいみょん建設会社の口座に10億円の銀行預金を信用創造します。
こうして、10億円の銀行預金というお金が、民間に発行されました。
それは、元はといえば、日本政府が公共工事を発注して、その代金の支払いのために、国債を発行したからです。
なんで、わざわざ、日銀ではなくて、マリーゴールド銀行に、国債を引取らせるのかは、そのように法律で決まってるからです。
そして、ストーリーはつづきまして…
政府小切手を受け取ったマリーゴールド銀行は、その小切手を、今度は、日銀にもっていきます。
今の状態だと、工事の代金10億円の支払いは、マリーゴールド銀行がしたことになってますよね?
マリーゴールド銀行は日銀に政府小切手で、立て替え払いした10億円を取り立てします。
すると、日銀は、政府の日銀当座預金から10億円を取り出して、マリーゴールド銀行の日銀当座預金に替えてしまいます。
こうして、マリーゴールド銀行は10億円の日銀当座預金を手に入れることができました。
どうでしょう?
この日銀当座預金が、ぐるっと1回転してるのがわかりますでしょうか?
国債を引き取ったときに、マリーゴールド銀行から日本政府の日銀当座預金になった10億円が、最後にはマリーゴールド銀行に戻ってきてるんですね…
そして、つぎに、日本政府が国債発行したときには、マリーゴールド銀行のこの日銀当座預金が、また1回転することになるわけです…
この無限回転が、国債の無限発行を可能としているしくみになります。
また、大切なのは、最終的に、日本政府と日銀の負債と資産の状態です…
政府小切手は、マリーゴールド銀行で預金に替えられたことで価値はゼロになってるので、考えなくてよいです。
政府の負債には、発行した国債が残ってます。
その国債はマリーゴールド銀行の資産になってますが、日銀がこれを買い取ったらどうなるでしょうか?
もちろん、国債は、マリーゴールド銀行の資産から、日銀の資産になります。
日銀は国債を買い取ったかわりに、マリーゴールド銀行の日銀当座預金を増やします。
さて、日銀がマリーゴールド銀行から国債を買い取りました。
負債と資産の状態は次のとおりです。
◇政府と日銀のバランスシート
資産 負債
政府 国債
日銀 国債
思いだしてほしいのは、
!日銀は日本政府の子会社ということ!
政府の借用証書もっている、子会社の日銀…言い換えれば、親会社の負債を、資産としてもっている子会社…
親子1つの会社としてみれば、負債と資産は相殺されますよね?
プラスマイナスゼロです。
この考え方を『統合政府』といいます。
ようは、ただの連結決算ですよね。
どうしても、国債は借金だと思いたい人にとっては、日銀が国債を買い取った時点で、政府の借金返済は完了してしまってるんですよ。
じっさい、金融緩和により、400兆円も日銀が国債を買い取りました。
つまり、1000兆円の国債のうち、400兆円は日本政府の子会社である日銀がもっている…
そう、財政再建は達成されてしまってるんですね。
GDP比で日本政府の債務残高は100%です。ぜんぜん借金大国でもありません。
もし、日銀が国債をもっていることが気に入らないなら、日本政府が政府通貨を発行して、国債を買い取ったら終わりです…
この話はまた今度!
再としてますが、
他の原稿もありまして、ただ、シミレーションをさきに読んでいただいた方が良いかなと思い、こちらを先に掲載しました。




