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【ランキング12位達成】 累計57万8千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
第四章 闇の宗教

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第8話 女王の力


挿絵(By みてみん)


―――――――――

名前:セレナ=ヴェル=ノア(白魔術師)

レベル:80

体力:9999

攻撃:340

防御:790

素早さ:999

魔力:3400

賢さ:999

運:180

この世界で神秘なる海王の支配者であり、究極の水属性魔法を操る人魚女王。

固有スキル 人魚 水属性無効

―――――――――


「私が手に入らないものは、存在しない。」


セレナの瞳が妖しく光り、水面から音もなく舞い上がった。


「さあ、沈みなさい──

水よ、氷の杭となり、天より降り注げ……!」


セレナが高らかに詠唱する。


「◆アクア・アポカリプス──!!◇」


ドドドドドドドドドドッ!!!


天を突く水柱が地響きを立て、空を引き裂くように氷の杭が雨のように降り注ぐ!


「やばいっ!!避けろ!!」

「この規模……ッ、回避不能ッ!!」

「マリアーーッ!!回復を急げ!!」


マグマさえ凍りつかせる水圧が、パーティーを押し潰す!


「がああっ……!!」

「つめ……冷たい……ってレベルじゃねぇ……ッ!」

「腕が……動かない……!?」


《追加効果発動》

パーティメンバーが【沈黙】【凍結】状態に陥る!


「くっ……!声が出ない……!?」

「マリアの詠唱が止まった!?」

「だめだ……このままじゃ……!」


その時──


「待たせたなッ!!」

爆風を割って現れる影!


「──グレイス!!」


火縄銃を背負い、両手に爆弾を構える女傭兵・グレイスが吠える!


「女王だろうが海の女神だろうが関係ねぇ!!

爆発すりゃ、ただの魚の骨よォォ!!」


バン! バンバンバンッ!!


火花を上げて炸裂する爆薬がセレナに向かって飛ぶ!


「ふふ……面白い女……だが甘い。」


セレナが指を鳴らした瞬間──


◆マーメイド・ミラージュ◆


水泡が弾け、3体の分身体が出現!


「えっ!? な、なんで3人いるのよッ!?」

「くそっ……どれが本物だ!?」


「我が分身も、滅びの旋律を紡げるのよ……

◇ソング・オブ・ドゥーム(滅びの歌)◇」


美しくも恐ろしい旋律が、水中に響き渡る。


「──ッ……ぁ……!」

「う、歌が……頭に……響く……ッ!!」

「耳が裂ける……心が砕ける……ッ!!」


シスターマリアの膝が崩れる。

黒魔術師のマーリンの杖が落ちる。

勇者アルベルトが剣を手放す。


《デバフ効果》

命中率大幅ダウン/回避不可/魔法防御激減!


「やめろ……こんな音、聞きたくない……!」

「精神が持たねぇ……!!」


だがセレナは止まらない。


「ようこそ、神々の領域へ──」

◇アクアリウム・ゲート◆


周囲にドーム状の魔法陣が展開。戦場が“深海の神殿”と化す!


「こ、この空気……重い……!?」


「っち……火が使えねぇ……ッ!?炎の術が消えた!!」


「回復魔法も……減衰してる……!?」


「うそでしょ!?回復力が半分以下……!?」


「ははっ……ハンデだらけじゃねぇか……!」

グレイスが血を吐きながら笑う。


「これが……人魚女王の力……」


「これが……絶望ってやつかよ……!」


セレナは、静かに微笑む。


「私の海に入った時点であなたたちの運命は、沈んでいるの」


戦場が、音もなく沈んでいく。

仲間たちの声が、水に溶けていく。


勇者パーティーたちが闘い中、追い詰められていくなか俺は必死に生き残る方法を探していた。

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