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第11話 二重星の神殿

『最後の魂は、炎と氷の交わる地、二重星の神殿にて眠る』

王家の墓の奥で見つけたこの碑文を手がかりに、俺たちは旅を続けていた。

(しかし、なんでこんなわかりやすく次の目的地の場所が書いてあるんだ。)

リスクは疑問だった。そしてある仮設をたてていた。


そして数日後、目の前に現れたのは…

まるで天と地がぶつかり合うような風景。


左手には巨大な火山。灼熱のマグマが噴き出し、空を焦がすような熱風が吹き荒れている。

右手には氷河が広がり、吹雪が凍てつく大地を包み込み、白銀の世界が静かに脈動していた。


その二つの極端な環境が衝突する中心に

「二重星の神殿」はそびえ立っていた。


挿絵(By みてみん)


重厚な神殿の扉がきしむ音とともにゆっくり開く。

中は意外なほど静かで、荘厳で…まさに“神の居所”という雰囲気に包まれていた。


白い石の柱には古代の文字がびっしりと刻まれており、

天井には炎と氷の紋章が交互に描かれていた。


壁の奥に埋め込まれたステンドグラスから漏れる神聖な光が、

まるでこの場の時間だけが別次元で流れているかのような錯覚を起こさせる。


リスク

「……静かすぎて逆に怖ぇんだけど」


フラちゃん

「フンガ…なんか…冷たくて熱くて…くしゅんっ!」


ライラ

「わ、やっば。エモすぎて映えすぎィ〜!これ、インスタ載せよ〜っと♡」


マーリン

「……なにか来るわよ。私の魔力がピリついてる」


ギィギィギィ…


奥の祭壇から、何かが這い出すような音。


ズズッ……ゴゴゴゴ……


姿を現したのは、「神殿の魔人」と呼ばれる、巨大な甲冑に身を包んだ異形の兵士。その体には炎のような赤熱のラインと、氷のような霜の模様が交互に走っていた。そしてその後ろから現れたのは、氷と炎をまとった双頭の飛竜「神竜グレイファング」



「出たな、神殿の守護者か!」

勇者アルベルトが剣を抜いた。


「片っ端からぶっ倒してでも進むしかないわね!」

黒魔術師マーリンは杖を構える。


「よっしゃギャルパワー、解放ぉ〜!!いっくよ〜ん!」

イーリス族のライラが弓を頭に載せた。


「アルベルト、あの魔人は俺たちが引きつける!あのドラゴンのブレスはマジ危ない、マリアとフラちゃんで対応してくれ!」


「了解しました。守りは任せてください!」

シスターマリアはいつでも正しい。


「ぬぅおおおおっ!あっちあちの氷ってなにそれぇぇ!」

フラちゃんは、天然だ。


「よし、全員、神殿突破まで気を抜くなよ!神がいようが関係ねぇ、俺たちは進む!」


二重星の神殿での神々との、血と光の戦いが今、始まる。

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