第三話 恋の激辛バトル!“嫉妬カレー決戦”
さっちゃんは杖を叩きつけ、教室全体に響き渡る声で宣言した。
さっちゃん
「いい? 料理は愛情! つまり恋の味がそのまま料理に出るのよぉ!」
生徒たちは半笑い。
だが魔界調理師専門学校の伝統
バカにしてると大体爆発する
というジンクスを誰も思い出せなかった。
課題:『好きな相手を思い浮かべながらカレーを作れ!』
教室がざわつく。
カイは耳まで真っ赤になり、
シグレは影の中で「材料ちゃん…今日もよろしく…」とつぶやき、
ミナは鍋を握りつぶしそうになるほど緊張。
セラは真剣な顔でメモを取る。
「恋……とは……化学反応……?」
理解できないまま理科室に逃げようとするが、
さっちゃんに首根っこを掴まれて戻される。
そして味が激変する。
モモリーナ(女子スイーツ科の新キャラ)
甘さ全振りの砂糖妖精。
密かにバルが好き。
スプーンをひとくち。
モモリーナ
「……やば、これ……自分でも驚くほど甘い…!」
鍋から立ち昇る香りは、完全に恋。
カレーがスイーツになりかけている。
ベルファイア(火炎族・暴走系男子)
普段は鉄板すら溶かす破壊王。
だが今は
「好きな子」を思い浮かべながら肉を焼いていた。
ベルファイア
「うおっ、俺の肉、焦げてねぇ!? 奇跡か!?」
炎が優しい。
肉が泣いている(うれし涙)。
カイとシグレ、そして女子たちにも変化が…
カイ
ルビアの顔が浮かんだ瞬間、
彼のカレーがほんのり甘辛い“青春の味”**に変化。
ルビアが真っ赤になって見つめる。
ルビア
「(これ……もしかして私のこと……?)」
シグレ
ミナのことを考えたら、
影がハート型にゆらぐ。
ミナは鍋をつい粉砕。
ミナ
「し、仕方ないじゃろ……! 意識してしまうんじゃ……!!」
シグレは無言で鍋の破片を影手で修復してあげる。
ミナ、即昇天。
“嫉妬カレー”の誕生
さっちゃんは全員の鍋を見渡してニヤリ。
「ふふ、恋が満ちてきたわねぇ……」
すると突然、
セラの鍋が異常な発光を始める。
セラ
「え? 私は誰のことも考えてないのに……?」
鍋から立ち上るカレーは、
超絶スパイシーで
“周囲の恋心に嫉妬して暴走した味”
= 嫉妬カレー
クラス中の恋の気配を吸い込み、
一気に辛さ100倍へ変貌したのだ。
嫉妬カレーが暴走して魔物化し、
生徒達は教室を走り回るが
さっちゃんが杖を振り下ろす。
さっちゃん
「恋の嫉妬ごと、煮込み直しじゃァ!!」
一撃で沈静化。
授業後、カレーの香りが静かに漂う教室。
カイはルビアを、
シグレはミナを、
セラは……科学ノートを抱えたまま固まっている。
さっちゃんは後ろでにやり。
さっちゃん
「ふふ……恋の味は、まだまだこれからよぉ?」
魔界調理師専門学校の青春は、
ますます激辛へと突入していく!
さっちゃん先生
450歳の鬼教師。恋愛にも料理にも容赦なくツッコむ。
魔界調理師専門学校に「料理は愛情!」を教えに着任。
【男子生徒】
炎堂カイ(火炎族・熱血)
鍋を燃やす天才。実は恋愛だけ奥手。さっちゃんに憧れ。
影沼シグレ(影魔族・天才調理師)
材料と会話する変人。天才。女子にモテるが本人は自覚なし。
モグラ=バル(地中族・ムードメーカー)
大食い。恋愛相談が異常に得意。揚げ物神。
【女子生徒】
ルビア・スイート(砂糖妖精)
カイに片想い。スイーツ爆発常習犯。
ガルド・ミナ(オーガ娘)
シグレが好き。力が強すぎて器具破壊魔。
セラ・マリーヌ(水霊)
委員長。調理を科学とする理論派。恋愛経験ゼロ。
【学校サイド】
ラーメンモン校長
「恋は沸騰デス!」が信条の謎の鍋魔。
校風はカオスだが腕は超一流。




