第10話 罪と罰
大理石の玉座の間。
金と黒が交錯する荘厳な空間の中央
堕天使アザリエルが静かに玉座から立ち上がる。
その瞳には怒りではなく、「無関心に等しい絶望」が宿っていた。
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名前:アザリエル(黒魔術師)
レベル:70
体力:9000
攻撃:820
防御:999
素早さ:999
魔力:2800
賢さ:800
運:1
この世界でかつて天界に属していたが、人間を軽視するあまり堕ちた存在。巨大な翼と闇の魔力を持つ。
別名: 堕天使アザリエル
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「お前たちは知らぬ。人間がどれほど醜く、愚かで、傲慢かを…」
アザリエルが静かに手を上げる。空気が震える。
「だが、罰を受ける時が来た。この翼は神の恩寵に非ず滅びの証だ。《堕天裂光》 ――斬ッ!!」
黒き翼が羽ばたき、彼の背後に巨大な光の剣が顕現。
剣は空間を断ち切るように一閃し、玉座の間の床が一気に割れた。
「くっ、なんて威力だ!あれをもう一発喰らえば……!」
勇者アルベルトが転がるように巨大な光の剣を紙一重で交わした。
「まだだ。お前たちは、魂で罰を受ける。」
アザリエルは手のひらに自身の血を滲ませ、
魔法陣を描く。
アザリエル
「我が血を捧げ、貴様の魂を蝕む《血涙の契約》ッ!!」
黒い糸のような呪詛が空中を走り、
リスクの身体に突き刺さる!
「ぐああああッ!? こ、これ…魂が、燃える…ッ!!」
アザリエルの足元に、今度は闇の渦が広がる。
影から黒き使徒が這い出してくる。
リスクの体力が50%低下して体力が11になった。
「正義とは誰が決めた?神か? 貴様らか? 笑わせる…
問われるべきは、己自身《黒き審神者》、出でよ!」
召喚された闇の使徒が、
グレイスとアルベルトのステータスを徐々に侵食していく。
「……身体が重い、剣が振れない……!」
「このままじゃ……まずい、完全に押されてる!」
アザリエルはゆっくりと両手を広げ、空を仰ぐ。
天井が震える魔力の奔流が塔全体を覆う。
「……我は知る。全ては終わる定め。世界は眠りに落ち、希望は灰となる。ならば、我が手で全てを、幕引きしてやろう。」
彼の周囲に異形の黒い羽が無数に舞う。
空間が歪み、光が反転する。
「《エンドレス・オブ・ジエンド!》これが真なる世界の終末だッ!!」
塔の壁が爆音と共に崩壊。
魔法の衝撃波が周囲一帯をなぎ払う――!!
シスターマリアが叫ぶ
「みなさん伏せて!!来ますッ!!」
衝撃が直撃 アルベルトの盾は砕け、グレイスの鎧は裂ける。
リスクは吹き飛ばされ、壁に激突した。
「……これが、罪の裁き……でも、それでも……まだ、終わらせない……!」
勇者たちのパーティー、全滅寸前。
だがシスターマリアの祈りが、静かに、確かに光を集めはじめた。