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【ランキング12位達成】 累計58万9千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
第三章 堕天使

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第12話 運命の羅針盤

堕天使アザリエルを倒したその瞬間、世界が一瞬だけ静まり返った。


傾きかけた星の塔がギシギシと不吉な音を立てる中、俺たちはそれぞれの息を整えていた。


「やった……やったぞ!」

勇者アルベルトが天を仰ぎ、深く息を吸った。


「はぁ……これで、一つの闇は祓われたました……」

シスターマリアは目を閉じ、祈るように胸に手を当てた。


そのときだった。


俺リスク、勇者アルベルト、そしてシスターマリアの体にじんわりとした温もりが広がる。


レベルが2も上がる。



勇者アルベルトの体にじんわりとした温もりが広がる。


《勇者アルベルトのレベルが上がった!》

《体力が30上がった!》

《力が22上がった!》

《防御が30上がった!》

《素早さが18上がった!》

《賢さが20上がった!》

《魔力が14上がった!》

《運が12上がった!》

《新しい魔法「サンダード」を覚えた!》


「おっしゃぁーっ!なんか全身がビリビリしてるぜ!サンダード、たぶん雷系だな!」

アルベルトは両手を振り上げてポーズを取りながら、

「これでもう、停電しても余裕で電気つけられるな!」

と自慢げに笑った。


「いや、電気ってそういう魔法じゃない気がするけど……」

俺はつっこみを入れたが、アルベルトは完全に無視してポーズを決め続けていた。


《シスターマリアのレベルが上がった!》

《体力が20上がった!》

《魔力が18上がった!》

《素早さが6上がった!》

《賢さが32上がった!》

《新しい魔法「アークエンジェル・デクレア」を覚えた!》


「この魔法は、みなさんの防御力を上げられる魔法のようです。」

シスターマリアは手を合わせ、神聖な気配に包まれていた。


俺の体にじんわりとした温もりが広がる。


《リスクのレベルが上がった!》

《運が40上がった!》

《賢さが35上がった!》

《新しいスキル「大量購入交渉」を覚えた!》


「お、また商人スキルか……これ、なんとなく名前だけで効果が分かりました。」

俺は軽く肩をすくめながらも笑った。


玉座のさらに後ろ

巨大な黒鉄の宝箱が一つ、怪しく光を反射していた。


その中に入っているレアアイテムは


挿絵(By みてみん)


《星の羅針盤》

盤面には七色の光が差し込み、ゆっくりと回転している。その針は、地図には存在しない“ある一点”を指していた。



「おい……これ、まさか……!」

アルベルトが興奮気味に指さす。


「伝説の『海底神殿アビス・ノクス』だわ」

シスターマリアが呟く。


「リヴィイアサン伝説の守護竜が眠る場所……!」

俺は喉を鳴らした。



「ついに……次の秘宝の手がかりか……!」

グレイス・オマリーが、しれっと横から現れて言った。


「それ、使い終わったら売るからちょうだいね?」


「……いや、せめて借りるとかにしてくれよ」


「こんどこそ、秘宝があるんでしょうね?」

オマリーは鋭く俺を見た。さすが海賊一族の長、ぬかりない。


「だといいけどな。……だが、俺たちは必ず見つける。誰よりも、強く、速く、深く、海の底までな。」


星の塔の天井の穴から覗く夜空が、ゆっくりと明け始めていた。朝日が射し込む中、崩れかけた塔の上に立つ俺たちの影が、まるで新たな旅立ちを祝福するかのように長く伸びていた。


「行くか、みんな」

「おう!」

「準備はできてます。」

「お宝が待ってるのよね? 行くしかないでしょ!」

「お宝があるなら、いきますわよ」


そして、俺たちは海竜王リヴィイアサンがいる「海底神殿アビス・ノクス」を目指して、次なる冒険へと足を踏み出した!



【第三部 完】

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