表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【ランキング12位達成】 累計54万4千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『カズヤと魔族のおっさんの事件簿:魔導列車殺人事件 〜列車内で消えた凶器〜』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

576/1326

プロローグ 世界の危機の前触れ

チームMI6、コードネーム《ブラック・リザレクション》。

【世界が終わるその時、最後に立つのは彼らだ。】




アイゼンハワード・ベルデ・シュトラウス

挿絵(By みてみん)

所属:MI6 対異能特務課

種族:魔族サターン

年齢:471歳(人間換算で中年後期~初老)

外見:185cm/70kg。赤い瞳、ワインレッドのマント、貴族的な装い。白髪混じりを気にして保湿クリーム常備。

性格:優雅で気取っているが根は寂しがり屋の世話焼き。ナルシスト気質を自覚しており、皮肉屋だが心配りは細やか。

戦闘特徴:銃と魔族の力を制御して戦う老練なエージェント。経験に裏打ちされた戦術眼を持つ。


ジャスパー・クロウリー

挿絵(By みてみん)

所属:MI6 技術・諜報支援

年齢:不明(30代前半程度に見える)

外見:小柄で痩せ型。眼鏡の奥は隈だらけだが、にやけ顔は自信に満ちる。いつも工具バッグを持ち歩く。

性格:自信過剰で皮肉屋。だが頭脳明晰で、観察力と技術力は本物。

戦闘特徴:発明品・機械装置を駆使して戦場をコントロール。ドローンや特殊兵装で仲間を支援する参謀。


セリーヌ・ハートマン

挿絵(By みてみん)

所属:MI6 若手エージェント

年齢:20代半ば

外見:栗色の髪をポニーテールにまとめ、緑の瞳を輝かせる。戦闘スーツ姿で凛々しい。

性格:真面目で情熱的。仲間を守る意思が強く、行動は直感的だが正確。

戦闘特徴:ドライビングテクニックに優れ、戦闘支援のスペシャリスト。狙撃や小火器の扱いも得意で、チームの切り込み役。


___________________________



瓦礫を飛び越えながら黒いSUVが灰色の街を疾走する。

運転席でポニーテールの若きエージェントがセリーヌがハンドルを握る。緑の瞳は真剣そのもの、戦闘スーツに包まれた肩は緊張で固い。


「エネルギー反応、急速に拡大中……! この数値、人間の科学では説明できない!」

焦りを含んだ声が車内を震わせる。


後部座席では小柄な痩せた男 ジャスパーが工具入りバッグを膝に乗せ、無数の計器を操作していた。眼鏡の奥の隈は濃く、しかしにやけ顔は自信に満ちている。

「ふふ……いいぞ、未知の波動だ。こういう時こそ俺の“吸引式人間キャッチャー”の出番だ!」

バッグの中から奇妙な装置を取り出し、誇らしげに掲げた。


その隣。

背もたれに深く腰を下ろし、赤い瞳を細めた男が一人。

ワインレッドのマントの裾が微かに揺れ、白髪の混じった髪が窓の光を反射する。貴族のような装飾を纏いながらも、片手に握った銃は無駄のない動きで装填されていく。

「……波動の発生源は都市中心部だ。人間か、あるいは……異界の残滓か。」

低く呟き、肌の乾きを気にしてポケットの保湿クリームをさりげなく確かめた。


彼こそが魔族サターンの血を引く諜報員、MI6対異能特務課所属アイゼンハワード・ベルデ・シュトラウス。

471歳。だがその表情には「おっさん」としての疲れと、戦場を渡り歩いてきた老練の風格が宿っていた。


灰色の街にて


SUVが停止した瞬間、紫の光の裂け目から何かが這い出てきた。

鋼鉄のような甲殻に覆われた四脚の巨獣。赤黒い体液を滴らせながら、咆哮一つで周囲の建物を粉砕する。


ゼリーヌが息を呑む。

「……こんなの、記録にない。完全な未知の存在よ!」


ジャスパーが眼鏡を押し上げ、にやりと笑った。

「コードを与えようじゃないか。《ゴースト・ビースト01》……どうだ、悪くないだろ?」


アジゼンハワードは一歩前に進み、銃口をゆっくりと巨獣に向ける。

赤い瞳に宿るのは冷酷な光。

「……名付ける暇があれば、仕留めろ。」


風が吹き荒れ、灰色の都市に咆哮と銃声が重なった。

MI6チーム《ブラック・リザレクション》の最初の戦いが、今始まる。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ