第八話 魔王城からの召集!世界料理大会編・幕開け
文化祭の成功、愛情シチューの完成。
3年ONI組の名前がついに魔界全土に響き渡った。
その朝、教室に巨大な黒封筒がドンッ!と落下。
突然の“魔王城からの黒封筒”
セラ
「魔王城の紋章……!?」
封筒が勝手に開き、魔王の影が立ち上がる。
魔王
《世界料理大会を開催する!》
魔王
《今年のテーマは“心が震える料理”》
《貴様ら3年ONI組、学生代表として出場せよ!》
生徒たち、教室で大絶叫。
カイ
「せ、世界料理大会ッ!?」
ルビア
「ま、ま、魔王様に料理を……!?」
ミナ
「む、胸が…(ドキドキしすぎて調理器具を折る)」
シグレ
「世界大会……素材の声、多いだろうなぁ」
モグラ=バル
「優勝したら絶対モテる…!」
教室は喜びとパニックで大騒ぎに。
そのタイミングで、静かに扉がスッと開く。
冷気をまとって現れる
魔王軍料理顧問 カゲツ。
カゲツ
「騒がしい教室だな」
さっちゃん
「あなた……わざわざ来たんですか?」
カゲツ
「魔王様の命令だ。
世界料理大会では、俺も出場する」
生徒たち、ざわっ。
カゲツ
「前回の勝負は前哨戦にすぎん。
料理に“愛”など不要。
本物の強者は技術でねじ伏せる」
さっちゃん、一歩前へ。
「愛情は、技術と並ぶ『料理の柱』です」
カゲツ
「なら証明しろ。
世界大会で、生徒たちにできるならな」
挑発に、生徒たちの目が一気に燃え上がる。
カゲツは淡々と説明を始める。
世界料理大会・概要
魔界・人界・天界・精霊界など
全9領域から料理代表が参加
参加者総数は 108組
予選は
①素材審査
②即興料理
③心の味チェック
勝ち抜けば本戦。最後は魔王様直々の審査。
カイ
「心の味って、なんだよそれ……」
シグレ
「素材の『声』なら分かるが……心?」
ルビア
「そ、それって恋心も関係する…?」(真っ赤)
さっちゃんは生徒たちを見渡し、
「恋も料理も、成長するチャンスよ」
と笑う。
校長ラーメンモンが突然天井から降りてくる。
「恋は沸騰デス!!!」
全員ビクッ。
校長
「世界料理大会へ行くなら、
鍋も心も鍛えろッ!!!」
さっちゃん
「もちろんです。3年ONI組、総力戦で挑みます」
生徒たち
「おおおおお!!!」
ここで、さっちゃんが黒板にチョークで書く。
特訓メニュー始動!
カイ:炎操作極限修行(感情コントロール)
ルビア:甘味の精度アップ(恋心の整理)
シグレ:料理の“想い”の理解(誰を想うか)
ミナ:繊細調理訓練(恋で手が震える克服)
セラ:心の成分分析(理論×感情の融合)
モグラ=バル:食文化研究(揚げ物以外も強化)
さっちゃん
「世界大会は、あなたたちの恋と料理の総決算よ」
◇◇◇
場面は魔王城。
玉座に腰かけた魔王が、影の魔族に命じる。
魔王
「愛情料理か……面白い。
あの鬼教師さっちゃん先生のクラス、どこまで来るか見ものだな」
影の魔族
「魔王様、優勝候補は?」
魔王
「決まっておろうカゲツだ。
ただし、さっちゃんのクラスが
“本気”を出せばその限りではない。」
魔王の口元が楽しそうにゆがむ。
「世界料理大会、開幕じゃ」
さっちゃん先生
450歳の鬼教師。恋愛にも料理にも容赦なくツッコむ。
魔界調理師専門学校に「料理は愛情!」を教えに着任。
【男子生徒】
炎堂カイ(火炎族・熱血)
鍋を燃やす天才。実は恋愛だけ奥手。さっちゃんに憧れ。
影沼シグレ(影魔族・天才調理師)
材料と会話する変人。天才。女子にモテるが本人は自覚なし。
モグラ=バル(地中族・ムードメーカー)
大食い。恋愛相談が異常に得意。揚げ物神。
【女子生徒】
ルビア・スイート(砂糖妖精)
カイに片想い。スイーツ爆発常習犯。
ガルド・ミナ(オーガ娘)
シグレが好き。力が強すぎて器具破壊魔。
セラ・マリーヌ(水霊)
委員長。調理を科学とする理論派。恋愛経験ゼロ。
【学校サイド】
ラーメンモン校長
「恋は沸騰デス!」が信条の謎の鍋魔。
校風はカオスだが腕は超一流。




