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【ランキング12位達成】 累計7万9千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『仁風、町に吹く3 ― さっちゃん先生 マフィア編』

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第9話 (最終話) 血と銀の一年目の会社決算

南蛮航路物産株式会社

一年目決算。


帳簿が静かに閉じられる。


利益は微増。


失った船。

爆発した倉庫。

賠償、補償、再建費。


それでも黒字。


奇跡に近い。


だが本当に増えたのは、数字ではない。


信用。


港の商人たちが言う。


「あそこは逃げない。」


労働者が言う。


「人を切らない。」


出資者が言う。


「隠さない。」


南蛮航路物産株式会社は、生き残った。


その夜。


大友宗麟が静かに言う。


「勝ちとは、倒れぬことじゃ。」


だが海の向こうで、新たな影が動く。


赤い十字でも、緑の旗でもない。


ユニオンジャック。


イギリス。


そして噂が届く。


王の勅許を受けた巨大商社構想。


国家が後ろ盾。

軍艦が護衛。

資本は合同出資。


それはやがて世界を席巻することになる

東インド会社型の怪物

イギリス東インド会社の胎動。


単なる商人ではない。


国家と資本が結びついた“企業国家”。


海はさらに荒れる。


最初の衝撃は金融だった。


銀の大量流入。

為替が暴落。

市場が混乱。


我が社の銀価値が揺らぐ。


さらに疫病。

港湾封鎖。

航路停止。


利益が一気に蒸発する。


そして噂。


「南蛮航路物産は持たない。」


巨大多国籍資本との金融戦争。


為替操作。

保険料高騰。

信用格付けの切り下げ。


見えない戦。


刀も砲も使わぬ戦。


僕は悟る。


これは商いではない。


文明の衝突だ。


国家資本主義 vs 独立商社。


宗教、軍事、金融、すべてが絡む。


宗麟は礼拝堂で祈る。


信仰か。

経営か。


神に委ねるのか。

数字で抗うのか。


その葛藤が、静かに胸を締める。


嵐の前の静けさ。

港の灯が揺れる。


僕は問う。


「勝てますか。」


宗麟は海を見る。


遠く、異国の艦影。


やがて来る巨大資本の波。


宗麟はゆっくり言う。


「相手は国を背負っちょる。」


「じゃっどん、わいらは覚悟を背負っちょる。」


静かに笑う。


「倒れん限り、負けじゃなか。」


「海が荒るっなら、荒れた海で勝てばよか。」


そして最後に、低く響く声。


「商いは欲で始まる。」

「じゃっどん、最後に残るんは志じゃ。」

「志ある者は、何度でも立てる。」


物語は次章へ。“世界市場編”へ



【僕の戦国時代外伝 僕と大友宗麟と海外商社起業 】


=完結=


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