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【ランキング12位達成】 累計57万5千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『魔王と勇者の継承者(デュアル・ヘリテイジ)ダイ・マオウの大冒険』

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第7話 魔界の貴族の実力

第四層の闇が渦を巻き、戦いの幕が上がった。


挿絵(By みてみん)


―――――――――

名前 アイゼンハワード・ヴァル・デ・シュトラウス(サターン)


レベル:99

体力:12000

攻撃:9900

防御:9900

素早さ 999

魔力:9000

賢さ:999

運:100


この世界で、かつて魔王に忠誠を誓っていた高貴な家系に生まれながらも、密かに魔王の座を狙う冷酷非道な魔族。見た目は優雅で、上品な口調と振る舞いだが、その本性は徹底的な計算主義と暴虐。彼は「忠誠心と野心は共存する」と語り、魔王に仕えつつ、影ではその失脚を画策している。魔王軍の中でも最も恐れられる存在の一人であり、彼の命令を拒む者は少ない。


【固有スキル】

闇王の威圧あんおうのいあつ戦闘開始時、敵全体の攻撃力・防御力を20%低下(永続)。さらに低ランクの敵は2ターン行動不能。


暗黒耐性 MAXあんこくたいせい「闇属性の魔法・攻撃を完全無効。さらに光属性の攻撃も50%カット。

魂喰いのたましいぐいのめHPが50%以下になると、自動で敵一体の最大HPを吸収。 1戦闘につき1回発動。

闇の覇者やみのはしゃ聖属性の敵に対して与ダメージ2倍。


―――――――――


ダイマオウは胸を張り、眼差しを鋭くした。

「あんたを倒して、この先へ進む!」


アイゼンハワードは冷笑を浮かべ、両手を広げる。

「ふむ……勇者と魔王、二つの顔を持つ者の戦いか。ならば、真の魔王は私だと証明しよう。」


闇が激しく揺れ、虚無の城の第四層に戦いの火蓋が切られた。


「闇王の威圧あんおうのいあつ


その言葉と同時に、地が震え、空が軋む。


空間そのものがねじれ、重く、動きが鈍くなる。

リーリアの眉が跳ね上がる。

「なに……体が、重い……!」


「くっ……俺の剣が遅れてる……!?」

ユキネの斬撃が数寸、届かずに止まる。


【アイゼンハワードのスキル発動】

▸ 敵全体の攻撃力・防御力 20%低下(永続)

▸ 低ランクの敵2体、2ターン行動不能


ウルウルと風子がその場に膝をつき、動けない。

「な、なんで!? 体が……反応しない……」

「これが……魔界貴族の、格……!?」


「ふむ。想像よりは愚かではないな」

アイゼンハワードは悠然と歩を進め、指を鳴らした。


漆黒の魔弾が、空間を裂いて放たれる―

「《デス・レクイエム・ルーレット》」


リーリアの防壁魔法が一瞬で砕け散る。

「きゃあああっ!!」


ダルツライがスナイプしようとするが、照準が定まらない。

「アイツ……動きを、読んでいる!?」


オーヤン・シャオシャオ、小小シャオシャオは、震える唇でマイクを握った。


「……舐めんなよ、悪趣味な貴族が! あたしらが、どんなにバラバラでも――

魂はひとつ、バンドは解散しない……!」


彼女のギターが轟く。


《ロックオーバードライヴ! フルバフ・バースト!!》

光が仲間たちの体を包み、重圧が少しずつ溶けていく。

▸ 攻撃力+30%!

▸ 魔力+20%!

▸ 状態異常耐性上昇!


「ナイスだ、小小!」ナンバ・ラッカが再び構える。

「これなら爆裂術式、イケるぜ!」


しかし、その時。


「HPが50%を下回りました」


アイゼンハワードの右目が怪しく輝く。


【魂喰いのたましいぐいのめ発動】

▸ ユキネの最大HPを吸収

▸ アイゼンハワードHP 50%回復


「がっ……!?」

ユキネが胸を抑えて膝をついた。


「まさか……あれが魂を喰らう魔眼……」

リーリアの声が震える。


そのとき―

「みんな下がれ!!」


ダイマオウが前に躍り出る。

その額に念力が集中し、目から紅光がほとばしる。


「喰らえ! 念道力テレバシー眼砲ビーム!!」


同時に、腰の二丁拳銃を抜き放ち、目と手からの三連撃が漆黒の貴族に迫る。


「ふむ……力でねじ伏せるタイプか」


アイゼンハワードは結界を張るが


「その結界、砕くぜ!!」ナンバ・ラッカの叫びと共に、爆裂符が飛び込む!


ドドドォォン!!


結界が砕け、アイゼンハワードが後退。


「……ほう。なるほど、ようやく少し面白くなってきた」


口元をぬぐったその貴族は、今度こそ本気の顔になった。


「では……貴様らの“覚悟”というものを、私に証明してもらおうか」


第四層の空気がさらに冷え、深く、深く、沈み込む。

戦いは、まだ始まったばかりだった。


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