第3話 血に飢えた吸血鬼の姫とのお見合い
(魔王城・大広間。豪華なキャンドルライトディナー)
現れたのは、吸血鬼の姫・ヴァネッサ。
長い漆黒の髪を波打たせ、真紅のドレスに身を包み、陶器のように白い肌にルビーのような瞳が妖しく輝く。唇は血のように赤く、微笑めば美しくもどこか危うい雰囲気を漂わせていた。
「ごきげんよう、ダイ・マオウ様。こうしてお食事をご一緒できるなんて光栄ですわ。」
「いやいや、こちらこそ…お美しいお姫様と食卓を囲めるなんて。血色も…いや、血の気が多そうで…」
「ふふ、うれしいわ。」
さっちゃん(ベビーサタン)「(小声で)おい魔王、今“血の気”とか言ったな?初手から地雷ワードぶっこんでどうすんだよ!」
ディナーが始まる。ヴァネッサはワイングラスを手に取り
そこにドバドバと注がれたのは、まさかの輸血パックの中身。
「ふふ……やはり赤ワインよりも、新鮮な血が一番ですわ」
「……あれ?」とダイ・マオウが固まる。
さっちゃん「あれ?じゃないですよ魔王さま。これワインじゃなくて生き血スムージーですから」
「お、おぉ…なるほど…(生き血って…直球すぎんだろ)」
「でも、最近は輸入品が値上がりしてしまって…とても困っているの。血液の相場って、ほんとシビアなのよね。」
「そ、そうですか…(血液相場ってなんだよ!?)」
さっちゃん「どこの投資家が“血液先物取引”やってんだよ!ニュースで流れたら世界パニックだわ!」
ヴァネッサがさらりと告げる。
「私、月に100パックほど必要なのですの」
「ひぃぃぃ!?!?」
「計算しますね、100パック×5000円=月50万円、年間600万 金貨!」
さっちゃん:「はい出ました!“血税”直撃!これじゃ国庫破綻待ったなし!」
ダイ・マオウは青ざめて叫ぶ。
「か、家計が血の海に沈む……!」
さっちゃん:「魔王軍どころか、あんたのカレー代まで吸い取られますよ」
「だから、結婚条件として“財政が潤沢”って絶対必要なの。」
「……(無理ゲーすぎる…)」
さっちゃん「はい終了ー!魔王様、アウトー!そんなん払えるわけねーじゃん!」
(沈黙が流れるテーブル…)
ヴァネッサは艶やかに立ち上がり、牙を剥いて迫ってくる。
「血が足りないわ……今すぐ、魔王さまからいただきます♡」
「ぎゃーーー!」
とテーブルごとひっくり返して逃げるダイ・マオウ。
さっちゃん「ああ、もう……お見合いどころかお葬式コースじゃないですか!」
晩餐室はロマンチックから一転、血の惨劇へ。
こうしてまた一つ、魔王の婚活はツッコミどころしかないカオスで幕を閉じるのだった。
本日の学びポイント(さっちゃんの毒舌解説付き)
結婚には“生活費の現実”がついて回る!
さっちゃん「お小遣いどころか血液提供ノルマとか絶対嫌」
お金の条件確認はタブーではなく必須!
さっちゃん「最初に確認しないと、財布も静脈も空っぽになりますよ」
「愛」と「血」だけでは家計も命も守れない!
さっちゃん「そもそも“血”は家計項目じゃないですから!」




