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【ランキング12位達成】 累計57万5千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『魔王と勇者の継承者(デュアル・ヘリテイジ)ダイ・マオウの大冒険』

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第7話 演算不能の恋と憎しみダイソン・サイクロン再来!

雷を焼いたウナギの匂いがまだ空気に残る頃。

突如、空間が「カチリ」と数式の音で閉ざされた。


そこは“数式領域”。


立ち込める光はすべて計算式、

風も温度も、すべてが方程式で構成された世界。


その中央に、一人の少女が立つ。

白衣を翻し、手にはプリント用紙1000枚。


その瞳は光速で演算し、

その口元は、微笑にも冷笑にも見える。


挿絵(By みてみん)


「再び参上、IQ310の演算魔術師……

マリ・キュウリの血を継ぐ者、ダイソン・サイクロンよ。」


\ バサァァァァン /

数百枚のプリントが空中を舞い、数式の嵐を巻き起こす!!


リーリア「また来た!?前回より計算が爆速になってる!」

ラッカ「ワイの爆薬が……数学的に否定されてるゥッ!」

ダルツライ「(寝袋の中で)……解けない方程式、爆誕だな」

ユキネ「……式の密度が高すぎて、剣すら通らない」


そんな中、ただ一人、ダイ・マオウだけが、

正面から彼女を見据える。


「……また来たな、紙の山」

「私の攻撃を“紙の山”でくくるとは知性の冒涜ね……」


彼女の手元に浮かぶ演算魔法


《E=mc²÷♡》

「これはね、怒りの方程式よ。あなたの愚行、計算で出すから」


だが、その瞬間。


ダイの右ストレートが紙をかき分けて届く!!


「……だったら、答えは“俺の拳”で出す」


\ バギン!! /

拳と紙がぶつかった瞬間、火花が走る。


「ッ……な、なに!? 方程式が…崩壊した!?」


彼女の演算式に乱れが生じる。


「バカなの!? この式は、論理的に破壊不能なのよ!」

「そんなもん知らん。俺の“気合”は計算外だ」

「なっ……気合!? 馬鹿な、非論理的な……それを……!」


顔が熱い。


心拍数が上がる。


脳がオーバーヒートする。


ダイソンは宙に浮かぶ最後のプリントを片手に、振り返る。


顔は真っ赤、でも目は本気。


「この感情の正体……私は、ちゃんと証明するわ」


手元のプリントに、超難解数式が自動記述されていく。


挿絵(By みてみん)


「……っ!?」


プリントが震え、端から蒸気が噴き出す。


「な、何よこれ……式が、収束しない……!?」


そして最後に、一言だけつぶやいた。


「あなたという“未知数”がいる限り、 この式は永遠に証明できない……」


\ポッ/

顔を真っ赤にしながら、光に包まれて消えていくダイソン。


ラッカ「……これ、つまり恋ってことかいな?」

リーリア「いや、ただのバグよ。IQが高すぎるバグ」

ユキネ「“好き”とは、計算で証明できないということだな」


ダイ(ぼそっ)「……次は、ちゃんと“言葉”で伝える」


ダイソン・サイクロンは魔導スマフォで呼べば来てくれそうだ。


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