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【ランキング12位達成】 累計57万8千PV 運と賢さしか上がらない俺は、なんと勇者の物資補給係に任命されました。  作者: 虫松
「アイゼンハワード最後の旅4 ―墓標(インシグニア)に眠る暗号」

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1324/1406

プロローグ 西の都市を抜け、南の国へ、親友ローレムの元へ

【オープニングナレーション】


さあ、行くぜ。

今夜の主役は――

アイゼンハワード、ルアーナ、リュカ、そして“死神”と呼ばれた一人の男。


■ アイゼンハワード

年齢:不詳(たぶん70代後半)

職業:放浪の魔導捜査官(休職中)

特徴:皮肉屋・天才・チート級の洞察力

弱点:友情と子どもにめっぽう甘い


■ ルアーナ

年齢:17

職業:科学者

特徴:素直で真っ直ぐ、時々キレる

弱点:アイゼンの無茶と死神のイタズラ


■ リュカ

年齢:15

職業:元囚人/旅する少年

特徴:華奢だが瞳が澄み切る、静かで優しい

弱点:理不尽・お化け(死神とは仲良し)


■ 死神(仮名:レイヴ)

年齢:数百歳(外見は青年)

職業:死神だが自由行動中

特徴:悪戯好き・毒舌・でも一番仲間思い

弱点:ヌルヌルしたもの



旅の行き先は、風まかせ。

だが今回は、少しばかり事情が違う。


アイゼンハワードの親友……魔族のローレムが殺された。

その遺体のそばに、奇妙な紋章インシグニア

彫り込まれていたのは、誰も読めない“暗号”。


誰が彼を殺したのか?

なぜローレムは最後に“旅路の鍵”を握っていたのか?


墓標に眠る真実を暴くため、

アイゼンハワードたちは再び走り出す。


追う者、追われる者、そして闇に潜む者。

どいつもこいつも、一筋縄じゃいかない。


さあ

旅の続きを始めよう。


「アイゼンハワード最後の旅4 ―墓標インシグニアに眠る暗号―」

開幕だ。



~~~~~~~~~~~~~~~~~



西の都市ルーメン。

戦争の気配と嘘の香りが混じり合う街を、アイゼンハワードたちは走り抜けた。

建物の影、裏通り、監視の目。

だが奴らは止まらない――敵か味方かも分からぬ世界で、逃げるしかなかった。


「くそっ…また追っ手か」

アイゼンハワードが背後を振り返る。

ルアーナは笑顔を崩さず、軽やかに足を運ぶ。

リュカはいつものように無言だが、目が真剣だ。

そして、死神――名前はシグル――は、どこか楽しげに、薄暗い路地を滑るように進む。


南の国――地図にも載らぬ秘境の都市。

そこには、アイゼンハワードのかつての親友、魔族ローレムが待っている。

彼はただの魔族ではない。

戦乱の中、アイゼンハワードの数少ない信頼できる友だった。

だが、最後に会ったときの笑顔は、もう二度と戻らないことを予感させた。


街の灯りが揺れる川沿いを抜け、南の国の国境にたどり着く。


風に乗って届くのは、戦火の匂いと、遠くで誰かが息を潜める気配。

それでも、アイゼンハワードは進む。

たとえ死神が隣でふざけても、ルアーナが挑発的に笑っても、リュカが冷ややかに見つめても、


目的はひとつ


古き友人の魔族

親友ローレムの安否を確かめること。


だが、彼らが知る由もない。

ローレムの待つ地には、すでに血と裏切りの影が忍び寄っていたことを。


「さて、ここからが本番だな」

アイゼンハワードの口元に、ほんのりと笑みが浮かぶ。

逃げるだけの旅は終わった。


これからは、奪われた真実と、友の仇、真実を取り戻すための戦いの旅が始まる。



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