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【44万6千PV突破 ! 全話 完結】運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『デスボイスは愛を壊すか 〜歌姫オーヤン・フェーフェー 魔界ラブ&ライブツアー〜』
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第6話 火山王子、婚約と結婚を申し込む

魔界の危険地帯“地響きの谷”でデスライブを敢行し、巨大音獣を昏倒させたフェーフェーとマリ。

マリの淡い恋は余震とともに過ぎ去り、ツアーは再び次の地へ。

しかしそこに、ついに、本命のあの男が現れた。


魔界・灼熱王国バルカナリアからの招待状

ある朝、楽屋のテーブルに一通の封筒が届いた。


差出人:火山王子 カエン=バルカン王子陛下


内容はこうだった:


【我が王国と貴女の未来を繋ぐ、灼熱の契りを結びたい。

フェーフェーよ、私と結婚してくれ!


挙式は王国の神聖なる“大火口”にて行う予定である。

祝福の溶岩シャワーと共に、永遠の愛を誓おう】


フェーフェー「フゥ……フゥオア……(訳:読んでるだけで暑い)」


マリ「……危険度Sクラス案件ですね。火口って、結婚式場じゃなくて“地獄の入口”ですよ?」


現地視察:バルカナリア王国・王室火口ドーム

一行は渋々、招待に応じて現地へ。


ドーム中央には巨大なマグマの湖。

溶岩の橋の上に、真紅のスーツに身を包んだカエン王子が立っていた。


挿絵(By みてみん)


「よく来てくれたな、愛しき我が嫁よ!! この火山は我が愛の象徴ッ!!熱き魂が、溶け合う場所だッ!!」


フェーフェー「フゥオアアア(訳:うわあああああ!!)」

マリ「これは……感動ではなく“逃走の雄叫びです」


婚約プラン(地獄式)《カエン王子の提案内容》


結婚式は火山口中央にて、マグマ噴出時に誓いのキス


祝福の儀:フェーフェーのドレスを“火の鳥の羽根”で燃やす

招待客:火山神族、灼熱スライム、溶鉱炉技師団など400名

ウェディングケーキ:マグマで焼いた“火山石ケーキ”(硬度10)


マリ「このケーキ、食べたら歯が粉砕されますね……」


火口デート:命の危機

「フゥオア!?(訳:これデートっていうか、修行!?)」


デートと言いつつ、溶岩の湯気と灼熱の石畳を踏みしめるフェーフェー。

暑さで地面が歪んで見え、頭がぼうっとしてくる。


「この熱さこそが、愛なのだ!!」

「フゥ……フゥォオオアアア(訳:いや、純粋に死ぬ)」


王子「では、さあ!指輪の交換をしよう!マグマに沈めてから取り出すのが伝統だ!」


フェーフェー「フゥアアアアアアッッッ!!!!(訳:ムリムリムリムリ!!!!)」


ドゴォオオッ!!!


フェーフェー、咄嗟にデスボイスで橋を吹き飛ばし、火口を隔てて大ジャンプで逃亡。


「フゥオオオオオアアアアアアッ!!!(訳:火山性活なんてムリィィィィ!!!)」


マリ「はい、式場破壊完了。王国からは訴訟と感謝が同時に届く予定です」


王子、溶岩の中でうつむく。


「……恋とは、熱すぎても冷めてしまうのか……」


火山神「陛下、また振られましたね」

王子「うるさい!!マグマで身を清めてくる!!」


マリ「次、氷の王子から招待状届いてますけど、行きますか?」


フェーフェー「フゥ……フゥオ……(訳:温度差激しすぎる)」


恋は熱しやすく冷めやすいと感じたフェーフェーであった。

暑苦しい恋はもう勘弁です。




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