第一話 授業開始!さっちゃん先生のお笑い勉強会
教室の空気がピリッと張り詰める。
さっちゃん先生が杖を片手に登場
いや、登場と言うより、舞台に降臨といった方が正しい。
「さて、みんな! 本日の授業はお笑いのボケとツッコミの基本、そして笑いの哲学よ!!」
杖を振ると教室内にホログラムの漫才台本が浮かぶ。
ボルカ・ハッパーが手元の小火をプスプスさせながら、恐る恐る手を挙げる。
「えっと……ボケって……どうやって笑わせるんですか?」
「ふん、火を吹くだけじゃ笑いにならんわ!バカタレが!」
さっちゃん先生の杖から雷がピカッと走る。
「ボケってのはな相手の期待を裏切る小さな奇跡 なんだよ!」
クール=リースが床の氷の上でズルリと滑り、スベり芸を披露する。
「スベるって……これで笑いになるんですか……?」
さっちゃん先生、氷の上を飛び跳ねながら杖でツッコミ。
「笑いは転ぶことじゃねえ! 相手の心を揺さぶることだ! 滑るのは氷だけで十分!!」
次にスカル兄が自慢のボケを披露するが、骨がバラバラに崩壊。
「お約束の崩壊~!」
「お前……笑いの前に医療事故だろ!!」
杖を振ると骨は元通りになり、スカル兄も赤面。
さっちゃん先生は深呼吸して、教壇に杖を突き立てる。
「みんな、聞け!お笑いとは人を傷つけずに心を震わせる芸だ」
「人を気づつけて痛くて笑うのは、ただの拷問だぞ」
ラミリス・バニーが電子音で反論。
「でも計算上、最も効率よく笑わせるには予測通りのボケが最適……」
「効率とか関係ないよ! 笑いは心の化学反応だ、ロボットじゃ人の温かさを感じられないの!」
さっちゃん先生が杖を振ると、教室に花火のような光が舞い、熱気と笑いが生まれる。
最後に、さっちゃん先生が全員を見渡して言う。
「覚えといて、ボケとツッコミはセットだ。片方だけじゃただの独り言だ。笑いは、信頼と友情の証でもあるのよ」
生徒たちは息を弾ませ、目をキラキラさせて頷く。
「今日の授業、覚えた? じゃあ次は実践よ! 舞台で爆笑の嵐を巻き起こせ!」
教室の窓の外で、魔界の風がざわめく。
舞台は燃え、氷は滑り、骨は崩れはじめた。
だが、ここに生まれる笑いは、確かに世界を救う力になるのだ。
生徒たち(魔界養成カルチャー・MNC)
ボルカ・ハッパー(炎獄族)
特技:舞台で火炎芸(炎を吐く)
弱点:緊張すると観客にファイアボールを投げる
特徴:ツッコミされると炎の色が変化(赤→青→白→黒)
さっちゃん評価:
「緊張で劇場燃やすなバカタレ!!」
クール=リース(氷霊族)
特技:氷魔法で“スベり芸”を物理再現
弱点:ギャグ外すと舞台が凍って崩壊
性格:やる気ほぼゼロ、口数少なめ
口癖:「笑いとか……溶けるし……」
スカル兄(白骨族)
特技:自称“魔界の松本人骨”、ボケ担当
弱点:骨が外れやすく、医療事故が多い
特徴:「お約束の崩壊」が得意技、補助者必須
キツネ乃ふぅこ(妖狐族)
特技:妖術トリックスター芸、幻術で観客半分異世界へ
弱点:可愛いのに口が悪く、さっちゃんと舌戦で場が凍る
さっちゃん評価:
「アンタ私に勝てると思うなよ??」
ゴブ郎(ゴブリン界のプリンス)
特技:ゴブリンジョーク
弱点:圧倒的につまらない
特徴:本人だけは天才だと思い込む
校長の評価:
「お前は逆にすげぇよ……笑いゼロって才能だぞ」
ラミリス・バニー(AI式魔人)
特技:量子演算でネタの最適解を瞬時に算出
弱点:完璧すぎて逆に受けない、計算がロボット的
口癖:「そのボケの期待値は0.62……改善が必要です」
ウィステリア(月影族)
特技:お笑いを“詩”として表現する文系芸人
弱点:ネタが暗すぎて観客のメンタルが欠ける
特徴:たまに名作を生むが、ほぼホラー




