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第五章 赤に染まるビル

「ほら見ろあった!」

 父親は喜びながら、窓を指さす。

「でも閉まってるよ?」

 父親は確かにとつぶやき落ち込んだ。

 朔之介は窓の近くを捜索しているとボタンを見つけた。

「お父さん挟まってるみたい。」

 朔之介は窓を引くと窓が開いた。

「うおおおおおおおおお!」

 父親が大きな喜びの声を上げながら朔之介をぎゅっと抱いた。

「ものが挟まってて完全にロックされてなかったんだな、ここにボタンがあるぞゴンドラを持ち上げられるか?」

 上矢印のボタンを押したらゴンドラが上がってきた。

「朔之介何かおかしな部分はあるか?」

 端から端までじっくり見て朔之介は言った。

「ないよ、普通のゴンドラだよ」

 朔之介はゴンドラに乗りもっとよく見ている

「ん?なんだこの装置」

「何か見つけたのか?」

 父親がゴンドラに片足を乗せ見た。

 そこには何かの装置があり朔之介が触れようとしたらドゴンとゴンドラのしたが落ちた、朔之介は間一髪柵に捕まっていた。

「大丈夫か!朔之介手を取れ!」

 朔之介に手を伸ばしていると下から警官の声が小さく聞こえた。

「大丈夫か!!!その手!!!離すな!!!」

 気合いを入れて父親の手を取り、部屋の中戻った。

「ゲガはないか?!」

 父親は朔之介の体を隅々見た。

「大丈夫か、良かった何があったんだ」

 父親はゴンドラを除いているとパコンと空いてる部分が閉じた。

「!?なんだこれ」

 プルプルプルプルと電話がなった、もしもしと言うと大きな声で

「大丈夫か?!今ヘリコプターを呼んだ。」

 と言った。

「大丈夫ですよ、あの――」

「は??ヘリコプター出せない?ふざけるなよ」

 父親の声を遮り喋りプツッと電話が切れた。

「とりあえず戻ろうあか――」

 また言葉を遮られ扉がバンと開いた。

「大変だよ!夏越くんがいなくなったって」

 赤平が息を切らしながら言った、その後ろには涙を流している美波がいる。

「とりあえず、皆で探そう。」

 皆が夏越を探しに言ったが美波はその場に残っていた。

「大丈夫だよ!お父さんは何ともないよ!」

 美波を元気づけようと明るく言った。

「ふふっやっぱり面白いね。」

 美波は涙を拭い笑った。

 朔之介はやっぱり何が面白いのか分からないが、笑ってくれた事に喜び言った。

「それじゃ行こう」

 美波は先に行く朔之介の横に並び父親を探しに行った。

「父さん見つかった?」

「嫌なんも次下行くぞ。」

 エレベーターで下に向かい扉が開いた時皆が固まった。

 そこにはシミが広がっていた、赤黒い人型の影。

 両手を大きく広げ、まるで獲物を抱きすくめるような形をしていた。

 まだ乾ききっていないそれは、かすかに光を反射して生々しい。

「なんだよこれ!?」

 美波は震えながら染みに指を差した。

「あれお父さんの手帳」

 如月は恐る恐る窓の外を見た。

 そこには地面に無惨に砕かれた人影があった。

 夏越宗介の体だった。

 背骨は不自然な角度に折れ、片腕は外れかけ、顔は原型をとどめていない。

美波は変わり果てた父親を見て腰を抜かし言った。

「硝子の死神だよ!絶対そうだ!!」

 頭を抱えて泣きながら言った。

「大丈夫かい??」

 小野寺は美波を支えながら、近くの部屋に入った。

 その時赤平は床の赤黒い染みをじっくり見て父親に言った。

「黒田くん、これなんか変だよ?血というより影みたいだよ。」

「確かに変だ、しかも普通の塗料じゃないみたいだ。」

「そうだ!皆のアリバイ教えて下さい。」

 赤平は左上を見ながら答え始めた。

「一番最初に戻ってきたのは如月さん3分くらいで帰ってきたよ、次に小野寺くんだ5分くらいで帰ってきたよ、そして最後に西園寺さん8分くらいで帰ってきたよ。」

 父親はその事を朔之介に話そうとしたが何処にもいない、それに焦りくるくるしていると西園寺が言った。

「彼なら如月さんと塗料の話をしてどっか行ったよ。」

「まじか」

 数分前黒田は今いる中で一番会社のことを知ってそうな如月に話しかけた。

「如月さんなんか特別の塗料ありますか?」

 如月は急に言われた言葉に目を丸くしたが何かを思い出し喋り始めた。

「矢久保野郎が言ってた気がする特別の光に反応し浮かび上がる塗料のこと」

「それだ!それ何処にありますか?」

「あー付いてきて。」

 朔之介は喜びながら如月について行った。


 父親は朔之介が心配で仕方なかったが気を取り直し言った

「まぁいい周りを調べよう、赤平さんよろしくお願いします」

 父親は窓のを念入りに調べていた。

 赤平達からかなり離れたところで何かを見つけた。

「これは!!」


「これだよ。」

「ありがとうございます。光って何処に」

 如月は朔之介が抱えてるペンキ缶にライトを当て言った。

「これだよ当てた光によって変わるって言ってた気がする。」

 するとペンキは色を変え赤黒く染まった。

「うわっなんだこれ。」

「それ何処にありましたか?」

 ライトを指差し言った。

「そこにあったやつだよ。」

 如月が指を差した方向に向かって周りを見た。

「何もない」

 朔之介落胆し出口に向かってると、何かを踏み転んでしまった。

「いってぇーなんだこれロボット?」

 如月は大笑いをし朔之介に手を差し伸べた。

「面白すぎー笑」

 朔之介大笑いをしてる如月を無視して倉庫を出ようとしたら、如月が言った

「あー!これ美波ちゃんが作ってたやつだよ!小野寺と西園寺と一緒手伝って作ってたやつだ!懐かしいー!」

「得意なんですかこういうの?」

 如月は笑顔で自慢気に喋った。

「得意だよ!昔はあの二人と色んなの作ったなー」

「昔?」

「幼馴染なんだよ、喧嘩してもう遊んでないけどね、貰ってこ!」

 如月はルンルンで倉庫を出た、朔之介は床に光っている物を拾った。

「これは指輪?」

「何してんの?」

 如月が戻って来て早く来いと手を動かした。

 エレベーターに乗ろうと前に行くと赤平が中にいて、朔之介の肩をガっとつかみ言った。

「お父さんが誰かに殴られた!」

 その言葉に頭の中が真っ白になった。

「大丈夫だ死んでないよ」

 小野寺は朔之介の背中を叩いて言った。

「あっ待った!」

 朔之介は周りの人を弾き、階段で父親がいたところに戻った。

(なんで父さんが殴られなきゃいけないんだよ!)

 急いで父親の元に戻った。

 そこには頭に包帯を巻いて眠っている父親がいた、手を握り温かさに安心し父親が殴られた原因を探しに朔之介は出た。

(なんで、なんでなんだ?)

 窓を辿り歩いていると床に血が染み付いていた。

「これはまだ新しい父さんの??」

 血の近くの窓を隅々探しボタンを見つけた。

「なんだ分かりづらいな」

 ボタンを押しながら窓をスライドさせると、窓が開いた。

「これは!?そういうことか」

 朔之介はポケットにある指輪をよく見た。

「硝子の死神なんていない――あるのは、透き通った真実だけだ!」

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