第二話 ギャルと不老不死と納豆の謎
カゲツ・ナンバの研究室。
爆発後のすすけた天井の下、奇跡的に生き残ったコンビニのおにぎりの横で、ギャル錬金術師が叫んでいた。
「な、納豆菌が不老不死のカギって……うち、それだけはアカン言うたやん!!」
その古文書には、はっきりこう記されていた。
『伝説の納豆のネバ菌“ネバタネバタ”を摂取せし者、永遠の命を得ん』
「うわ〜〜最悪や……うち納豆のパック開けただけで三日は寝込むっちゅうねん……」
そこで現れる勇者アルベルト。キリッとした目元、風になびくマント。そして手には……大量の納豆。
「克服するしかない。君の夢のために、俺が一緒に食べてあげよう」
「えっ……アルベルト……アンタ……ほんまに……?」
「もちろんさ。俺も、キミのネバネバを……一緒に感じたい」
\\\怒怒怒怒怒怒(# ゜Д゜)怒怒怒怒怒怒怒///
さっちゃん、鬼のような形相で立ち上がる。
「キミのネバネバてなんやねん!!昭和のエロ本か!!」
〜納豆試練・第一幕〜
アルベルトとカゲツ、納豆丼を二人で一緒の器からつつく。
「はぁ〜〜キミと一緒に食べる納豆は……世界でいちばんネバいね……」
「うちも……なんか心までネバネバしてきたわぁ……♡」
「……ん、カゲツ。口、ついてるよ」
アルベルトが指ですくって、その納豆を──
\\\ドカァン!!!(# ゜Д゜)///
さっちゃんの鉄拳が炸裂!
「納豆でラブシーンすな!!!きったねぇ!!何が“心までネバネバ”や!!菌まみれカップル!!」
〜納豆試練・第二幕〜
次は納豆ピザを半分こ。
「なぁ、アルベルト……この納豆、チーズにからんでさぁ……」
「まるで、キミと俺の関係みたいだね……とろけて、絡まって……」
\\\(# ゜Д゜)ギャアアア!!!///
さっちゃんが叫ぶ。
「食うかイチャつくかどっちかにしろ!!納豆をラブツールに使うな!!見てるこっちが食欲なくなるんじゃ!!」
〜ラストバトル:納豆最終兵器〜
二人でひとつの納豆巻きを両端から食べていく。
「んふ……アルベルト……もうちょっとで……」
「キス……できるかも……」
\\\(# ゜Д゜)バァン!!!!///
さっちゃん、テーブルごとひっくり返す!!
「やめぇぇぇぇい!!!このバカップルォォォ!!どこの少女漫画じゃ!!」
カゲツ、涙目でつぶやく。
「でも……なんやろう……納豆って、こんなに……愛の味やったっけ……?」
アルベルトもうなずく。
「うん……君のネバネバ……最高だったよ」
さっちゃん、限界。(# ゜Д゜)
「ネバネバって言うな!!言葉選べや!!(# ゜Д゜)」
こうして、ネバタネバタ討伐へと向かう準備を整えた3人(+ツッコミ役1匹)は旅立つのだった。




