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【ランキング12位達成】 累計79万9千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『仁風、町に吹く3 ― さっちゃん先生 マフィア編』

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第7話 火薬庫の大爆発

夜明け前。


豊後の港を裂く轟音。


火柱が上がる。


南蛮航路物産株式会社の港湾倉庫

火薬庫が大爆発で吹き飛んだ。


黒煙。

倒壊。

負傷者。


「水を!担架を!」


怒号と悲鳴。


原因は何だ。


管理不備か。

湿気による自然発火か。


それとも


破壊工作か。




営業停止命令。


港が止まる。

船が出せない。

荷が動かない。


噂が飛ぶ。


「管理が甘い」

「危険な商社だ」


労働者の一部が離反しかける。


「命が軽い会社では働けん!」


僕は即断する。


「負傷者全員、全額補償。」


「家族にも支援金を出す。」


財務は厳しい。


だが迷わない。


その時、

大友宗麟が静かに言う。


「人を守れ。」


「船はまた造れる。」


低い声。


「人を失う会社はな、いずれ中から崩るっど。」


調査開始。


火薬の保管記録は正確。

湿度管理も問題なし。


ではなぜ爆発した。


くノ一部隊が夜の港を探る。


目撃証言。


爆発前、異国人の影。


ポルトガル人か。

スペイン人か。


ライバル商館が最近、

急に攻勢を強めていた。


港の一角で、焦げた布片が見つかる。


異国製の火縄。


さらに


差押え未遂を仕掛けた競合と

接触していた外国商人の名が浮かぶ。


敵か。

味方か。


宗麟が呟く。


「国で見るな。」


「利で見よ。」


背後にいるのは、

独占を狙う巨大商館。


我々の“多国間貿易”が邪魔だった。


爆発は警告。


「従え」という。



公開会見。


僕は宣言する。


「管理責任は我々にある。」


ざわめき。


だが続ける。


「だが、恐れては止まらない。」


宗麟が前へ出る。


「卑怯な火はな、」


「いずれ自分を焼く。」


「わいらは逃げん。」


港の労働者たちが戻る。


補償が支払われる。


再発防止策

火薬庫の分散管理。

二重警備。

外国商館との監視協定。


そして。


爆発に関与した外国商人は、

証拠を突きつけられ、

港から追放。


全面戦争は避けた。


だが

関係は変わった。


敵でも味方でもない。

利で結び、利で争う。



夜。


焼け跡を見つめながら、僕は言う。


「理想は甘かった。」


宗麟は答える。


「理想は守るもんじゃ。」


「じゃっどん、守るには力が要る。」


企業理念が試された日。


南蛮航路物産株式会社は選んだ。


利益より人。


報復より秩序。


炎の中で、

会社の“芯”が固まった。


だが海の向こうでは


さらに大きな資本が、静かに動き始めていた。

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