表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【29万5千PV突破 ! 全話 完結】運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『アイゼンハワードのおっさんはつらいよ8 ―復讐のラストエンンペラー』
433/720

第4話 伝説魔獣《魔白虎》現界す ―バリオン砂漠決戦―

【迎撃メンバー】


ダイ・マオウ

挿絵(By みてみん)

役割:前衛タンク+制圧

サイコキネシスで魔白虎の脚を止め、ビームで挑発。

二丁拳銃と格闘で徹底的に足止めしつつ、仲間の動きを支援。

無茶な特攻も多いが、テレパシーで即座に仲間と連携。

「この俺の拳で、虎科の伝説、ぶん殴って黙らせてやらぁ!!」


アイゼンハワード

挿絵(By みてみん)

役割:戦術&魔術補助・指揮

高速思考で魔白虎の動きと行動パターンを分析。

精密魔術でダイ・マオウの攻撃精度を補正、封印魔法の準備に取り掛かる。

魔白虎が暴れ回る地形を「重力魔法」で制御、戦場を狭める。

「白き雷獣よ……君を止められるのは、私たちだけだ」


助っ人 ウルウル(狼女)

挿絵(By みてみん)

役割:索敵+攪乱+回復サポート

強力な嗅覚で、魔白虎の本体と分身体を識別。

跳躍力と咀嚼力で足元に食らいつき、注意を引きつける。

仲間がピンチのとき、犬笛で狼型幻獣たちを召喚し一時的に戦力を倍増。

胃袋はブラックホール。「虎の尻尾、おいしそう♡」と狙っている節あり。

「アゲアゲ〜♡ アタシのターンってことでオーケー!? うわっ、マジかっけーこのトラ!」


【戦闘開始】


西方魔界 バリオン砂漠。


挿絵(By みてみん)


灼熱と砂嵐の吹き荒れるその荒野で、《魔白虎》は怒りを爆ぜさせながら咆哮した。雷をまとい、全身を白く輝かせる伝説級魔獣。その一歩が、砂漠に地割れを起こす。


「……まずいな。足が取られる。あの巨体にこの地形、完全にあいつの土俵だ」


とアイゼンハワードが渋く唸った。


だが、傍らの男――ダイ・マオウは、口角を上げて笑う。


「ふん。雷がどうした! 俺のビンタは地獄より速ぇんだよ!!」


その瞬間、魔白虎が突進してきた。


空気が裂け、砂が爆ぜる。だがダイ・マオウは踏みとどまれない足場をものともせず、前転からの跳びヒジ。白虎の前脚に渾身の一撃を叩き込む。


「ゴギャアアアアアア!!」


魔白虎が悲鳴を上げた。


「まだだ!」


続いてアイゼンが飛び出す。重力を無視するような動きで跳躍し、両手のブレードを交差させる。


「これが……俺たちの答えだ。伝説なんて、超えてみせる!」


剣が白虎の肩を切り裂く。その血飛沫が熱砂に黒い蒸気をあげる。


しかし、魔白虎は雷を纏い、全身の毛を逆立てて咆哮する。


ズガァァン!!


放たれる雷光のブレス。地面が爆発し、ダイ・マオウとアイゼンは吹き飛ばされた。


「チッ……やっぱり、獣には獣だろ」


ダイ・マオウが砂の中から立ち上がり、ポケットから“例の笛”を取り出す。


(ピィィィィィィッ!!)犬にしか聞こえない。


空から飛来する影。


「ハ〜イ☆ 遅れてごめんね〜!」


狼耳に、腹チラギャル衣装、肉感たっぷりのサポート獣人。ウルウル、爆誕。


「おっそいぞ、ウルウル!」


「だって〜砂漠ってネイル剥げるし〜♡ でも、虎なら話は別! ちょーウケる! この虎、足くっさ〜! でも肉はうまそ〜♡」


「行けッ! 食われても文句言うなよ、白虎ァアア!!」


ダイ・マオウが叫ぶと、ウルウルは地面を這うような低姿勢で突進。


その嗅覚が雷の気流をかわし、目にも止まらぬ咀嚼力で魔白虎の足に噛みついた!


「がぶっ!」


「ガアアアアアアアアア!!?」


巨大な虎が、ギャルに噛まれて怯んだ。


その隙を見逃すアイゼンではない。


「終わらせる」


両手に雷を纏わせ、剣を交差。ダイ・マオウのサイコキネシスが後押しし、アイゼンの必殺双剣は魔白虎の心臓を正確に貫いた。


ドオオオオオン!!


砂漠に崩れ落ちる、伝説魔獣。


静寂が戻る。


そして、笑いが戻る。


「ったく、しぶとい奴だったぜ……」


「ウルウル、お前……どこ行く?」


「え? 食べるに決まってんじゃん♡ 虎なんて、初めてかも〜。脂乗ってそう〜♪」


「うまかったら今度から虎専門店やるか?」


「マジでアリ〜! アゲアゲ〜!!」


かくして、魔白虎の肉はその日のうちに「虎の焼き肉パーティー」に化けた。


伝説を打ち倒したのは、任侠魂、冷静なるおじさん剣士、そして食欲MAXギャル狼娘だった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ