プロローグ 辞令!さっちゃん南国学園へ島送り?
机の上に置かれた一枚の紙。
「……辞令?」
さっちゃんは目を細め、書類を手に取る。
そこにはこう書かれていた。
『教諭異動通知 さっちゃん先生 南国学園 島国校へ』
さっちゃん、椅子からずり落ちる。
「は……はあ!?島国って、誰も知らない未知の島!?
私、犯罪者じゃないのよ!?なんで島送りに……!」
床に転がりながら書類を振り回す。
「過去に問題児どもをまとめて学園を救った伝説の教師……
なのに恋にはめっぽう疎い私を、南の島に放り込むって……どこの誰の悪意?」
目の前に広がる地図には、ほとんど情報のない島がポツリ。
「……いや、確かにきれいな島だけど、そんなのバカンスってレベルじゃないでしょ!
恋の嵐に巻き込まれるのが目に見えるわよ!」
「……島国って何にもなさそう、誰が私を楽しませるって言うの!?」
机の上の地図を広げ、目を細めるさっちゃん。
南国の青い海、白い砂浜、ココナッツの木……ああ、なんて甘美で危険な香り。
「……くそ、恋の嵐にも巻き込まれる予感しかしない……」
書類を握りしめ、さっちゃんは深呼吸。
「ま、いいわ。伝説の教師、次の舞台は島送りの南国学園よ。
問題児も恋愛も、まとめて解決してみせる!」
机の上に置かれた辞令の紙は、まるで魔法の扉のように光を放つ
南国の太陽の下で、さっちゃんの新たな学園伝説が今、幕を開ける。




