表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
167/1101

第一話 空の旅路と仲間たち

魔界の空を悠々と飛ぶ巨大な魔導飛空挺《アストラ=バルムガンド》。中立と平和を守る特殊部隊—の名も【ゼロ部隊】の拠点であり、彼らの新たなる任務の旅が始まる。


挿絵(By みてみん)


朝、飛空挺の《ブリーフィングルーム》で行われる日課の朝礼。


さっちゃん(ランドセル姿の毒舌幼女、見た目小学生、態度は覇王)

「いい? 今日もゼロ部隊の規則、しっかり胸に刻んでいきなさい!」


1つ、接待や献金、ゼロ!

2つ、裏切り寝返り、ゼロ!

3つ、さぼり・誘惑、ゼロ!!


\ドヤァ/


だがその時——


「これは、君は美しい……。その澄んだ瞳、清らかな心、そして処女の血——至高にして芸術! どうか我が屋敷に来てくれたまえ、君は今日から我が妾だ!」


朝礼中にも関わらず、隊長アイゼンハワード・ヴァル・デ・シュトラウス(通称アル)が、見習い乗務員の女性にド直球の妾コールをかます。


「アル様ァァァァァ! ナンパすんなァァ!! てかいきなり“処女の血”とか言うなァァ!! コンプラ無視すぎるでしょ!!」


\さっちゃんの地獄ツッコミ炸裂/


その後も朝礼は地獄のような混沌を極める。


◆エリック(筋肉バカ切り込み隊長)

静かに己と向き合い、サイドプランクで全身から湯気を立てながら汗を滴らせる。


フッンフン フッンフン


「……戦いとは心技体。ナンパより筋肉だ。筋肉は裏切らない。女は裏切る。」


「朝からマッチョ臭強いわ! 汗臭より濃いわ!! ってか自分のベッド上でやれぇ!!」


◆カンナ姫(暴走ドワーフ姫)

「なぁんで! アタシだけナンパされないわけ!? 差別!? ドワーフ差別なの!?」


「……君はちんちくりんで男にしか見えないからだよ。」


「はぁああああ!? テメェ表出ろコラァァァァァ!!」


「うわ、怒ったちんちくりんが走ってくる! こわッ! 重力ハンマー持つな!! てか部品壊すな!! 空飛んでんのよ今ッ!!」


◆フラちゃん(アンデット族の天才看護婦)

不気味に微笑みながら、手に持った注射器を見つめてつぶやく。


「うふふ……今日は誰の死体を解剖しようかしら……ねぇ、アル様の心臓、見せて?」


「ヤメロォ!! 朝からサイコホラー混ぜんな!! てか今生きてる魔族の心臓狙うなァァ!!」


◆そして……

船内の床に正座しながら、朝礼の進行を放棄したさっちゃんがぽつりとつぶやく。


「……大丈夫なの? このゼロ部隊の空挺団……平和守るとか、まじ無理ゲーじゃない……?」


\カァーン……(鐘の音)/


つづく

挿絵(By みてみん)


この小説のロゴ完成

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ