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【44万6千PV突破 ! 全話 完結】運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『デスボイスは愛を壊すか 〜歌姫オーヤン・フェーフェー 魔界ラブ&ライブツアー〜』
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第2話 それぞれの告白と貢物

【前回までのあらすじ】

浮遊都市で開催されたフェーフェーのライブは建物の9割を破壊し、金貨で数億ルンツの損害を出した。

しかし、その熱狂とともに、3人の男たちから衝撃の公開プロポーズが飛び出す

果たして、フェーフェーは愛を選ぶのか、それとも歌を選ぶのか!?

マネージャー・マリはこの事態を「弁済の最大のチャンス」と見なしている。


魔界浮遊都市・控え室(半壊)

「フゥオアア……(訳:モテ期が来た……)」


フェーフェーは顔を赤らめて崩れた楽屋のソファ(足元以外は崩壊)に座っていた。

その前に跪く3人の求婚者が持ってきた、それぞれの「貢物」が彼女の前に並ぶ。


貢物①:火山王子・カエン=バルカンの「灼熱婚約の指輪」

「見ろ!これは我が王国の火口にしか現れぬ“マグマ真紅石”を鍛えた婚約指輪だ!

 熱い……いや熱すぎる、愛の証だッ!!」


それは見るだけで熱波が立ちのぼる溶岩由来の指輪。

装着した瞬間、常時40℃の体温になる仕様で、「冷え性が治る」と一部に好評。


※マリは即座に耐熱ケースに封印。


貢物②:重低音魔将軍・ドゥーム・ベースの「爆音同調器(ペア音響装置)」

「この“同調器”を君と私の心にセットすれば……

 お互いの鼓動がリアルタイムでスピーカーに出力される!

 つまり我らの愛が音になるのだ……!」


見た目は大きな黒いオーディオ機器だが、

装着すると“お互いの心音”を爆音で周囲に流す**という超迷惑仕様。

デートは常に野外推奨。


※マリ「近隣迷惑条例違反の疑いが濃厚です。罰金換算:3万ルンツ/分」


貢物③:ゾンビ学者・ゾン=バレンの「歌声分析論文+特製骨盤矯正座布団」

「これは君のデスボイスに含まれる音波成分を分析した論文…… 特に注目してほしいのは“腰椎の活性化”に関する部分。 あと……その副産物として作った座布団。…その、座ってみて……」


この座布団、座るだけで骨盤が自然と整い、座った人が自然に「ありがとう」と言ってしまう魔術的効果を持つ。しかも座るたびにフェーフェーの歌声が“ボソッ”と再生される仕掛け付き。


※マリ「実用性が非常に高く、ネット通販で売れば月商数百万ルンツも狙えるのでは……?」


【マネージャー・マリのシミュレーション】

マリ、仮設テントでノートPCを広げ、

「プロポーズによる弁済効果シミュレーション Ver.6.66」を起動。


試算結果:


火山王子溶岩指輪(国宝級)

価値・評価 :3億ルンツ以上の資産価値炎上案件。常時火傷リスクあり。


魔将軍ペア同調器

価値・評価 :ライブ演出で活用可。破壊保険次第騒音被害リスクあり。


ゾンビ学者座布団&論文

価値・評価 :医療機器分野で特許可能。継続収益◎安定型パートナー候補


「フゥオアアア……(訳:どれもすごい……でも、私は……)」


視線は貢物の向こうではなく、遠くのステージ――

再建途中の瓦礫の中に、今も残る拍手の余韻を見つめていた。


フェーフェーはまだ答えを出さなかった。

だが、マリは一言、計算を終えて呟いた。


「……貢物すべて受け取っておきましょう。弁済のために」


マリは貢物をすべて鑑定した。(火山王子が一番 換金率がよくねぇ)



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