第十一話 卒業公演・さっちゃん流ラストツッコミ
魔界最大級の劇場、MMCグランドホール。
卒業公演の幕が上がると、光と影、炎と氷、骨と幻術、AIギャグと詩的ギャグが一堂に会する。
観客は息を飲み、魔界の笑いの歴史が今ここに集結する瞬間を見守る。
オープニング・生徒全員集合
さっちゃん先生が杖を振りかざすと、火球が舞台を包み、氷の床が整備され、骨の散乱も整列される。
全方位ツッコミ炸裂。
さっちゃん
「おいおいおい!お前ら、今日も爆笑の前に劇場燃やすなバカタレ!!
転ぶなら笑いに変えろ、溶けるなら氷で作り直せ、オチは絶対つけろやぁぁ!!」
ボルカ・ハッパー(炎獄族)「火炎漫才」
緊張で小火球を飛ばすボルカ、舞台装置に当たり煙がもうもうと上がる。
しかし、炎の色を赤→青→白→黒と変化させて演出に昇華。
客席爆笑、火球の軌跡に観客が手を叩く。
さっちゃん
「お前……緊張で劇場燃やすなバカタレ!!
でも最後の白黒炎の切り替えは芸術点高し、よくやった!」
クール=リース(氷霊族)「スベり芸の氷舞台」
氷の床でスベり芸を再現、思わず自分も滑って転倒。
転倒のタイミングで観客席に氷が散るが、逆に演出効果。
「笑いとか……溶けるし……」と口走るリースに、客席は爆笑。
さっちゃん
「おい!溶けるならせめてネタも溶けろや!
滑って笑わせるのはいいけど、氷で劇場崩すなバカ!!」
スカル兄(白骨族)「松本人骨伝説」
自称“魔界の松本人骨”、ボケに入ると骨が外れ倒れる。
助手が慌てて拾い、骨を組み直すドタバタが観客を笑わせる。
「お約束の崩壊」がリアルで炸裂。
さっちゃん
「骨バラバラで漫才も崩壊してるぞ!
でもその手間ヒマが逆に笑いに変わる……やるな骨野郎!!」
キツネ乃ふぅこ(妖狐族)「幻術トリックスター」
ネタ中に本物の幻術で観客半分を異世界に飛ばす。
客席から悲鳴と笑いが同時に発生。
さっちゃんと舌戦、口撃合戦で舞台上は凍りつくが、観客は興奮。
さっちゃん
「アンタ、私に勝てると思うなよ!?
でも幻術のタイミング完璧、爆笑と凍結、両立してるのは認める!」
ゴブ郎(ゴブリン界のプリンス)「逆天才ジョーク」
圧倒的に面白くないゴブジョークを自信満々で連発。
予想外の寒さと自己肯定感の高さが笑いに転化。
校長も困惑の絶妙逆天才。
さっちゃん
「……お前、逆にすげぇよ……笑いゼロでここまで自信満々とか天才か!!
漫才の常識ぶっ壊すなよ!」
ラミリス・バニー(AI式魔人)「量子漫才」
漫才の最適解を瞬時に算出。
完璧すぎて逆に受けず、機械的な掛け合いが観客の爆笑を誘う。
ボケ順最適化で他の生徒とコラボし、ハプニングも予測で回避。
さっちゃん
「そのボケ期待値0.62……とか言ってる場合か!!
でもその冷静さが舞台全体を支えてるんだよなぁ、よしよし」
ウィステリア(月影族)「詩的ギャグ」
詩的ギャグで観客の心を揺さぶるが暗すぎて怖がられる。
しかし最後の一行で爆笑に転化、舞台全体を引き締める。
さっちゃん
「暗すぎてホラーだったけど……最後のオチで笑わせるとか、さすが文系芸人……!」
フィナーレ・全員でのラスト漫才
火炎、氷、骨、幻術、AI、詩のギャグが絡み合い、大混乱から奇跡のコラボへ。
観客大爆笑、舞台上の生徒たちは全力で駆け抜ける。
さっちゃん、杖で安全誘導しつつ全方位ツッコミを炸裂。
さっちゃん
「お前ら……今日の舞台、誰も死なず、誰も傷つけず、笑いで締められたじゃねぇか!
漫才人生、これからも笑いで突っ走れやぁぁ!!」
卒業の締め
校長ガグ=バクラ
「よくやった……3年ONI組、卒業おめでとう……!
世界の笑いは、お前たちが守った!」
生徒たち、笑いと涙で舞台上に集まり、最後の記念写真。
さっちゃんは杖を杖立てに置き、静かに呟く。
「これで私の任務も完了……いや、まだまだ笑いの道は続くけどな……ふふふ
私はずっと、バカみたいに毒舌で、全方位でツッコんできた。
でも、それは全部、お前たちの中の“面白さ”を信じていたから。
才能も、個性も、失敗も、全部、笑いの糧に変えろって思ってたから。
今日、この舞台で、世界は少しだけ、笑いに満ちた。
お前たちは、単なる漫才師じゃない魔界の勇者だ!
笑いの力で人を守れる、信じられないほど強い存在なんだ!
これから先も、どんな困難が待っていようと、
どんな災厄が舞い降りようと、お前たちは笑いで立ち向かえる!
誰も置いていくな、笑顔を絶やすな、仲間を信じろ!
さあ、3年ONI組
お前たちの漫才人生は、まだまだ始まったばかりだ!
笑いで世界を照らせ!爆笑で未来を切り開け!!
そして、忘れるな……お前たちの胸の中には、今日この舞台の奇跡が刻まれてるんだぞ!!」
杖を地面に突き立て、深く一礼。
観客席からは割れんばかりの拍手と歓声が鳴り響き、舞台上の生徒たちは涙と笑顔を輝かせる。
さっちゃんの目にも、誇らしさと温かさが溢れていた。
「さあ、お前たち、これからもお笑い人生、笑いで突っ走れ……!!」
杖を高く掲げ、舞台上の生徒たちを見渡すさっちゃん。
笑顔と汗で輝く仲間たちに、少し涙を浮かべながら言った。
『3年ONI組 さっちゃん先生9 爆笑お笑い学園MNC』
ー完ー




