第三話 納豆のネバタネバタとの決戦!臭気の迷宮へ
納豆モンスター「ネバタネバタ」が棲むという伝説の迷宮――
その名も……
《臭気の迷宮ネバルダンジョン》
入り口に立った瞬間、カゲツが絶叫した。
「くっっっっっっさ!!!うっわぁぁぁぁああああ!!!」
勇者アルベルトは真顔で言った。
「ここがネバタネバタの納豆の聖域……気を引き締めて行くぞ」
その扉が開いた瞬間
「うっっっわ!なにこれ!?カビの中に納豆落として3週間放置した匂いするぅ!!」
「これは……すごい臭気だ。気を抜くな」
「気を抜いたらあかんのはお前らの頭や!!防臭スプレーも準備せぇや!!てかカゲツ、口に出すな!想像以上に気持ち悪いんじゃ!」
迷宮・第一層『ネバネバ・スライム廊下』
床は納豆スライムでベチャベチャ。
「いやもう足元ズッルズルやん!?あー!厚底サンダルが沈んだー!アルベルトぉ〜〜〜!」
「カゲツ、動くな。俺が抱きかかえる!」
「やだ〜♡こんなん惚れてまう〜♡」
「はい出た、恋愛脳!ここ戦場やぞ!なんで毎回抱き上げられてんねん!ゼロ部隊、乙女ゲームちゃうねん!!」
迷宮・第二層『腐臭の納豆ゾンビ部屋』
納豆ゾンビ「ネバァァ……ネバネバネバァァ……」
「ぎゃああああ!ゾンビもネバってるやん!?ねばゾン!?うちの人生、納豆に侵略されとるぅ!」
「落ち着け。これは試練なんだ」
「ゾンビが“ネバネバ”って言うてる世界、落ち着けるかいなーッ!!」
ゾンビが近づくと――
「納豆冷凍スプラッシュ!!くらえっ!!」
「……(ガチガチ)」バリーンッ!!
「調子乗るな!なんでノリノリで必殺技叫んでんねん!さっきまで“納豆ムリ”って泣いてたやつ誰や!!感情コロコロ変えすぎやろ、ギャル用シーソーか!」
最下層:ボス部屋『ネバタネバタの間』
現れたのは納豆菌の王、ネバタネバタ。ぷるぷるで、つやつやで、臭すぎる。
納豆ネバタネバタ「ネバネバネバァァ……!」
「ちょ……!見た目……生きた味噌汁の底みたいやん!!」
「行くぞ、カゲツ!俺が囮になる!その間に瓶を――!」
「わ、わかった……アルベルト……あんたって、ほんま勇者やなぁ……♡」
「お前ら集中しろ!!今、惚れてる場合ちゃうやろ!!こっちは鼻の穴、完全に詰めてるのに!鼻毛燃えるか思たわ!」
「やったるでぇええ!!うち、納豆でもなんでも、ぶっ飛ばすぅう!!」
\ネバァァァァァ!!!/
\ヒャッハーーーーー!!!/
\落ち着けコラー!!!/
戦いの末、ネバタネバタ撃破!
エピローグ
ネバ菌を手に入れ、迷宮を脱出した3人。
「でもなぁ、うち、まだ納豆は食べたくないかも……」
「じゃあ、克服できるまで毎朝納豆一緒に食べようか」
「え、マジ?♡ アルベルト、あんたって優しいわ〜〜〜♡」
「そ・れ・が・目・的・か !!毎朝納豆デートて!!こいつら、納豆に恋してどうすんねん!!ゼロ部隊の意味とは!!!」
こうして3人(+ツッコミ1匹)はネバタネバタを見事討伐し、貴重なネバ菌をゲットした。
果たしてこのネバ菌で、不老不死は完成するのか!?




