表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【ランキング12位達成】 累計57万5千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『魔王と勇者の継承者(デュアル・ヘリテイジ)ダイ・マオウの大冒険』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

306/1396

第3話 爆裂狂宴、爆弾息子現る《全・爆・解・放!!爆破領域テンカイ!》

町が、炎で踊っていた。

いや、違う。

爆発していた。


どこからか聞こえるハイテンションなドラムビート。

爆音と火柱がリズムを刻み、建物がまるで踊るように吹き飛んでいく。


「ダイ! これはもう自然現象じゃない! 誰かが……故意に!!」


「火薬の量からして、かなりヤバいな……おい、上!」


ビルの屋上に、ひとりの少年がいた。

真っ赤なゴーグルに爆破ベスト。

腰には大量の試薬と導火線、口元はにやけっぱなし。


「へっへへへへ……待ってたでぇ、リーリアちゃんにダイ・マオウくん!」


名は、ナンバ・ラッカ。


挿絵(By みてみん)


爆発マニアであり、ナンバ・カゲツの子孫。

コードネーム:バクレツ・ボンバーズ No.1


「オレん作ったステージ、気に入ってくれたかいな!? 爆破のリズムに乗ってくれたら光栄や!」


「いや乗れるかああああああ!!!」

リーリアが即ツッコミ。

「ていうか、何のために爆破してるのよ!?」


ラッカは満面の笑みで言い放つ。


「決まってるやろ!

“カッコええから”や!!」


ドン!!


その瞬間、足元の床が**自動爆発オートエクスプロージョンで吹っ飛び、ラッカはポーズを取りながら空中回転して着地。


「さぁ、爆発しながら踊ろうやぁ!!」


空中で火花を撒きながら、ラッカが爆破リズムステップを踏む。

爆発とともに現れるエフェクト文字:

《BOM》 《KA》 《PAN》 《DON!!》


「爆破系男子、ここに極まれりぃぃ!!」

「ダメだこいつ完全に特撮出身だ……!」

リーリアの脳内で警報が鳴る。


だが、リーリアは冷静に魔法を展開。

「風よ、爆風を逸らせ!」

→爆発無効化!


ラッカ「んおおっ!? 爆破無効とか反則やろォ!?!?

……けどな、爆弾使いってのは、失敗の数だけ手数が増えるんやでぇえ!!」


爆弾投げる!

→魔法で止められる!

→爆弾の中から小型爆弾が飛び出す!!

→さらにそれが連結して爆裂ドローンに変化!!


「なにその多段構造爆弾!?」


「進化系や! ワイの爆発は常に前へ進むッ!!」


戦いは激しさを増す。

だがその中で、リーリアの放った「爆発で守ったことあるの?」という一言が、

ラッカの脳裏に“ある言葉”を蘇らせる。


それは――

幼い頃、母・ナンバ・カゲツが爆炎の中で笑いながら言ったこと。


「爆発ってな、誰かを傷つけるだけやない。

誰かを守るために使ってこそ、一人前や」


「……あんときのオカン……めっちゃカッコよかったなぁ……」


火柱の中、ラッカが顔を上げる。


「……しゃあない、寝返ったるわ!」

「え、急ぅ!!」


「オレは正義に興味ないけど、カッコええ方に付くんがポリシーなんや!!

今日からはワイが爆破サポート担当や!!」


その瞬間、火の中からバックライトを受けて登場するラッカ!

背中で爆発が起きて、勝手にテーマソングが流れる!!


「ナンバ・ラッカやでぇぇぇ!!

火薬の申し子にして、導火線より短気!

爆発音を子守唄に育った、関西生まれの爆裂アーティストやッ!!

正義とか悪とかどっちゃでもええ!

要は“ドッカーン!”がカッコええかどうかや!!

曖昧なまま走り抜けるで、爆風背負って生きていく!!

ワイの人生、毎日が大炎上やぁぁぁ!」


「自己紹介が長い!!」


こうして爆弾息子ラッカは、リーリアたちの仲間に加わった。


以後、仲間を守るための“やさしい爆発”が炸裂し続けることになる。


それはそうと、

ラッカが仲間になってから3日で、仲間たちのテントは4回吹き飛ばされたという。


「学習してぇぇぇぇぇ!!!」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ