第三話 天使シスター VS 詐欺王国!地獄から来たカスタマーセンター
詐欺グループ壊滅 大作戦
そのターゲットは、地獄のオペレーターが指揮する悪名高い詐欺組織
「地獄通話」!
とある廃ビルの一室。
詐欺コールセンターの責任者「クレマーン主任」は電話機の前で高笑いしていた。
「おじいちゃん、ぼく事故っちゃってさぁ~」
「今すぐ振り込んで♡ウフフフ」
そんな“地獄の声”が、全国のお年寄りを震え上がらせていた。
そこに、天から…じゃない、屋根から突入してきたのは――!
「天界の双子、バイセル&セクシャル、降☆臨!」
「地上詐欺、清めに来ましたっ!」
ズシャァァァァァン!!!
勢いよく登場するも、着地に失敗して天使なのに顔面強打。
クレマーン主任「……誰?」
その頃、作戦本部(近くのファミレス)では…。
「まったく…また顔から落ちてるじゃない。着地演出が毎回カエル落下ってどういうことよ」
と毒舌を放ちながら、パソコンを操作するのは――
さっちゃん(ベビーサタン)!
「アルベルト、突入班の支援よろしく。私が会話ログから詐欺文面分析して、通話記録と照合してるから」
「おおっ…さっちゃん、マジで有能じゃん!」
「私は天使より働く悪魔よ?(元)地獄の管理部なめないで」
現場では、気を取り直した清き福音が突撃!
セクシャルがクレマーンに叫ぶ。
「あなた、どれだけの人の心を踏みにじったか分かってるの⁉」
「ええ、わかってるわよ。記録ちゃんとつけてるもの。“地獄ポイント”って言ってね♡」
バイセルが剣を抜こうとするが、天使ライセンスが無効のため、紙の竹刀。
「えー!? 私たち本当に“善”やってるのこれ!?」
そこにアルベルトが颯爽と駆けつける!
「大丈夫だ、俺が物理担当だ!バイセル、セクシャル、抑えててくれ!」
その隙に、さっちゃんの声がイヤホンに響く。
「見つけた!“地獄通話”が使ってる偽名アカウントと送金ルート。
やっぱり地獄と繋がってるわね、地銀じゃなくて“地獄銀行”だったけど」
「地獄銀行⁉ それ違法通り越して異次元だろ!」
「いいから爆破していい?」「だめだめ!」
セクシャルとバイセルが協力して、電話機を光で清め、クレマーンの通信網を断絶!
「おじいちゃん、お金を――あれ?え?…切れた?」
「地獄のオペレーター、お通話終了よ☆」
バキィィィィン!!
最後はアルベルトがクレマーンを壁に叩きつけてフィニッシュ!
こうして、地上に蔓延る詐欺の温床が一つ潰された。
街に平穏が戻る。
さっちゃんは腕を組んで、フンと鼻を鳴らす。
「これでまた一歩、天界復帰に近づいたわね。
まぁ、あの子たちがまた転んで3歩くらい下がるだろうけど」
アルベルトは笑って言う。
「それでもいい。少しずつ、地上で本当の“善行”を積み重ねていこうぜ」
バイセルとセクシャルは小さくガッツポーズ。
「うんっ!」「次こそは失敗しない!」
…たぶん。失敗するだろう、こいつら 間違いない