プロローグ 黒猫の鳴き声
日本の沖縄諸島の端にある沖の原島は通称 ネコノ島と呼ばれ、住んでいる人間よりねこの数が多い島だった。そこへ三神建設が土地を買収してリゾートホテルの開発へ着手し始めた。沖の原島は自然破壊されると漁業関係者やスキュバーダイビングや民宿経営者などが島の開発対して反対運動を始めた。
この島には古くから
【島で黒猫が同じ場所で3回鳴くと人が死ぬ。死を防ぐには白猫を見つけて抱くしかない。】
という言い伝えがあった。
三神建設関係者
橋本史郎:40歳、プロジェクトマネージャー、効率重視
加賀美良子:30歳、広報担当、社交的で説得力あり
三神建設は島の住民とのリゾートホテル開発の話し合いのため東京から社員が島にやってきた。そして三神建設の橋本史郎と加賀美良子は反対派住民との話し合いが進展せずに苦労をしていた。
「ちょっと一服してくる。」
橋本は加賀美に声をかけた。
「あまり長く休憩しないでくださいよ。」
加賀美は細い目で橋本を見た。わかったわかったと橋本は手を振りながら
海岸へ向かった。
「よっこらせと」
橋本は海を眺めながら岩場に腰かけて煙草を吸う。
「ふぅううーほんとに、この島は猫だらけだな。」
一匹の黒猫が橋本に近づいてくる。
「ニャアン」
そして黒猫が鳴いた。
「あと2回 鳴き声を聞いたら俺は死ぬのか?」
「ニャアアン?」
「おいおい猫ちゃん。もう泣かないでくれよ」
ドン!ドッサ
「ニァアアアアアア」
黒猫に向かって橋本は倒れた。黒猫は驚いて逃げた。
橋本は何者かによって背後から鈍器で頭を殴られ岩場で血を流して死亡した。
加賀美はいつまで喫煙から戻って来ない橋本の様子を見に海岸へ向かった。
海岸の岩場でうつ伏せで死んだ橋本を見て
「キャアアアアーーー」
と悲鳴を上げた。
悲鳴を聞いてやってきた。
島の占い師 勝トシエはこう叫ぶ
「黒猫の呪いじゃ お前たちは三神建設の関係者は黒猫に呪われている!」
「お前たちはすぐに島から立ち去れ!そして開発をやめろ!」
三神建設から依頼された私立探偵 カズヤとアイゼンハワードが事件の謎を解き明かす。
「なき猫」 沖の原島リゾートホテル建設殺人事件が幕を開ける。




