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【ランキング12位達成】 累計55万1千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『カズヤと魔族のおっさんの事件簿:ミステリアスツアー殺人事件』

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第6話 セーヌ川でモーターボートチェイス

パリの夜。エッフェル塔の光がセーヌ川に反射し、川面はまるで銀色の鏡のように揺れていた。


アイゼンハワードはリディアとともに、川沿いの倉庫街で敵エージェントと遭遇する。


「ここまでだ!爆破犯のアイゼンハワード!!」

背後から響く銃声。敵は無数の手下を伴い、川岸から追い立てるように銃撃してきた。


川沿いに停泊中の二人はリディアが用意していたモーターボートに乗せて、セーヌ川を縦横無尽に駆け抜けながら、敵と死闘を繰り広げる。


セーヌ川の水面が激しく波立つ。アイゼンはモーターボートのハンドルを握り、全速力で川を駆け抜ける。水しぶきが顔に叩きつけられ、夜風が髪を切り裂くように吹き付ける。


アイゼンは舵を握り、全力でボートを蹴り出す。川岸の灯りが流れるように過ぎ去り、水しぶきが顔に叩きつけられる。

「リディア、左から迫ってくる!」

彼女が叫ぶと同時に、敵の高速ボートが追撃にかかる。機関銃の弾丸が水面を叩き、波しぶきが火花を散らす。


アイゼンは川面の小さな段差を利用してジャンプ。


モーターボートは一瞬宙に浮き、着水した瞬間、波が飛び散り敵の視界を奪う。


リディアは背後から飛び上がり、投げたナイフで追いかける敵のエンジンを精密に撃ち抜く。


「左だ! 追い手が二艇!」

リディアの声。


彼女は後部座席から機関銃を構え、敵のボートに連射を浴びせる。弾丸が水面を割り、波が敵の視界を遮る。


アイゼンは巧みに川岸の障害物を利用し、急旋回。橋脚の下に潜り込むと、上から敵が迫る。リディアはナイフを投げ、敵の船外機を精密に撃ち抜き、炎が小さく上がった。


「今だ、激突するぞ!」

二艇のモーターボートが激突する瞬間、アイゼンは跳び蹴りで敵を水中に叩き落す。リディアもボートの縁に飛び移り、敵の銃を奪って反撃。


川面には爆発の光と水煙が渦巻く。

追撃者は次々に水しぶきの中に沈み、ボートは水煙に隠れて消える。だが、残党はまだ諦めない。


アイゼンはハンドルを切り、狭い水路を縫うように突進。リディアは川面すれすれで体を低くし、銃とナイフで攻撃を交互に仕掛ける。水飛沫の中で弾丸が光り、刃の閃光が夜空を裂く。


橋の下をくぐる瞬間、敵のボートが後ろから飛びかかる。

アイゼンはボートを斜めに傾け、リディアは跳躍して敵の操縦者を押し倒す。

水しぶきと爆発が視界を遮る中、二人は息を合わせ、連携無双を展開。


「これで終わりじゃないわ!」


リディアの声と共に、最後の追撃艇が橋脚に激突し炎上。

アイゼンは深く息をつき、川面を見渡す。夜のパリが、まるで映画のセットのように光と影に包まれていた。


「……ふぅ、久しぶりに熱い戦いだったな」


リディアは川面を見つめ、砂のような静かな声で呟く。

「でも、これで終わりじゃない。次は……」


手元の端末が光る。画面に映ったのは、砂漠の夜景に浮かぶ巨大都市、ドバイ。

そこには、最新鋭の武器が並ぶマーケットの映像と、黒幕企業アレクシス財団のロゴ。


「……アレクシス財団。次はここで暗躍するつもりね」

アイゼンの瞳が赤く光る。


「ならば、我々も準備を始めるしかないな……リディア」


川面に映るエッフェル塔の光が、二人の決意を静かに照らしていた。




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