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第10話 千年の呪いマスヨ


挿絵(By みてみん)


―――――――――

名前 ファラオ・モルガナ(アンデッド)


レベル:99

体力:12000

攻撃:0

防御:999

素早さ 0

魔力:7000

賢さ:999

運:0


この世界で、「王家の墓」の奥深くに眠る、かつて魔界を支配していた古代王。生と死、呪いと支配を操る冥界のファラオ。


【固有スキル】 冥界の王 : 恐怖耐性 死者: 状態異常スキル無効

―――――――――


王家の墓・最奥の玉座の間。

そこに座っていたのは、古代の呪われし王――ファラオ・モルガナ。


「貴様ら…王の眠りを乱した罪、重きぞ……呪いマスヨ。」


「え、ちょ、なんか語尾おかしくない!?」

ライラが真っ先に反応。


「“呪いマスヨ”って、語尾がオネエみたいで逆に怖ぇよ!」

リスクがツッコミ入れると、ファラオがゆらりと立ち上がる。


「千年の怒りを、喰らいマスヨォォォ!!」

闇の波動が襲いかかる!


《デスパレード・ノクターン》

呪いの言葉で、味方全体に毎ターンHP減少+魔法封印効果(3ターン)


「ううっ……身体が……動かない……!」

地下ピラミッドの奥深く、王家の墓の玉座の間

古代の王、ファラオ・モルガナの魂が、漆黒のオーラと共によみがえり、勇者一行に呪いを振りまいていた。


「うぉぉぉぉ…!目が合っただけで呪われた気がする〜〜っ!!」

フラちゃん、フランケンなのにビビりMAX。


「どしたフラちゃん!?お前アンデッドなんだからアンデット耐性あるだろ!!」

リスクが驚くと、フラちゃんが震えながら言う。


「だってあのファラオ…リアルで呪い耐性貫通してくる感じするの…無理〜!」


「これは…ただの呪いじゃない。存在そのものが…“呪い”なのです」

シスターマリアの神妙な声が重く響く。


「マリアさんっ! なにか聖なる光とか出せませんの!?」

マーリンお姉さんが叫ぶも、マリアは苦悶の表情で言う。

「主の光が…弾かれてるッ!?」魔法が封印されていた。


「ねぇ…マジ詰みじゃない!?」

ライラの声も震えるけど、その手にはギラッと光る“イージスの弓”。


「ちょ、みんな落ち着いてっしょ!呪いとか、メイク崩れるからマジ勘弁だけど…

ギャルってのはピンチのときにマジ映える存在なんスよ!!!」


\ ド派手なBGM!ここでギャルタイム!/


ライラが飛び出す!

「イージス・ブレイクショット♡呪い、バイバ〜イ!」


矢が放たれた瞬間、空間がキラッキラのギャルフィルターに変わる。

呪いのスカラベに直撃すると、

ファラオ・モルガナの身体にヒビが走るッ!


「バカな…! 我が呪いがああああ!!すごく呪いマスヨ」

ファラオの呪いが解除された。


「いいぞ!みんな頑張れ!」

リスクは大声で応援した。


「今だ!行くぞッ!」

アルベルトが叫び、双剣を構える。


「うおおお!双剣奥義・クロスレイジクラッシュ!」


「続いていきマスわねぇ~!水霊穿孔陣アクア・スパイラル!」

マーリンの魔術が炸裂!


「主の御名において裁きを、神よ、偽りの魂に鉄槌を!

《神聖なる審判――セイクリッド・ジャッジメント》!!」

マリアが光を放つ!


\ ドガァァァァアアアアン! /

ファラオ・モルガナが灰となって崩れ落ちる!!


「呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ呪いマスヨ」


ファラオ・モルガナ、爆☆散!!


【パーティ全員のレベルが2上がった!】


「ナイスぅ〜!!まじでバチボコ決まったわ☆」

ライラがハイテンション。


「っていうか、結局俺だけ応援じゃね!?!?」

リスクが思わず叫ぶ。


「リスクっちの応援、バリ助かってるんで!黙っておたマト♡」

ライラがウインク。


「つか、ギャルの呪い耐性、チートすぎだろ」

リスクがボソッと言う。


「呪い? マジしんどかったケドさ〜

うちら、ギャルは…何回でも立ち上がるからギャルは…不滅なんで♥♡」


そして、王の玉座の奥に、ひとつの棺があった。


「コレだね。魂の棺桶、2つ目ゲットだわ〜!」


「でもさ、あと1つはどこにあるんだ?」

アルベルトが呟くと、


「うーん…このファラオの遺跡、なんかヒント隠れてそうじゃない?」

ライラが壁のレリーフに目をやる。


「お、なんか書いてある!」

フラちゃんが指差す。


そこには古代文字でこう刻まれていた。


『最後の魂は、炎と氷の交わる地、二重星の神殿にて眠る』


「うっわ〜〜なにそれ…めっちゃ厨二っぽくてソソる〜〜!!!」

ライラ、キラキラの目!


「やべぇ…絶対またヤバいのが待ってるパターンじゃん…」

リスク、疲れ顔。


「でも、行くしかないでしょ?魂の棺桶、あとひとつだよ!!」


ライラの言葉に、全員がうなずく。


「次の目的地、決まりだな」


光差し込む天井の穴から、空を見上げる、お墓を荒らした指名手配の勇者一行。

新たなる冒険が、また始まる!

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