第１３話 世界断層戦線ー断層地帯に燃え上がる絶望
裂けた大地は逆さ火山のように赤く燃え、天空は黒と赤の炎が渦巻く。
黒い風が吹き荒れ、世界は怒涛の絶望に包まれる。
呪いの皇女スカーレットは王冠を頭に戴き、無数の魂に命令を送り、世界を書き換えようと笑いながら吸い取る。
「世界は……俺たちの手で守る……！」
アイゼンハワードは杖を握り締め、老体を震わせながらも前に進む。
ルアーナは解析装置をフル稼働させ、王冠の魔力の逆流を計算。
リュカは澄んだ瞳で敵の動きを読み、空中戦の軌道を予測する。
死神レイヴはイヒヒヒと笑いながら影から飛び出し、瘴気の渦に跳躍して呪いの波をかき乱す。
圧倒的絶望の中での戦闘
スカーレットの王冠から放たれる呪力の矢が、大地を割り、仲間たちを吹き飛ばす。
「くっ…一歩たりとも、引くな！」
アイゼンは杖から古代魔法の鎖を放ち、王冠の呪力を縛る。しかし、鎖は裂け目に沿って暴走する呪力で千切れそうだ。
ルアーナは叫ぶ。
「アイゼン先生、装置の電力が持たない…！」
「ならば、わしの最後の手だ！」
アイゼンは杖を地面に叩きつけ、古代魔法の結界を展開。裂け目から噴き出す瘴気を遮断し、王冠の力を一瞬だけ封じる。
リュカは王冠の光に接近し、精密な魔法剣を構える。
死神レイヴは「イヒヒヒ……俺に任せろ！」と叫び、黒い触手の呪いを散らし、スカーレットの視界を攪乱。
ルアーナが解析装置を操作して王冠の魔力を逆流させる。
「これで一瞬だけ、王冠の力を封じる！」
リュカはその隙に接近、王冠の魔力の中心に斬り込む。
アイゼンは杖から放つ魔法の鎖で王冠を縛り、呪力の拡散を防ぐ。
死神レイヴは影から飛び出し、王冠の呪力の矢を跳ね返しつつスカーレットの注意を引く。
裂けた大地を赤い瘴気が覆い、空から呪力の矢が降り注ぐ。
スカーレットは血塗られた瞳を光らせ、王冠の力を全開にする。
アイゼンハワードは杖を握り、古代魔法の結界を瞬時に展開する。
「くっ…これが…最後の手か！皆、動きを止めるな！」
ルアーナは解析装置を必死に操作しながら叫ぶ。
「先生！このままじゃ装置がショートします！支えてください！」
リュカが空中でルアーナの装置を支えつつ、呪力の矢を巧みに誘導して避ける。
「僕がなんとかする…装置を守らないと！」
死神レイヴは瘴気の渦に飛び込み、影の中からスカーレットの呪いをかき乱す。
「イヒヒヒ…お前の手札、全部見せろ！出し惜しみは無用だぜ！」
スカーレットは怒りに震え、世界を歪める光を放つ。
「うるさい…貴様ら、私の世界を踏みにじるつもりか！」
アイゼンは咳をしながら杖を握り直す。
「ルアーナ！リュカ！王冠の中心部、弱点は光の反射に隠されている！あそこに結界を集中だ！」
ルアーナが装置の光を調整しつつ応える。
「わかりました、先生！光の干渉を…よし、今！」
リュカは跳躍し、呪力の矢を受け流す。
「アイゼン先生、背中に隙間が！反射光の角度を変えれば…」
死神レイヴは笑いながら空中回転し、黒い瘴気を蹴散らす。
「イヒヒヒ…こっちの戦場、もっと面白くしてやるぜ！」
スカーレットは叫ぶ。
「ばか…これが私の力…誰も逃させない！」
アイゼンは大声で指示を飛ばす。
「ルアーナ！装置を王冠に正確に照射！リュカ、光を誘導して俺の結界を強化だ！」
ルアーナが光を王冠に照射すると、王冠の黒い霧が暴れながら揺れる。
「反応してる…弱点が！先生、今です！」
リュカが跳躍しつつ呪力の矢を光の網で弾き返す。
「避けるだけじゃなく…反射させる！」
死神レイヴは影の中から飛び出し、スカーレットの呪いを撹乱する。
「イヒヒヒ…これでお前の手札は半分だ！」
スカーレットは咆哮する。
「ふざけるな…私の王冠が…！」
アイゼンは最後の力で杖を振り下ろす。
「皆、今だ！王冠の中心を狙え！」
ルアーナ、リュカ、死神レイヴが一斉に力を合わせ、光と呪力が交錯する。
王冠の黒い霧が裂け、スカーレットの叫びが響き渡った。
