第4話 伝説魔獣《魔白虎》現界す ―バリオン砂漠決戦―
【迎撃メンバー】
ダイ・マオウ
役割:前衛タンク+制圧
サイコキネシスで魔白虎の脚を止め、ビームで挑発。
二丁拳銃と格闘で徹底的に足止めしつつ、仲間の動きを支援。
無茶な特攻も多いが、テレパシーで即座に仲間と連携。
「この俺の拳で、虎科の伝説、ぶん殴って黙らせてやらぁ!!」
アイゼンハワード
役割:戦術&魔術補助・指揮
高速思考で魔白虎の動きと行動パターンを分析。
精密魔術でダイ・マオウの攻撃精度を補正、封印魔法の準備に取り掛かる。
魔白虎が暴れ回る地形を「重力魔法」で制御、戦場を狭める。
「白き雷獣よ……君を止められるのは、私たちだけだ」
助っ人 ウルウル(狼女)
役割:索敵+攪乱+回復サポート
強力な嗅覚で、魔白虎の本体と分身体を識別。
跳躍力と咀嚼力で足元に食らいつき、注意を引きつける。
仲間がピンチのとき、犬笛で狼型幻獣たちを召喚し一時的に戦力を倍増。
胃袋はブラックホール。「虎の尻尾、おいしそう♡」と狙っている節あり。
「アゲアゲ〜♡ アタシのターンってことでオーケー!? うわっ、マジかっけーこのトラ!」
【戦闘開始】
西方魔界 バリオン砂漠。
灼熱と砂嵐の吹き荒れるその荒野で、《魔白虎》は怒りを爆ぜさせながら咆哮した。雷をまとい、全身を白く輝かせる伝説級魔獣。その一歩が、砂漠に地割れを起こす。
「……まずいな。足が取られる。あの巨体にこの地形、完全にあいつの土俵だ」
とアイゼンハワードが渋く唸った。
だが、傍らの男――ダイ・マオウは、口角を上げて笑う。
「ふん。雷がどうした! 俺のビンタは地獄より速ぇんだよ!!」
その瞬間、魔白虎が突進してきた。
空気が裂け、砂が爆ぜる。だがダイ・マオウは踏みとどまれない足場をものともせず、前転からの跳びヒジ。白虎の前脚に渾身の一撃を叩き込む。
「ゴギャアアアアアア!!」
魔白虎が悲鳴を上げた。
「まだだ!」
続いてアイゼンが飛び出す。重力を無視するような動きで跳躍し、両手のブレードを交差させる。
「これが……俺たちの答えだ。伝説なんて、超えてみせる!」
剣が白虎の肩を切り裂く。その血飛沫が熱砂に黒い蒸気をあげる。
しかし、魔白虎は雷を纏い、全身の毛を逆立てて咆哮する。
ズガァァン!!
放たれる雷光のブレス。地面が爆発し、ダイ・マオウとアイゼンは吹き飛ばされた。
「チッ……やっぱり、獣には獣だろ」
ダイ・マオウが砂の中から立ち上がり、ポケットから“例の笛”を取り出す。
(ピィィィィィィッ!!)犬にしか聞こえない。
空から飛来する影。
「ハ〜イ☆ 遅れてごめんね〜!」
狼耳に、腹チラギャル衣装、肉感たっぷりのサポート獣人。ウルウル、爆誕。
「おっそいぞ、ウルウル!」
「だって〜砂漠ってネイル剥げるし〜♡ でも、虎なら話は別! ちょーウケる! この虎、足くっさ〜! でも肉はうまそ〜♡」
「行けッ! 食われても文句言うなよ、白虎ァアア!!」
ダイ・マオウが叫ぶと、ウルウルは地面を這うような低姿勢で突進。
その嗅覚が雷の気流をかわし、目にも止まらぬ咀嚼力で魔白虎の足に噛みついた!
「がぶっ!」
「ガアアアアアアアアア!!?」
巨大な虎が、ギャルに噛まれて怯んだ。
その隙を見逃すアイゼンではない。
「終わらせる」
両手に雷を纏わせ、剣を交差。ダイ・マオウのサイコキネシスが後押しし、アイゼンの必殺双剣は魔白虎の心臓を正確に貫いた。
ドオオオオオン!!
砂漠に崩れ落ちる、伝説魔獣。
静寂が戻る。
そして、笑いが戻る。
「ったく、しぶとい奴だったぜ……」
「ウルウル、お前……どこ行く?」
「え? 食べるに決まってんじゃん♡ 虎なんて、初めてかも〜。脂乗ってそう〜♪」
「うまかったら今度から虎専門店やるか?」
「マジでアリ〜! アゲアゲ〜!!」
かくして、魔白虎の肉はその日のうちに「虎の焼き肉パーティー」に化けた。
伝説を打ち倒したのは、任侠魂、冷静なるおじさん剣士、そして食欲MAXギャル狼娘だった。