表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【ランキング12位達成】 累計79万9千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
『仁風、町に吹く3 ― さっちゃん先生 マフィア編』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1599/1626

第1話 旅人と風の行く手に道ひらく

とある山道。


くノ一が戻る。


くノ一

「報告。芭蕉、本日も十五里近く移動」


「……やっぱり速すぎる」


俳人だ。武士でも飛脚でもない。

なのに、移動距離は軍勢並み。忍者なのかな?


宿場町。


芭蕉が筆をとる。


芭蕉が俳句を一句

「夏草や 兵どもが 夢の跡」


僕(横からのぞく)


夏草。

荒れた城跡。

地形は平地。

兵の移動跡。


僕の頭の中で線が繋がる。


「それ、廃城情報でしょう」


芭蕉、筆を止める。


芭蕉

「俳句とは、見たものを書く」


「全部なのですか?」


沈黙。


その夜。


僕は句帳を広げる。


・山の句

・川の句

・橋の句

・宿場の句


全部、場所が特定できる。


距離も推測できる。


「これ……測量ログじゃないか」


街道整備図を広げる。

芭蕉の句の地点を赤で印す。


すると


一本の線が浮かび上がる。


日本縦断ルート。


「やっぱり地図だ」



翌朝。


僕は芭蕉の前に座る。


「あなた、俳人じゃないですね」


芭蕉

「ほう?」


「道を測っている」


風が吹く。


芭蕉は笑わない。

否定もしない。

ただ言う。


芭蕉

「道は、歩いた者にしか分からぬ」


「なら一緒に歩きましょう」


間。


芭蕉

「何のために?」


「物流です」


芭蕉の眉が、わずかに動く。


「街道は血管。

 名産品は心臓。 贈答は潤滑油。

 そしてあなたの句は」


一呼吸。


「地図です」


長い沈黙のあと。


芭蕉

「面白い若者よ」


そして、静かに一句。


「旅人と

風の行く手に

道ひらく」


くノ一が僕を見る。

僕は小さく頷く。


中田運送、松尾芭蕉(自称俳人)をスカウトを完了した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ