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【ランキング12位達成】 累計56万2千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『アイゼンハワードの魔族のおっさんはつらいよ』

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第3話 伝説の魔獣の出現

災厄は、突如として訪れた。

それはまるで、天地の理を嘲笑うかのような四つの魔獣咆哮だった。



魔界東方・空域アルティマの上空。

稲妻を纏い、嵐と共に舞い降りたのは、伝説に語られる“魔青竜ませいりゅう”。


挿絵(By みてみん)


碧き鱗を閃かせ、翼を広げるたびに空が裂ける。雷鳴と竜巻が混ざり合い、空中都市レグリオスの浮遊装置が次々と破壊されていく。


「離脱! 全員退避せよッ!!」

叫ぶ将校の声も、雷音にかき消された。数千メートルから落下していく居住区。逃げ惑う住民たちの叫び。空が砕け、希望が沈む。



一方、魔界西方・バリオン砂漠では、“魔白虎まびゃっこ”が姿を現す。

白銀の体毛は刃のように逆立ち、その双眸は地を穿つ怒りの光。


挿絵(By みてみん)


「グォオオォォォ――!!」


咆哮と共に、大地が割れた。砂嵐に包まれた軍団が、一瞬で消え失せる。

虎の尾が一振りされるたびに、岩山が崩れ、要塞が音もなく沈む。


「まるで地形ごと塗り替えてやがる……これが神話魔獣……っ!」



そして南方・炎熱のカルラ火山。

火口から姿を現したのは、“魔朱雀ますざく”。炎の翼は天地を焦がし、舞うたびに空が赤く染まる。


挿絵(By みてみん)


空中に舞い上がった炎羽は無数の火の矢と化し、周囲の集落を次々と焼き尽くしていく。


「魔朱雀の加護だったはずの聖火が……なぜ、我々を襲うのか……!」

祈りを捧げた僧侶の言葉も虚しく、神殿は一瞬で灰となった。



そして北方・湿地帯マリスモラでは、地の底から“魔玄武まげんぶ”が出現する。甲羅には苔むした塔のような構造物が載り、長大な尾で地表を薙ぎ払う。


挿絵(By みてみん)


足元から沼地が崩れ、村落が丸ごと飲まれていく。地割れから吹き出す黒泥は、触れたものすべてを腐敗させる瘴気を帯びていた。


「……止まらん……これはもはや災害ではなく、“意思”を持った破滅だ……!」



そして、全ての出現の背後にいたのは、“魔皇帝”ラストエンペラー。


玉座の間の黒曜石の鏡を前に、彼はほくそ笑む。


「これでよい……かつて封じられた神話の災厄を解き放つことで、秩序は崩壊し、真なる混沌が戻る……」


その背後には、微笑む“妖”の女、楊貴妃こと、サリィの姿。


「お望み通り、魔界の全域は揺らぎ、秩序は崩れましたわ、陛下。あとは……“彼”が動くのを待つだけです」


 

■■■


その頃、魔王城。

玉座の間に飾られた、黄金の額縁の中の一枚の写真《ダイマオウ就任記念写真》の前で、召喚の魔紋が光を放ち、ひとりの男が現れる。


アイゼンハワード。

「……呼ばれたか。ならば、俺の剣も、仁義に捧げよう」


ダイマオウがゆっくりと立ち上がり、魔王のマントを翻す。

「行くぞ、アイゼンハワード。世界を壊すのも、救うのも、俺たち次第だ」


「仁義と平和の名のもとに、俺が裁く。魔獣に喰われたままで終わるもんかよ。」 


“伝説の4魔獣”との戦いが、いま幕を開ける。


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