第6話 友情の盗難 、 裏切りの真相
砂漠都市の外れ、日没の砂丘に影が伸びる。
敵の追手が迫る中、アイゼンハワード、ルアーナ、リュカの三人は息を潜め、廃墟の建物の陰に隠れていた。
ルアーナ「また、あの死神レイヴが敵側にいるなんて…!信じられない…!」
リュカ「でも、あんな奴が本当に裏切るとは思えない…」
華奢な体を震わせつつも、リュカは不安そうに仲間を見守る。
一方、遠くの高台ではレイヴがにやりと笑いながら、敵の動向を探っていた。
砂埃まみれで、あちこちぶつかりながらも、絶妙に敵幹部を翻弄する。
アイゼン(皮肉たっぷりに)「ふむ、こいつが裏切るかどうか…俺の予想だと絶対助けに来る。…いや、来るはずだ。いや、来るんじゃねぇか…イヒヒヒ!」
ルアーナ「あんたのその“絶対”はいつも怪しいんだけど…」
敵幹部は三人を分断するため、巧妙な策略を仕掛ける。
砂漠都市の迷宮内部、暗くねじれた通路を三人が進むと、突如として床が軋む音が響いた。
アイゼン「…おやおや、床が砂爆弾仕掛けになってるじゃないか。さすが敵、センスは悪くない。」
「き、危ない!」
リュカが踏み込む瞬間、床板が沈み、砂煙と小爆発が辺りに舞い上がる。
ルアーナは素早く腰のポーチから小型装置を取り出し、床下の罠を解析。
「これ、電子信号で起動するタイプよ!解除します!」
ピッ、ピッ、と数秒で解除完了。砂煙の中でルアーナは得意げに舌を出す。
しかし次の瞬間、天井の鉄球が鎖を伝って落下。
アイゼン「来たか…いや、来やがったか!」
杖を振ると、鉄球はギリギリのところで止まり、アイゼンのギャグ交じりのツッコミが炸裂。
「おいおい、俺の頭狙うとはナイスジョークだな!」
リュカは華奢ながらも身軽に飛び、壁伝いに回避する。
ルアーナは悲鳴をあげつつも、鉄球を計算でかわす完璧なステップを踏む。
さらに壁から鋭い刃が飛び出す。刃は曲線を描きながら三人に迫る。
リュカ「うわっ!」
身をひねってかわすが、砂煙で足元が滑り転倒。
アイゼン「おっと、君の運動神経もここまでか?いや、笑いは取れたぞ!」
ルアーナも転びそうになりながら、ブーツで刃を蹴り返す。
刃は弾かれ、天井の鉄球に当たり、偶然にも別の罠を破壊。砂埃が舞い、迷宮全体がギシギシと響く。
三人は笑いと悲鳴を混ぜながらも、絶妙な連携で罠を突破。
砂煙の中、アイゼンが杖を振って鉄球を跳ね返し、ルアーナが罠の解除、リュカが回避のフォロー。
まるでギャグアクション映画のワンシーンのように、迷宮は二人の不安と笑いで満たされていく。
振り返ると遠くの高台でレイヴがくすくす笑いながら、仲間たちの混乱を楽しむかのように影から見守っていた。
リュカ「うわっ、ここを通るなんて無理…!」
しかし、アイゼンは杖を振り、ギャグまじりの動きで砂煙を操作し、攻撃をかわす。
その瞬間
死神レイヴが影から現れ、敵の鉄球を小さな手で押さえ、仲間たちの前に滑稽なポーズで登場。
レイヴ「あらあら、こんなところでお会いするとは。えっと、偶然ですよ、偶然!」
ルアーナ「あ、あの行動…やっぱり裏切りじゃない?」
レイヴは敵幹部の注意を引きつけながら、仲間が通れる安全なルートを確保。
その滑稽な動きはまるでコメディのようだが、確実に仲間を守っていた。
アイゼン「ほらな。絶対助けに来るって言った通りだろ?この悪魔、やっぱり味方だ!」
三人はレイヴの示すルートを通り、迷宮の出口へと進む。
砂煙と笑い声の中で、仲間たちの信頼と友情が深まる。
高台で見守るレイヴの影は、夕焼けに赤く染まり、仲間の背中を照らす。
その顔には、毒舌と悪戯の笑みの奥に、確かな友情の光が宿っていた。
レイヴ(心の中で)「さて、次はもっと面白い試練だ…イヒヒヒ…」




