↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【127万PV突破】 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『魔王と勇者の継承者(デュアル・ヘリテイジ)ダイ・マオウの大冒険』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
1773/1921

プロローグ 復讐のはじまり

海底一万メートル。


「深海基地アルゴス」は、漆黒の深淵にそびえる鋼鉄の要塞だった。

厚い強化ガラス越しに覗くのは、光の一切を拒んだ暗黒の海。沈黙の中で響くのは、金属の軋みと循環機械の低い唸りだけ。

人間の領域ではないこの深海にこそ、ゼフィルの新たな帝国が築かれつつあった。


巨大なホログラムに映し出された世界地図。

点滅する赤い光が、ニューヨーク、ベルリン、東京、そして中東やアフリカの戦略拠点を示していた。

ゼフィルはその前に立ち、指先でゆっくりと軌跡をなぞる。


「……レッドウルフは再び牙を剥く。

その旗の下に、世界は新しい秩序を迎えるのだ」


銀白の髪をかき上げ、彼は静かに笑う。

敗北の屈辱、失われた仲間たち、アイゼンハワードの冷徹な銃口。

すべての記憶が、ゼフィルを突き動かしていた。


その背後に、3つの影が立つ。


艶やかな黒髪を揺らしながら、アリシアがゼフィルを見つめる。

かつてアイゼンに利用され、仲間を失った女スパイ。その瞳には燃えるような復讐の炎が宿っていた。


「アイゼン……あの男だけは許せない。私の人生を狂わせた罪、必ず償わせる」


白衣の襟を正しながら、Dr.ノアが低く笑う。

元は国際研究機関の科学者。だがアイゼンの作戦に巻き込まれ、全てを失った彼は、今や禁断の兵器を開発する狂気の科学者となっていた。


「科学は正義の道具じゃない……俺が証明してやるさ。アイゼンの命で」


そして、最後に立つのは九条イサム。

日本の元エージェント。任務の中でアイゼンと対立し、仲間を撃たれ、組織から追放された男だ。

鋭い瞳は氷の刃のように冷たく光っている。


「アイゼンハワード……あんたの正義はただの独善だ。次に会う時は、必ず俺がその喉元を掻き切る」


ゼフィルはゆっくりと振り返り、彼らを見渡した。

憎悪と復讐心に突き動かされた者たちが集い、アルゴスに新たな軍団を築き上げていく。


「我らの共通の敵は一人だ……アイゼンハワード」


その名を吐き捨てるように言うと、深海基地全体が低く震えた。

深淵の闇は、彼らの怨念を飲み込み、次なる嵐の胎動となる。


彼らの復讐の幕は、今まさに上がろうとしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。