第10話 ONI組、覚醒、学校全体が敵になっても
朝の職員室。
さっちゃんがコーヒーを置いた瞬間、空気が凍りつく。
教頭
「さっちゃん先生、あなたのやり方は目に余ります!」
PTA会長
「子どもに“本音を言わせる授業”なんて危険です!」
別の教師
「ONI組は問題児ばかりなんです!
あんな自由を与えたら、学校が崩壊します!」
さっちゃん
「学校より先にこの空気が崩壊してますけど…」
教頭
「冗談を言わないでください!」
噴き上がる教師陣と保護者たち。
蒸し返されるONI組の“過去のやらかし一覧”。
・レンジの机蹴り事件
・アヤメの女子支配問題
・カケルの不謹慎動画
・ミナトのSNS炎上
・ユラの教室拒否 …などなど。
PTA会長
「問題行動の温床です!ONI組はクラス解体します!」
さっちゃん
「ちょっと待ってください!生徒たちは変わって——」
しかし言葉が遮られ、
会議は最悪の空気で終わった。
放課後。
さっちゃんが教室へ入ると、ONI組全員が揃っていた。
レンジ
「さっちゃん先生…クラスなくなるって本当ですか」
ミナト
「私たち、誰にも聞いてもらえないんですか…?」
アヤメ(震える声)
「せっかく…自分を好きになる場所ができたのに…」
コトリ(ぬいぐるみ抱えながら)
「さっちゃん先生が…怒られてるの嫌…」
教室の空気が涙でいっぱいになる。
カケル
「さっちゃんの授業で…俺ら変わったんだよ。
初めて“自分って悪くないかも”って思えたんだよ」
ユラ
「教室…入れるようになったのも…先生のおかげで…」
さっちゃん、思わず息を飲む。
レンジが泣きながら叫ぶ。
「さっちゃん先生を守りたい!!
俺たちは…初めて“居場所”ができたんだ!!」
アヤメ
「さっちゃん先生の授業で、やっと“人を信じる”って意味が分かったのに…」
ミナト
「さっちゃん先生がいないなら…意味ないよ」
ONI組全員
「絶対に守る!!」
教室が揺れるほどの声。
涙と覚悟が混ざって、空気が熱を帯びていく。
さっちゃん
「ちょっと…泣かせないでよ……
あなたたち、反則でしょ……」
ツッコミの語尾が震えている。
翌日。
校長が教室に乗り込んでくる。
「さっちゃん先生、今回の件は——」
しかし生徒たちが前へ並び、校長を塞ぐ。
レンジ
「閻魔校長先生!俺たちの話、聞いてください!」
アヤメ
「ONI組は問題児じゃありません!
“問題を抱えていた子たち”です!」
ミナト
「さっちゃん先生は私たちの光です…」
コトリ
「…さっちゃん先生いないと、……やだ」
校長は言葉を失う。
教師 vs 生徒、そして…さっちゃんの一撃
職員会議室。
教師陣がざわつく中、
さっちゃんはゆっくり前に出る。
さっちゃん
「この子たちは変わりました。
泣いて、怒って、傷ついて、
でも自分の足で立ち上がれる子になりました。」
静まる大人たち。
さっちゃん
「だから次は——
大人が変わる番です。」
PTA会長がハッとする。
教頭が固まる。
教師たちも息を飲む。
ONI組全員が、
まるで“先生の背中を支えるように”並んで立つ。
まさに逆転。
さっちゃん
「子どもの変化を信じられない学校に、
子どもの未来なんて守れません。」
その言葉は、
どの大人の胸にも深く刺さった。
そして——
校長が静かに頷いた。
校長
「さっちゃん先生。私たちも変わります。」
クライマックス直前、
学校全体が揺れ始めた。
3年ONI組は継続!
次は最終決戦 卒業。
【教師陣】
■さっちゃん先生
450歳の魔界鬼教師。外見は小学生。
毒舌・高速ツッコミ・恋愛と再教育のプロ。
魔力入りの杖で暴走生徒を物理的に止める。
「最初から不良の子なんていない!」が口癖。
【ONI組(問題児クラス)】
■雷堂レンジ(らいどう・れんじ)
ONI組の実質ボス。喧嘩無敗。
だが家庭環境が複雑で、心は誰より脆い。
さっちゃんの言葉に一番揺さぶられるツンデレ主人公枠。
■黒羽アヤメ(くろば・あやめ)
SNS女王。毒舌ギャル。
だが実は自己肯定感が極端に低い。
さっちゃんに輪郭補正を暴かれた瞬間、人生が変わる。
■水城ミナト(みずき・みなと)
人気配信者。ONI組の盛り上げ役。
「炎上は伸びしろ」を信じる危ない子。
さっちゃんによって“本当の承認欲求問題”に向き合うことになる。
■羽柴カイ(はしば・かい)
無口で影の薄い少年。
だが天才的な絵の才能を持つ。
ONI組の黒幕的存在という噂もあるが…実は違う。
■蘭堂コトリ(らんどう・ことり)
不登校気味の大人しい女子。
教室の隅でぬいぐるみと会話するタイプ。
だが内側に“破壊級の感情爆弾”を抱える。
■獅子山ガロ(ししやま・がろ)
元暴走族。腕っぷし最強。
筋肉で問題を解決しようとする脳筋男子。
しかし涙もろく、実は一番優しい。
■星野ルカ(ほしの・るか)
天才ハッカー。授業中も学校のWi-Fiを乗っ取る常習犯。
だがコンプレックスの塊で、愛情に飢えている。
【学校側】
■校長 閻魔
ONI組を「教育の敗北」と捉えてきた人物。
しかしさっちゃんが来て価値観が揺らぐ。
■教頭・鬼原
真面目すぎて石化しそうな人物。
さっちゃんに毎回煽られ、血圧が上がる。
【その他】
■クラスメイトの父兄、地域の人々
ONI組を“問題児の集まり”として恐れている。
だが次第に、さっちゃんの姿を通して価値観が変わっていく。




