盂蘭盆節?!
久しぶりに短編を書きました。 でも、長く書きすぎると怖いですね、笑 本当は日曜日に投稿する予定だったのに、まさか今までかかるとは、笑
そういえば、僕は日本人ではありません。
でも、盂蘭盆節という題材が面白いと思ったので、この作品を書いてみました。
台湾にも似たような時期がありますね。もちろん、物語はオリジナルで、現実の場所とは一切関係ありませんよ!
翻訳に間違いがあったら、教えてくれると嬉しいです。
都市の影響を受け続けて、僕の人生も身体も、もう限界に近づいているのだろうか……
僕は新生という。まだ今年で35歳になったばかりなのに、毎日の高強度な仕事で、もう本当に耐えられなくなってきた……
顔立ちや太った体型のせいで、会社や電車の中では、差別するような目で見られることもあれば、老人なんかに「邪魔だ」と言われることもある……
会社でも同僚から笑いものにされ、女性たちから僕を見る目には、満ち溢れた軽蔑しかない。
顔立ちや才能というものがなければ、普通の人として扱ってもらえないみたいだ……
そうして、来る日も来る日も苦しみ続ける中、またリストラされ、僕も会社をクビになった……
その夜、僕は車が行き交う街の中で酒を飲み、最後には地面に倒れ込んでしまった。
こんなふうに街中で倒れていても、あの人たちは僕のことなんて気にも留めないようだった……
僕は……
僕の人生は、このままつまらなく過ぎていくのだろうか……
……
そして、ぼんやりとした眠気の中、突然、目の前に田んぼや田舎のような場所が現れた……
涼しい風がゆっくりと吹いてきて、都会で感じていた迷いや、すべてのものを吹き飛ばしていく。
目の前に広がる光景は、まるで映画の中でしか見られないような光景だった……
そこは、田舎の風景だった。
華やかな都会などなく、ただ一面に広がる田畑と森だけがあった……
そして僕はひたすら前へ歩いていき、目の前の田畑やすべてのものを通り過ぎた先に現れたのは、一面に広がる海だった……
ここの景色は懐かしいようでいて、どこか見知らぬ場所でもあった。まるで自分がここに来たことがあるような気がする。
目の前の海は夢のように幻想的で、僕は急いで海辺まで走っていった……
海へ入ろうとしたその時、隣から誰かがそっと僕の肩を叩いた……
そして笑いながら言った。
「ねえ、あなた誰?私、あなたのこと見たことないんだけど?私を探しに来たの!?」
僕は振り返って見た。
そこにいたのは、白髪の少女だった。年齢は僕と同じくらいに見えたが、いや……
というより、僕よりずっと若い、とてもこの世界のものとは思えないほど可愛い少女だった……
しかし、なぜか言葉では言い表せないほどの懐かしさを感じる……
「うん……君は誰?僕は君を知っているの?
ここはどこなんだ!?」
僕は疑問に思いながら尋ねた。
「うん……私が誰なのか知らないの?
本当にがっかりだな……なんてね……
私の名前は小冬。この村の少女だよ。あなたに用事があるから、ここに来たの!」
少女は笑いながら言った。
僕は疑いと困惑に満ちた表情で、その少女を見つめた。
……
いや、そんなはずがない。
この世界に、こんな顔をした女の子が僕みたいな人間に話しかけてくるはずがない。そうじゃなければ、僕から金を騙し取ろうとしているだけだ。
こんなに可愛い女の子がいるはずがない……
僕は嫌悪感を浮かべながら、目の前の少女に言った。
「おい!冗談はやめてくれよ。君は女の子だろ?どうして僕なんかを探すんだ?
僕みたいな顔と体型の男に女の子が声をかけてくるなんてありえないだろ。それも、君みたいな顔の女の子が!!」
僕はそう言った。
小冬と呼ばれた少女は不思議そうに僕の周りを見ながら、僕に言った。
「そんなことないよ。何もおかしくないよ!
それに、人を見るなら、まずはその人の心を見るべきだと思うよ。外見を見て人を決めつけるんじゃなくてね、笑……」
小冬は笑いながら言った。
僕は目の前の小冬をちらりと見て、笑いながら言った。
「うん、そうだね。でも、僕はさっきまで街中で酔いつぶれていたような気がするんだけど、どうして突然こんなところにいるんだ!!」
「え?街?都会?!
あなたは大都会から来たの?すごい!
私はずっとこの村にいて、一度もここを離れたことがないんだ。なんだか憧れちゃうな!!」
小冬はそう言った。
僕は小冬の羨ましそうな目を見て、ただ笑った。
「いや、君が言うようなものじゃないよ……
思い出した。僕も昔は田舎にいたんだ。その頃は僕も都会に憧れていた。
でも、ここ数年、都会に染まっていく中で、この世界は想像していたものとは全然違うんだと気づいたんだ……
あの頃、みんなが持っていた夢も、現実という環境に奪われて、押し潰されて、息苦しくなってしまったんだ……」
僕は続けて言った。
小冬は話を聞いているうちに、あれほど期待に満ちていた瞳が、徐々に迷いへと変わっていった……
「違う、違うよ。あなた、あまりにもネガティブすぎるよ。本当にあなたなの……?」
「誰?」
僕は疑問に思って尋ねた。
小冬は少し驚いたように僕を見て、誤魔化すように笑った。
「ううん、なんでもないよ。ただ、ちょっと思い出しただけ……
そうだ、確かにあなたに用事があったんだ。私を手伝ってくれないかな……
今、お盆でしょう?ここに来て手伝ってくれない?
あなたにここで手伝ってほしいんだ!」
小冬は笑いながら言った。
僕は疑問に思って尋ねた。
「は?何を言ってるんだ?お盆ってただの休日じゃないのか……
何を言ってるんだよ。それに僕は今リストラされたから、休日があってもなくても同じなんだ……
何か用事があるのか?」
僕は疑問に思いながら言った。
「私の村で、どうやら何かが起こっているみたいなの。お願いだから手伝ってくれないかな!
あなたも言ってたでしょう?今は何もすることがないんだよね?だったら、ここに来て私たちを手伝ってくれない?」
小冬は笑いながら、一つの住所を僕に渡した……
僕は目の前の住所を見て、不思議そうに眺めた……
その時、小冬は僕を見つめながら笑って言った。
「このこと、あなたに手伝ってもらえるか分からないけど、私を手伝って……
じゃあ、またその時に会おうね!!」
小冬はそう言うと、僕を海の中へ強く突き飛ばした……
「ぷは…………!」
「……!」
僕が再び目を覚ますと、そこは相変わらず街中の喧騒の中だった。
時間もすでに真夜中に近づいていた。
やっぱり、さっきのは夢だったのか……
僕はゆっくりと立ち上がった。隣では若い男女が酒を飲み終え、道で話していた。
そして彼らは僕を見ると、蔑むような目で僕を見ながら、隣で何かを話していた……
やっぱり、さっきのは夢だったのか?
何がお盆で、何が海辺で、何が女の子だ……
全部、夢だったのか…………
僕は手に持っていた酒瓶を地面に強く投げつけ、嫌悪感を抱えながら、酔っ払ったまま家へ帰った……
家に戻ると、スマートフォンには大量のメッセージや通知が届いていた……
僕が見てみると、結局どれも広告や、携帯料金の未払い通知ばかりだった……
唯一役に立つメッセージは、Facebookに届いていた誕生日が過ぎたという通知だけだった……
そういえば、昨日は僕の誕生日だったんだな……
目の前を見つめているのに、何も興味を引くものがない……
かつて存在していた夢は、とうに泥へと変わってしまった……
やりたいことや楽しいことも、次第に力が入らなくなっていった……
唯一、僕が未練を感じているものが、さっき見たあの奇妙な夢だった…………
僕はベッドに横になり、過去の自分を思いながら、絶えず変わっていくすべてのことを考えていた。
もう諦めたい……
その時、突然スマートフォンに一通のメッセージが届いた。田舎の母からのメッセージだった……
「息子よ、あなたももう何年も帰ってきていないでしょう。今年の休みは帰ってきなさい。
たとえ何もできなかったとしても大丈夫よ。お母さんはあなたを責めないから…………」
僕は母からのメッセージを見て、それからボロボロになった部屋の中を見渡し、そして都会の下に広がる色とりどりの景色を見ながら、少し感傷的になった……
あの頃、家族に誇りに思ってもらいたい、そして未来のために頑張りたいと思って、大都会へ出ていくことを決めて、もう18年近く帰っていなかったんだな……
でも、母からもずいぶん長い間メッセージが来ていなかったな……
それなら、帰ってみようかな…………。
…… 翌朝、僕は荷物をまとめ、目の前のボロボロになったアパートを見て、それから手元にまとめた荷物を見た。しかし、スーツケース一つすらいっぱいにならなかった……
もういいか。
やっぱり家に帰ってみよう。昔の自分を取り戻すために……
そうだ、何かを思い出したような気がする……
あの時の夢の中で見た田舎の風景を、どうして僕はあんなにも懐かしく感じたんだろう?
あの景色と、あの海は、まるで僕の子供時代の風景のようだった…………
僕は前を見つめ、何と言えばいいのか分からなかった……
……
窓の外では、小鳥が鳴いていた。
そしてドアを開けると、一面の鮮やかな太陽の光が、まぶしく僕の顔を照らした。
こんなふうに太陽を見るのは、本当に久しぶりだった……
こんなに重いプレッシャーのない太陽の光……
僕は手にした、物の少ない荷物を引きずりながら、家へ帰る道を歩いていった……
自分がどうしてこんなふうになってしまったのか、僕には分からない。
僕も、あの嫌いだった大人になってしまったのだろうか?
目の前に何の喜びもなく、何の興味もない……
目の前に残っているのは、終わりのない仕事だけ……
夢を追いかける機会すらないのだろうか?
僕はいつからこんなふうになったんだろう……
こうして僕は、そのまま家へ帰る旅に出た……
そして、人々が行き交う駅では、ほとんどの人が仕事や様々なことに追われていた。
忙しくてたまらない車掌もいれば、顧客に頭を下げて謝っているサラリーマンもいる……
こうして見ると、どうやら僕だけが仕事も、背負っているものも何もなくなってしまったようだった。
僕はそのすべてを見ながら、静かに遠くへ向かう列車へと歩いていった……
……
列車に乗ると、僕も自然と力が抜けていった……
ポケットからイヤホンを取り出し、耳につけてから窓の外を眺めた。
窓の外にはもともと一面に広がる樹海があり、列車は線路に沿って素早く前へ進んでいた。
列車が進み続けるにつれて、目の前の景色も少しずつ変わっていった。
果てしなく続いていた樹海が徐々に遠ざかり、代わりに現れたのは、一面に広がる青空だった……
そして僕はもう一度、車内の人々を振り返って見た。
中には外国人もいて、一目でここへ旅行に来ているのだと分かる……
高校生が一人で遊びに来ている姿もあったが、中にはルールを守らず、そこで人を不快にさせるようなことをしている人もいた……
でも、そういえば、こんなふうにリラックスするのは久しぶりだな。
まるでアニメの中にしかないような、そんな解放感だ……
「…………」
そして、再び目を開けた時、僕の意識は一面に田んぼが広がる田舎へと戻っていた……
僕は疑問に思いながら前を見つめた……
これは一体どういうことなんだ?
どうして僕はまたここに戻ってきたんだ!
僕が再び前へ進もうとしたその時、後ろからかすかな足音が聞こえてきた。
振り返ると、あの白髪の少女がいつの間にか後ろに立っていた。
彼女はゆっくりと僕の隣まで歩いてきて、静かに立っていた。
そよ風が吹き抜け、彼女の柔らかな白髪をそっと揺らしていく。
髪が風の中で微かに揺れ、太陽の光が彼女の横顔を照らしている。その姿は、まるでアニメのワンシーンのようにぼんやりとしていた。
彼女は何も言わず、ただ淡い笑みを浮かべながら、静かに僕を見つめていた。
僕はその少女を疑問に思いながら見つめた。その時、目の前の空が、なんと夕日の光に染まっていることに気づいた……
僕は疑問に思いながら辺りを見回し、隣にいる小冬に少し疑問を感じながら言った。
「ねえねえ、ちょっと待って……
どうしてもう日が沈んでるんだ?
僕は朝に家を出たと思ってたんだけど?
これは一体どういうことなんだ…………」
僕は慌てて言った。
小冬は首をかしげながら笑い、手でそっと僕の顔に触れながら、笑って言った。
「何それ、あなたが気にしてるのはそこなの?
私はてっきり……
どうしてまたここに来たのかってことに驚くと思ってた。
私に会いに来るって約束したじゃない?
だって、すごく楽しみにしてたんだから!」
「え?僕は別に君を探しに来たわけじゃないよ。僕はただ故郷に帰ろうとしてるだけなんだ。だって僕の人生は……」
僕が何かを言おうとした時、小冬は僕の手を強く握り、そのまま力強く僕の手を引いて、僕を横へ連れていった……
「はいはい……
分かってるよ。あなたが経験してきたことは、全部知ってるから。
それに、あなたが故郷に帰るのなら、ちゃんと私を見つけに来てね!
だって、実は私、あなたの故郷にいるんだよ。
ちょっと変な話だけど、あなた、疲れてない?
ふふ……」
小冬は僕の手を引きながら、海辺の方へ歩いていった……
「ちょっと待って……君、全然説明してないじゃないか。何するつもりなんだよ……」
僕は慌てて言った。
「うん……そんなに緊張しないでよ。私、あなたを食べたりなんかしないから。まったく!」
小冬はそう言いながら、前を指差し、真剣に言った。
「ほら、前を見て。あそこにいる二人を見て!!」
小冬は横を指差して言った。
僕は疑問に思いながら前を見た……
そこには、とても見覚えのある男の子が、小さな女の子と一緒に遊んでいた。
二人は「だるまさんがころんだ」をしているようで、年齢も小学生くらいに見えた……
僕は彼らの笑顔を見て、どこかで見たことがあるような気がした……
突然、その少年が振り返った時、僕はその少年の笑顔を見て、驚きのあまり呆然とした……
「え……これ、僕じゃないか…………
僕が小学生の頃なのか!?」
僕は驚きながら、その自分を見つめた。
その笑顔も、そのすべても、確かに僕だった。
そして、あの少女が誰なのか、僕はどう考えても思い出すことができなかった……
「うん……そうなの?
まったく、あれがあなたなのね。もう……
二人ともすごく楽しそうだね!
あなたとは違って、ずっとため息ばかりついて、一度も笑顔を見せない……」
小冬は笑いながら言った。
僕は彼らを見つめた。
そうだ……
こんな笑顔も、こんな時間も、もうずっと見せていなかった……
いつからだろう。
僕は子供の頃のように笑わなくなった。
子供の頃の笑顔は、とても単純だった。
一つの飴、一つのゲーム、大好きなアニメ、あるいは放課後の帰り道で友達とくだらない話をしただけでも、一日中幸せでいられた……
あの頃の僕たちは、明日のことなんて考える必要がなかった。
給料が足りるか計算する必要もなく、仕事が終わらないことを心配する必要もなく、失敗することを恐れる必要もなく、他人からどう見られるかを気にする必要もなかった……
今日が楽しかったなら、それだけで十分だった……
僕は前を見つめ、また静かにため息をついた……
小冬は少し呆れたように僕を見つめていた……
その時、横から一匹の大きな黄色い犬が走ってきた。
その犬は僕のそばまで跳んできて、そこで鳴いていた……
「うわ……犬だ。すごいな、こんなふうに犬を見るのも本当に久しぶりだよ!
でも、こういう感じっていいな。
普段、仕事をしたり、他のことをしたりしている時は、いつも他人の顔色を見なきゃいけない。
顔立ちや何もかもが目立たなければ、他人から嫌われたり、笑われたりする……
仕事でも、あの若い人たちの顔色や、社長、上司みたいな人たちの顔色を見なきゃいけない。
でも、こう考えてみると……
動物のほうが、人間よりずっと付き合いやすいよな。
こんなふうに他人の顔色を見る必要もないし、どんなことがあっても、あいつらは僕たちを信じてくれる……!」
僕は笑いながらしゃがみ込み、目の前の犬を見つめた……
「うんうん……そうなの……
なるほどね、確かに動物にはそういう考え方はないもんね。
どんな時でも、動物たちは自分たちなりの生き方をしていて、他人からどう思われるかなんて気にする必要もないんだよね!
あなたが言ったように、人間の世界では、私たちはよく他人の顔色を窺わないといけない……
でも、動物の前では、そういうものを一旦忘れることができる……
あなたも昔、小さい頃は、こういう純粋な時があったんだよ!
あの頃のあなたも同じで、ずっと他人が何を考えているのかを考える必要なんてなかった……
嬉しいなら嬉しい……悲しいなら悲しい……
笑いたければ笑って、泣きたければ泣く……!
私たちはね、大人になってから、少しずつ人の顔色を窺うことを覚えて、そして少しずつ本当の自分を隠すことを覚えていったんだよ!
あなたが言いたいのは、そういうことでしょ!!」
小冬は笑いながら言った……
私はゆっくりと立ち上がり、前を見ながら言った:
「うん、そうだね……
たぶん、そうなんだと思う!!」
私が前を見たその時、一人の少年が少女と一緒に走ってきた……
「おーい……!もう、大黄はあそこにいるじゃん!!」
私はこちらへ歩いてくる少年を見た。
なんと、中学生の頃の私だった。
彼は少しやんちゃそうで、それでいてとても明るい表情を浮かべながら言った。
そして、その隣にいる少女も、笑いながら中学生の頃の私と手を繋いでいた……
「ねえ!おじさん、僕たちのために犬を呼び止めてくれたの?本当にありがとうね!
犬もおじさんのことが好きみたいだよ!」
中学生の頃の私は笑いながら言った。
私はこの光景を見つめながら、何を言えばいいのか分からず、ただ黙って前を見ていた。
どうしてなのか……
なぜか、少し泣きたくなった。
その時、私は何かを思い出した。
この犬……
中学生の頃に、私が引き取った犬だった。
でも高校生の時、病気になって、最後には亡くなってしまった……
どうりで、こんなにも見覚えのある感じがしたのか……
そして、中学生の頃の私は大黄犬を連れて、笑いながら去っていった……
私は遠ざかっていく自分を見ながら、大声で彼に言った:
「その、ちゃんと大切にしてあげてね!
だって、あの子も最後まで一緒にいてくれるわけじゃないから!!」
私がどれだけ大きな声で言っても、中学生の私は、少しずつ私の目の前から消えていった……
私はこの光景を見つめながら、またたくさんの子供の頃の時間を思い出した。
でも、どうしてなのか……
あの少女が一体誰なのか、どうしても思い出せなかった……
「昔の私たちって、本当に可愛かったね。
そうだ、あなたももうすぐ着くんじゃない?
そろそろ帰らないとね、確かにもう遅い時間だから!
私を見つけに来るのを忘れないでね!」
小冬は笑いながら言った。
私は目の前の小冬を不思議そうに見つめた。
彼女は相変わらず淡い笑顔を浮かべながら私を見ていたが、その笑顔には、言葉では言い表せない名残惜しさがあった……
そして、私が何かを尋ねようとした時……
また小冬に力いっぱい海へと突き落とされた……
「………………」
「んっ!……!」
再び目を覚ました時、車窓の外の景色はすでに一面の海になっていた……
私はこの光景を見つめ、そして前方を見た……
あれ……
本当にただの夢だったのか?
彼女を探さないと……
彼女は一体誰なんだ……
私は戸惑いながら前を見つめた!!
……
「ガタンゴトン……」
列車が終点に到着し、車内の人もほとんどいなくなっていた。
やっぱり最後の駅は本当に人が少ないんだな!
私はぼんやりとしたまま列車を降りた。
夏の日差しが顔に照りつけ、その熱さに、やっぱり夏の空気だなと思った……
私は少ない荷物を引きずりながら、駅を出た……
そして駅を出ると、目の前に現れたのは、祭りに関する様々な催し物や、参拝しているたくさんの老人たちだった……
この感じ、本当に不思議だな。
大都会へ行ってからというもの、毎日行ったり来たりの生活を送っていて、こうして立ち止まって、周りのものをゆっくり見ることなんて、本当に久しぶりだった……
盂蘭盆節も、私にとっては、もうずっと重要な意味なんてなかった。
今までずっと、私の中では、ただの無駄な休日に過ぎなかった。
でも……
私はこういうものの本当の意味を、忘れてしまっていたのかな……
誰もがある時期になると、ある出来事や、自分自身の変化によって、迷いの中に陥ってしまう。
まるで、自分がどれだけ好きなものでも、毎日同じことを繰り返していれば、最後には少しずつ迷ってしまうように……
私はそんなことを考えながら、前へ前へと歩き続けた……
実は、あまりにも長い間帰っていなかった。
家への帰り道さえ、もう少し忘れかけていた……
また少し迷っていたその時、傍らに広がる田舎の景色を見ていると、気持ちが少しずつ落ち着いてきた……
私はポケットに手を入れ、スマートフォンで流していた音楽を、穏やかな音楽に変えた。
まあいいか。
これでもいい。
こうやってゆっくり、一歩ずつ帰っていこう。
たとえ道を忘れていたとしても、何も焦るような感じはなかった。
まるで大都会にあったあの慌ただしさや焦燥感が、もうなくなったようだった……
あの息苦しい雰囲気もない。
その代わりにあるのは、荒涼とした感じと、前に目標がないまま、自由気ままに進んでいくような感覚だった。
田舎では、若者たちがみんな大都会へ行ってしまったため、残っているのはほとんどが老人だった……
奥へ進んでいくにつれて、蝉の鳴き声も少しずつ聞こえてくるようになった。
私も少しずつ、その中へと入っていった……
一面に広がる木々を眺めていると、昔に戻ってきたような感覚がした。
奥へ進めば進むほど、夏の気配を感じることができた。
昔、都会にいた時には、こんな感覚は一度もなかった……
まあ、こういうことも人それぞれだけどね。
畢竟在城市中……
毎日、会社で怒られたり、様々なことに追い詰められたりする生活を送っていて、もう昔のような青春の感覚はとっくに失ってしまった。
夢も、もうとっくに全部壊れてしまったんだ……
私は前方の景色を眺めながら、昔起こったことを思い返していた……
昔はね、子供の頃、いつか自分はきっとすごい人になるんだと思っていた。
いつか何か不思議な力を手に入れて、世界を救うんだと思っていた。
あるいは、いつか好きな女の子に出会えたら、なんて想像したりもしていた……
でも、結局これらはただの幻想のような美しい夢に過ぎなかったんだ……
でも、私はここにいる他の人たちを見た。
彼らもそれぞれの夢を叶えられたわけではないのに、生活に追い詰められて息苦しそうな表情はしていなかった。
その代わりに、まったく違う表情を浮かべていた。
どうして人はいつも、自分がかつて夢見ていたことを忘れてしまうんだろう……
そして私は、前へ前へと歩き続けた。
その時、私は前方を見た。
そこには一面に広がる、果てしない海があった。
どうしてなのか……
今の私は、子供の頃の自分ともう一度交差したような感覚があった……
この海……
さっき夢の中で見たものだよな?
それなら、ここら辺があの少女が私を呼んだ場所なのだろうか……
でも……
一体どこなんだ?
私は周囲を注意深く見渡したが、それでも彼女が言っていた場所は見つからなかった……
その時、横から一人の自転車に乗った男が走ってきた。
彼は私の隣で止まり、ものすごく大きな声で叫んだ:
「おーい、お前、新生だろ!
久しぶりだな!どうしてここにいるんだよ!!」
それは麦わら帽子をかぶった坊主頭の少年だった。
彼は手を振りながら、笑って言った。
「お前、誰だ?
俺、お前のこと知ってるのか!?」
私は疑問に思いながら尋ねた……
…… その少年は自転車に乗り、果てしなく広がる田んぼの間を走っていた。
海風が吹き抜け、淡い潮の香りと、どこか懐かしい気配を運んできた……
私は自転車の後ろに座っていた。
その少年は前を見ながら、笑って言った:
「お前、ずいぶん久しぶりに帰ってきたな。確か高校を卒業してから、一人で大都会へ行って頑張ることにしたんだよな?あの時、俺はお前も俺と一緒に進学すると思ってたんだけどな!
覚えてるか?昔、俺たち三人もこうやって自転車に乗って、ここで大都会にあるような夢を探してたんだよな!?」
坊主頭が言った。
私は前を見ながら、笑って言った:
「うん……たぶん覚えてるよ。
でもその後、自分の本当の目標が何なのか分からなくなって、学校に行くことにも少しずつ興味を失っていったんだ……
だから都会へ行って頑張ることにしたんだ!!」
私は苦笑しながら言った。
「へへ……そうか!
そんなこと言うなよ。でも、そう考えたら、お前が俺たちの夢を一番最初に叶えた人じゃないか。
大都会に行った後は、俺たちが昔想像していたような感じだったのか?
みんなすごいエリートで、高いビルがたくさんあって、食べきれないほどの美味しいものや、いろんな新しいものがあって、それにネオンみたいにロマンチックな街並みがある!
それに、都会の女の子ってみんなアニメみたいに可愛くて、優しいのか!?
今の若者たちのSNSを見ると、なんだかみんなそんな夢みたいな生活をしているみたいだな!
本当に憧れるよ!
お前もたくさん友達ができたんだろ?」
坊主頭は何度も尋ねてきた。
私は前を見ながら言った:
「うん……ないよ。
何もなかった……
最初に行った時は、確かに無限の期待を感じたんだけど、どうしてなのか、何をしても大都会の生活のペースについていけなかった。
それに仕事を探した時も、学歴のせいで、自分がやりたい仕事なんて全然見つからなかった……
大都会の人たちも冷たい。
何をしても、他人の中で『嫌な奴』みたいなレッテルを貼られる可能性がある。
それにあの人たちは、どうやら最初に人の外見や、いろいろな表面的なものだけを見るみたいなんだ。
そうやって……
時間が経つにつれて、あの幻想も少しずつ薄れていった……」
私は言った。
坊主頭は前を見ながら、ため息をついた。
「そうか……
でも、俺はその後、実は大学に行ったんだ。やっぱり自分の人生を最後まで頑張って歩んでみたかったから……
その後、俺も都会へ行って頑張ろうと思ったことはあったけど、結局仕事が見つからなかったのと、あそこの生活に慣れなくて、諦めたんだ……
覚えてるよ。お前は昔、お前の家があの時のいろんな事情で借金を抱えて、それで家族のために都会へ行くことを選んだんだよな?
でも、夢っていうものは……
俺たちもまだ叶えられるかもしれないぞ!」
私は少し驚きながら、前にいる坊主頭を見た。
「うん……そうなのか……
お前も大学に行ったんだな!
夢……
俺たちの夢か……
そうか……
でも、一つ聞いてもいいか?
どうして俺は、自分の記憶がおかしくなっているような気がするんだ?
お前も言ったよな?
俺たちの記憶では、三人だったはずだよな。
なのに、どうして……
俺はずっと一人のことを忘れているんだ……?」
私は歯を食いしばりながら言った。
坊主頭は私の表情を見ると、突然顔を曇らせた……
そして、彼は自転車を漕ぎ、人気のない山道へ向かった。
坊主頭はひたすら前へと自転車を走らせた。
その先の山道を抜けると、目の前に広がったのは、一面の田んぼと木々だった……
そして彼はそのまま止まり、私に言った:
「その……ちょっと待っててくれ……」
そう言うと、彼は自転車を脇に止め、私に降りるよう合図して、ここで少し待つように言った。
そして坊主頭は一人で横へ歩いていった……
私は自転車から降り、疑問に思いながら、傍にいる坊主頭を見た。
その後、私は静かに前へ歩いていった。
何歩か歩いたところで……
目の前に現れたのは、夢の中で見たことのある、一面の海だった……
私は前を見つめ、心の中で少し驚いた。
同時に、言葉では言い表せないほどの懐かしさも感じた……
その時、記憶の中に突然、大量の思い出が湧き上がってきたような気がした。
その記憶の中の少女……
まるでずっと私の傍にいたようだった。
でも、私はいつからなのか、昔の記憶を忘れてしまっていた……
この海と、この山林は、私と彼女が昔一番好きだった場所だった。
彼女は小学生の頃から、ずっと私と一緒に遊んでくれていた……
でも、どうやら私がここを離れてから、彼女とは二度と会っていなかった……
そして私の記憶も、ちょうどその頃から、子供の頃のあの光景を閉じ込めてしまった……
その時、坊主頭が突然横から歩いてきた。
彼の手には、一通の手紙があった。
「これ……お前に。」
私はその手紙を受け取った。
そこに書かれている文字を見て、私の心には、朦朧とした、言葉では言い表せないほどの衝撃が生まれた……
『ふふ……
親愛なる新生、あるいは他の人へ、こんにちは……
私のことをまだ覚えているかどうか、分からないけど。
でも、私は今、もう不治の病にかかってしまって、残された時間も本当に少なくなってしまったの。
あなたが今、あそこでどんなふうに過ごしているのか、分からないけど……
でも、もしあなたがいつか帰ってきてくれたら、私はきっと嬉しいと思う。
でも、最後にあなたに会えなくなってしまうのが、少し怖いの。
だから、もしこれから本当に会えなくなってしまったら……
夢を通して、あなたに会いに行くからね!!
小冬より!!』
私は手の中の手紙を強く握りしめた。
頭の中にも、忘れていたものが次々と思い浮かんできた。
でも……
どうして私は、彼女の顔や名前を忘れていたんだ?
私は一体……
何をしていたんだ……!
「おい!坊主!
聞きたいんだけど、手紙に書いてあるあの少女は今どこにいるんだ?
彼女が夢を通して俺に会いに来るって言ってたのを覚えてる。
彼女は今どこにいるんだ!?」
私は慌てて坊主に言った。
坊主は少し暗い表情で私を見つめた。
「その……
確か、彼女がこの手紙を書いてから、そんなに経たないうちに亡くなった。
彼女が亡くなった時には、病気のせいで髪の毛も全部白くなっていた……
彼女はずっとお前に会いたがっていたみたいだ。
俺たちも当時はそう思っていた……
でも、その後、彼女の病状が本当にひどくなって、毎日呼吸器に頼らなければならなくなって、俺たちも彼女とちゃんと話すことができなくなってしまった……
でも、彼女ももうお前に会うことはできないんだ。
だって……
彼女は数日前、病気で亡くなったから。」
私は目の前の坊主を見つめた。
一瞬、私は目の前の現実を信じることも、受け入れることもできなかった。
坊主はまだ何かを言おうとしていたが、私はそれを遮った……
私は歯を食いしばり、前にいる坊主に言った:
「大丈夫だから、一人で少し静かにさせてくれ。俺は一人でいたいんだ……」
坊主は私の様子を見ると、頭を掻きながら言った:「うん、分かった。でも、あまり悲しまないでくれよ。夜には村の方で祭りがあるから、来たかったら来てもいいからな……」
彼は心配そうに私を見つめたが、最後には振り返って去っていった。
私は海の上からゆっくりと吹いてくる海風を見つめた。
太陽に照らされているはずなのに、私は暑さをまったく感じなかった。
ただ、温かさと、深い失望だけを感じていた。
確かに……
この数年間、私は一体何をしてきたんだ?
ただみんなの歩みに合わせて、ひたすら前へ進み続けていただけのような気がする。
最後には……
自分が誰なのかさえ、忘れてしまいそうになっていた。
友達や家族のことも忘れ、自分の目標も失ってしまった。
この数年間を振り返ってみても、自分が何をしてきたのかさえ、まったく見えない。
まるで私がしてきたことは、すべて他人に合わせるためだけだったように思える。
最後には……
自分が一体どんな人間なのかさえ、忘れてしまった。
雲もゆっくりと流れてきて、太陽の光を遮った。
今のこの感覚は、まるでアニメの中にしか出てこないような場面だった。
ただ……
これは夢もなく、失うことと待つことだけが残された道だった。
私が前を見つめていたその時、突然、後ろから女の子の声が聞こえてきた。
「ねえ、バカ。一人でこんなところで何してるの?もう私の手紙を受け取ったんでしょ?もう、本当に。私はわざわざ夢を通してあなたに会いに行ったんだからね!!」
私は驚いて前を見つめ、それから急いで後ろを振り返った。
夢の中にいた、あの少女だった。
でも、彼女はもう夢の中のようにぼんやりとしていなかった。
信じられないほど、はっきりとそこにいた。
まるで……
本当に私の目の前にいるかのようだった。
「ふん……久しぶりだね、新生。本当に、やっと思い出してくれたんだね……でも、このことは私もあなたに謝らないといけないね。実は、あなたに私の名前を忘れさせたのは私なの。人が死んだ後、誰かにうまく夢を見せようと思ったら、その人に自分の名前を忘れてもらわないといけないの……だから、最後にこういう形であなたに『久しぶり』って伝えたかったの。あなた、ずいぶん変わったね!!」
小冬は笑いながら言った。
私は前を見つめ、ただ笑った。
「なんだ……そういうことだったのか。でも、俺もこんなにゆっくりできたのは久しぶりだな……今の時代は、生活のペースが本当に速すぎる。俺も少しずつ昔のことを手放してきたんだ。
昔の俺は、ずっと他人の歩みに追いつくために、みんなが言う流行や、みんなが追い求めているものに必死についていこうとしていた。
でも、自分が本当に何を好きなのかも忘れて、自分が本当はどんな生活を送りたいのかも忘れてしまった……」
私は前を見ながら言った。
「おお!そうなの?それなら本当によかった……でも、仕方ないよね。だって今日はもう盂蘭盆節の最後の日だから、私も今日しかあなたと会える時間が残っていないんだ……
でも、本当に変わったね。前よりずっと落ち着いたね!!」
小冬は私の目の前まで歩いてきて言った。
私は小冬の方を見つめた。
彼女の身体は半透明になっていたが、その瞳だけは、今も真剣に私を見つめていた。
「うん……そうなのか?でも、俺の体型なんてもうすっかり崩れてしまったけどな!」
私は笑いながら言った。
「そう?……そんなことないよ。それはあなたがもっと大人になった姿なんだよ。私はあなたのそういう変化が一番好きだよ。昔の私たちもそうだったでしょ。何か変化があっても、喧嘩したとしても……最後には、そんなことでお互いを恨んだりしなかったし、他の人を責めたりもしなかった。
だから、もし誰かがあなたを笑ったとしても、それはその人の問題なんだよ。これ、昔あなたが私たち二人に言ってくれたことじゃない!?」
小冬は真剣に言った。
私は前にいる小冬の顔を見つめた。
それは、とても真剣な表情だった。
私は笑った。
……
夜、村の祭りが予定通り始まった。
これが盂蘭盆節の最後の日であり、同時に僕が小冬に会える最後の夜でもあった。
僕は賑やかな祭りの中を歩き、周りの人々が楽しそうに笑っている姿を見ていたが、どうしても嬉しい気持ちにはなれなかった。
小冬は僕の落ち込んだ表情を見ると、真剣に言った。
「ねえ!そんな顔しないでよ。だって今はお祭りなんだよ。そんなに悲しそうな顔しないでよ、死んだのはあなたじゃないんだから、もう……」
僕は小冬を見つめたが、頭の中に突然、あることが浮かんだ。
そうか……
死ぬということは、こんなにも無力なことなんだ。
以前の僕は、仕事や生活の中で起こる様々なことのせいで、自分の命を終わらせたいと思ったことさえあった。
でも、今になって考えてみると……
死が本当に与える苦しみ、そして周りにいる人たちに残してしまう傷……
僕は本当に馬鹿だった。
僕は目の前の祭りを見つめた。
そこら中に、亡くなった人々の姿が彷徨っている。
でも、彼らは何か凶悪な悪霊なんかではない。
ただ自分の家族や、友人を探しているだけだった。
僕もいつか……
こんなふうになるのだろうか。
いや。
正確には……
誰もが最後には、この場所へ辿り着くのだろう。
小冬は隣にいる僕を見ながら、静かに尋ねた。
「うん……じゃあ、これから何か予定はあるの?また都会に戻って、そこで頑張るの?」
僕は笑いながら彼女に言った。
「うん、今のところそのつもりはないかな……まずはここに残って、しばらくゆっくり休みたいんだ。昔のあの感覚を取り戻したい。
それに、僕もようやく死ぬことの本当の意味と、変わるということが何なのか分かった気がする。
もし人が、自分には何もできないと思って、最後に死を選んだとしたら、苦しむのは自分だけじゃない。ずっとそばで自分を心配してくれていた人たちなんだ。
自分がいなくなった後、そのすべての苦しみを彼らに残してしまう……
本当にごめん。
だから、僕はここに残って、最初に抱いていた夢をもう一度見つけて、それからみんなと一緒に……
変わってみようと思うんだ!」
小冬は微笑みながら僕を見つめ、少し息の混じった声で言った。
「うん……もう……私がもうこの世界にいないとしても、私のこの努力も一緒に持って、ちゃんと生きていってね!!」
小冬は手を上げた。
僕も手を伸ばし、彼女の小指と自分の小指を絡めた。
僕たちはこうして……
約束をした。
僕は小冬を見つめた。
いつの間にか、僕はもうこのことを受け入れていた。
祭りも次第に終わりを迎えていた。
それは、盂蘭盆節が終わろうとしていることも意味していた。
しかし今この瞬間、僕の心はなぜか、ずっと痛み続けていた。
僕は歯を食いしばり、小冬の手を握って、前へ前へと歩いていった。
「えっ?何するの?もうお祭りが終わっちゃうよ。いったいどこへ行くの!!」
小冬は疑問そうに尋ねた。
……
僕は、あの時夢の中で彼女と再び出会った海辺まで歩いてきた。
その時、祭りの方向から突然、花火が打ち上げられた。
一発、また一発と、花火が夜空に咲き誇り、鮮やかな光が海面を照らし、美しい弧を描いていた。
小冬は前方の花火を見て、笑いながら言った。
「なんだ、花火だったんだ……てっきり、最後に私に会いたかったから来たのかと思ったよ……」
彼女は笑いながら話していたが、その声には微かなすすり泣きが混じっていた。
「うん、もちろん分かってるよ……
でも、もう分かってしまったことは、たとえ取り戻したいと思っても、もうどうすることもできないんだよね。
僕はただ……
自分が変わったことを、君に伝えられなかっただけなんだ。
君の目には、僕はもうたくさん変わったように見えているのに……
でも、僕は本当に堕落してしまったんだ。
僕は……
何も変わってなんかいないんだ!!」
僕は大声で言った。
小冬は僕を見つめ、真剣に言った。
「違う……
あなたはたくさん変わったよ。
あなたは一度も本当に堕落なんてしていない。
本当に堕落した人は、口からそんな言葉を言うことなんてないから……
本当に堕落した人は、自分の間違いに気づくことさえないし、自分がいったい何を間違えたのかを理解しようともしない。
だから……
ありがとう。」
僕は小冬の身体が徐々に消えていくのを見つめた。
彼女の姿は少しずつ透明になり、最後にはまるで夜空へ溶け込んでいくようだった。
僕はそのすべてを見つめ……
ただ、この結末を受け入れることしかできなかった。
祭りの最後の花火が、夜空に咲き誇る。
そして僕は、消えていく小冬を見つめながら、ただこのすべてを……
「さようなら」を始まりとして。
そして、ここから……
もう一度、立ち上がる。




